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REX 恐竜物語、NYで12月11日に初の劇場公開――33年前の「打ち切り」を経ての凱旋

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年10月22日 更新
REX 恐竜物語、NYで12月11日に初の劇場公開――33年前の「打ち切り」を経ての凱旋

12月11日、ニューヨークの名画座Metrographに、33年前の日本映画が1本かかります。
『REX 恐竜物語』。
1993年の夏に公開され、わずか2カ月で22億円を売り上げながら、全国の劇場から相次いで姿を消した作品です。
アメリカでの劇場公開は、今回が史上初になります。
90年代の恐竜ブームを知る世代はもちろん、角川映画や特撮の歴史に関心がある読者にとっても、見過ごせない動きです。

先に結論をまとめると:
– 『REX 恐竜物語』が12月11日からニューヨークのMetrographで初の劇場公開、米配給はKani Releasing
– Metrographの恐竜映画特集「Dinosauria」のオープニング作品として上映され、特集は来年1月3日まで続く
– シカゴ・シアトル・オースティンなど他都市への拡大も予定されている

何が起きたのか

『REX 恐竜物語』は1993年7月3日、角川春樹監督・松竹配給で公開された日本映画です。
少女と、よみがえった恐竜との交流を描いた作品で、公開から2カ月足らずで配給収入22億円を記録し、93年の邦画ランキングでは2位につけました。
ところが同年8月29日、角川春樹監督がコカイン密輸事件で逮捕されると状況は一変します。
映画は全国各地の劇場で相次いで上映を打ち切られ、ヒット作でありながら人々の記憶から急速に薄れていきました。

その『REX 恐竜物語』が、米配給会社Kani Releasingの手で12月11日からニューヨークのMetrographにかかります。
アメリカでの劇場公開はこれが初めてです。
Metrographでは恐竜映画を集めた特集上映「Dinosauria」が組まれており、『REX 恐竜物語』はそのオープニング作品という位置づけ。
特集には『ジュラシック・パーク』『ゴジラ』『ファンタジア』『ザ・ランド・ビフォア・タイム』『恐竜時代』(原題:Journey to the Beginning of Time)『ツリー・オブ・ライフ』といった作品も並び、来年1月3日まで続きます。
上映後はシカゴ・シアトル・オースティンなど他都市への拡大も予定されており、1週間限定だったニューヨークでの上映が、全米規模の再評価につながる可能性があります。

ただ、33年前に打ち切られた1本がなぜ今、太平洋を越えて劇場にかかるのか。
そこには、単なる懐古では片づけられない理由がありそうです。

調べて分かったこと

なぜ今、アメリカでの劇場初公開なのか?

『REX 恐竜物語』は、特撮・クリーチャーデザインの面でも異色の作品でした。
恐竜の造形を手がけたのはカルロ・ランバルディ氏。
『E.T.』のE.T.そのものをデザインした人物で、ハリウッドの特殊効果史に名を残しています。
日本映画でありながらハリウッド水準の技術が投入された点は、海外の映画ファンやカルト映画の文脈で再評価される土台になっていると考えられます。
加えて、主演は本作が映画デビュー作となった安達祐実さんで、共演には大竹しのぶさん・伊武雅刀さんが名を連ねました。
打ち切りという不運な幕切れと、技術的な野心作という評価のギャップが、海外の「発掘」の対象として注目を集めた要因のひとつといえそうです。

日本では今、どこで観られるのか?

33年前の打ち切り以来、日本国内での露出が限られていた本作ですが、現在はいくつかの配信サービスで視聴できます。
Amazon Prime Videoではレンタル440円で配信されているほか、U-NEXTやHuluでは見放題の対象に含まれています。
DMM TVやmusic.jp、Leminoでも配信中です。
ニューヨークでの初公開のニュースをきっかけに、国内で改めて本編を確認したくなった読者は、これらのサービスで探してみると見つかりやすいでしょう。

Shiritomo MOVIE編集部の考察

今回の『REX 恐竜物語』の一件は、作品の評価と公開当時の興行成績が、必ずしも一致しないまま歴史に埋もれるケースの典型といえます。
22億円という興収は93年の邦画で2位という水準でしたが、それを記録した事実より、打ち切りという結末のほうが後年まで語り継がれてきました。
海外の配給会社が33年越しに「作品そのもの」を評価し直す動きは、ヒットの規模だけでは測れない映画の価値を、改めて可視化する機会になります。
国内の配信サービスでいつでも視聴できる状態が整っていたことも、海外からの再評価が起きた際に作品へすぐアクセスできる土壌になっており、過去作のソフト化・配信整備が持つ長期的な意味を考えさせられる事例です。

まとめ

『REX 恐竜物語』は、33年前の打ち切りを経て、12月11日にニューヨークのMetrographで米国劇場初公開を迎えます。
カルロ・ランバルディ氏の特撮技術と安達祐実さんのデビュー作という作品そのものの価値が、興行の不運を越えて今、海外で見直されようとしています。

さらに深掘りしたい方へ

『REX 恐竜物語』の米国公開や作品背景について、以下の情報もあわせてご覧ください。