「泣いちゃった」――20年以上前『テイルズ オブ リバース』への酷評、note記事きっかけで再評価の声
「泣いちゃった。」わずか一言から始まる投稿が、表示回数50万回を超え、1500回以上拡散されました。
話題の中心にあるのは、2004年に発売されたRPG『テイルズ オブ リバース』です。
20年以上前の作品が、なぜ今になってXでこれほど反応を集めているのか。
ゲームは発売直後の評判がすべてではない、ということを考えるうえでも興味深い動きが起きています。
先に結論をまとめると:
– 2004年発売の『テイルズ オブ リバース』が、9月24日に公開されたnote記事をきっかけに20年以上ぶりの再評価を集めています
– 記事のテーマである「命に色はない」という作中の言葉が、改めて注目されています
– 発売当時にシナリオへ厳しい評価が寄せられていたことを踏まえた反応が、Xで大きく拡散しました
note記事1本から始まった再評価の広がり
『テイルズ オブ リバース』は2004年にプレイステーション2向けに発売された、テイルズシリーズの一作です。
知的活動に優れた種族「ヒューマ」と、身体能力に優れた種族「ガジュマ」が共存するカレギア王国を舞台に、先代国王の崩御をきっかけに種族間の対立が深刻化していく物語が描かれます。
きっかけになったのは、9月24日に公開されたnote記事でした。
この記事を読んだあるアカウントが、次のように投稿しています。
泣いちゃった。
— 平松正樹・Masaki Hiramatsu (@ma3aki_hirama2) 2026年9月25日
2004年に「テイルズ オブ リバース」が発売されて、シナリオがクソだのキャラが薄いだの、叩かれまくって、絶望していた当時の俺に読ませてあげたい。
——
全人類がテイルズオブリバースを遊べば、差別と戦争はなくなるかもしれない|ジスロマックhttps://t.co/likMqkWs6p
「2004年に『テイルズ オブ リバース』が発売されて、シナリオがクソだのキャラが薄いだの、叩かれまくって、絶望していた当時の俺に読ませてあげたい」という一文からは、発売当時のシナリオ評価が厳しいものだったことがうかがえます。
この投稿は50万回以上表示され、200件を超える引用投稿を集めました。
では、その発端となったnote記事には実際どんなことが書かれていたのでしょうか。
⚠️ ネタバレを含みます
note記事はどんな指摘をしているのか?
話題の発端となったnote記事は、作中の「ラドラスの落日」という出来事が、現実のユーゴスラビア紛争――統率者の死後に国家が分裂していった歴史――を下敷きにしていると指摘しています。
ハーフとしてのアイデンティティに悩むヒルダ、差別意識からの解放を経験するアニー、無条件の共存を掲げるティトレイなど、登場人物それぞれが差別や平和といった「答えのない話」を背負っている点も論じられており、記事はエンディングについて「ハッピーエンドでもなければ、バッドエンドでもない」としたうえで、「この世界は、これから生まれ変われるのだろうか?」という問いを読者に投げかけて終わると評価しています。
作品を貫く言葉は「命に色はない」。
これはアニーの父ドクター・バースが遺した信条で、父を死に追いやったガジュマを一時憎んだアニーが、やがてこの言葉の意味を理解していく過程が物語の軸になっています。
種族間の対立を「どちらが正しいか」で終わらせず、双方に事情があることを丁寧に描いていた点が、20年以上経った今のnote記事でも改めて評価されている部分です。
主人公ヴェイグの造形が「今」刺さる理由
Xでは、こうした背景を踏まえた考察も伸びていました。
テイルズオブリバース、ヴェイグという主人公が途中まで種族差別に興味が無いけど、それは決して差別意識が無いわけではない。っていうのをクレアの存在で突きつけてくるのがプレイヤーとゲームとの距離感が縮まって終盤に一気に立ち上がってくるんだよね
— エテ (@ete_coj) 2026年9月25日
いや本当に名作ですよ
投稿は、主人公ヴェイグが物語の途中まで種族差別に関心を示さないものの、それは差別意識が無いことの証明にはならないと指摘します。
ヒロインのクレアという存在を通じて、その距離感が終盤で一気に変化していく構成こそが評価されるべき、という視点です。
なお、この一連の投稿を行ったアカウントは表示名を「平松正樹」としていますが、テイルズ オブ リバースのシナリオを手掛けた平松正樹氏本人が運用しているアカウントかどうかは確認できていません。
同氏の名前で広く知られているアカウントは別に存在しており、今回の投稿アカウントとの関係は不明です。
なお、同作の民族対立というテーマ自体は、シナリオを手掛けた平松正樹氏が民族対立の残るユーゴスラビアへの旅行経験から着想したとされています。
Shiritomo GAME編集部の考察:古い作品の再評価はどう起きるか
今回の広がり方は、公式の周年施策やリマスター発表がきっかけではなく、一人が書いたnote記事が起点になっている点が特徴的です。
発売当時は「シナリオが薄い」と評価が割れていた作品でも、20年以上という時間を経て、当時とは異なる社会的な文脈(多様性や共存というテーマへの関心の高まり)と結びつくことで、新しい読まれ方を獲得することがあります。
ゲームメディアとしては、新作の発表やアップデートだけでなく、こうした「過去作の再発見」がSNS上でどう起きるかも継続的に見ておく価値があるテーマだと感じます。
今回のように、当時の関係者を思わせる名前のアカウントが反応することで、単なる懐古で終わらない広がり方を見せるケースがある点も注目に値します。
まとめ
20年以上前に厳しい評価を受けた『テイルズ オブ リバース』が、1本のnote記事をきっかけにXで再評価されています。
当時プレイした人も、まだ触れたことがない人も、今この作品を見直すタイミングなのかもしれません。
さらに深掘りしたい方へ
作品の詳しい背景はテイルズ オブ リバース – Wikipediaで、話題の発端となった考察はnote記事「全人類がテイルズオブリバースを遊べば、差別と戦争はなくなるかもしれない」で読むことができます。