水樹奈々がTikTokに上陸——「ちゅるぱや」が令和のダンストレンドになった理由
TikTokのタイムラインに、急に懐かしい曲が流れてきたのに気づいた方はいませんか。
「DISCOTHEQUE、ちゅーるーぱーや!」——この掛け声を聞いた瞬間、「あ、知ってる!」とつぶやいてしまったとしたら、それはもう#ちゅるぱやダンスの洗礼を受けたということです。
2026年5月27日、声優・歌手の水樹奈々さんが公式TikTokアカウント「@nanamizuki_nm7」を新規開設しました。
初投稿は2011年のライブ「NANA MIZUKI LIVE JOURNEY」から、代表曲「DISCOTHEQUE」のパフォーマンス映像。
公式アカウントが誕生した途端、TikTokとXの両方で反響が広がっています。
「ちゅるぱや」とは何か——18年前の掛け声が令和にバイラルする理由
「DISCOTHEQUE」は、2008年にリリースされた水樹奈々さんの18枚目シングル「Trickster」に収録された曲です。
TVアニメ「ロザリオとバンパイア CAPU2」のオープニングテーマとして放送され、アニメファンの間で長く愛されてきました。
曲名が「ちゅるぱや」と呼ばれるようになったのには、こんな背景があります。
作曲を手がけたElements Gardenの上松範康さんが「ライブでみんなで叫びたい」一心でデモに入れた冒頭のフレーズが採用され、そのユニークな響きからいつしか楽曲そのものが「ちゅるぱや」と呼ばれるようになりました。
ライブ会場の一体感を生む掛け声が、今度はTikTokのダンス動画のフックになる。
このダイナミクスは、SNSマーケターが注目すべき旧曲活用のひとつのパターンと言えるかもしれません。

UGCキャンペーンの仕掛けと広がり
実は、公式TikTok開設に先行して、キングレコードは2026年4月24日から「DISCOTHEQUE」のTikTok投稿キャンペーンをすでにスタートさせていました。
参加方法はシンプルです。
- TikTokアプリで公式音源を使用
- ハッシュタグ「#ちゅるぱやダンス」「#水樹奈々」「#DISCOTHEQUE」をつけて動画を投稿
- キングレコード/KING AMUSEMENT CREATIVE公式アカウントからいいね・コメントが届くかも
当初の期間から延長され、現在は7月7日まで継続中です。
ダンスだけでなく、歌ってみた動画やイラスト動画も対象とした、間口の広い設計になっています。
水樹奈々さんのオフィシャルXアカウントも、キャンペーン参加を呼びかけています。
#水樹奈々 #DISCOTHEQUE
— 水樹奈々オフィシャル (@NM_NANAPARTY) 2026年4月25日
TikTok投稿キャンペーン実施中🪩✨#DISCOTHEQUE 音源を使って#ちゅるぱやダンス で投稿してください💃🕺
ダンス以外の歌やイラストの投稿でもOK👌
♪TikTok公式音源はこちらhttps://t.co/7Z9ybms0Qqhttps://t.co/rFj86vYBOr https://t.co/OszRH8VEEi pic.twitter.com/q0xSqsftR7
このツイートには「ちゅるぱやダンスで投稿してください💃🕺」というシンプルな一言が添えられています。
公式音源を使ったUGC(ユーザー生成コンテンツ)は、TikTokの仕組み上、一人が投稿するとその音源ページに表示が集まり、楽曲の認知が連鎖的に広がります。
さっそくファンや一般ユーザーが「DISCOTHEQUE」を踊る動画を投稿し始めており、Xでも反響が広がっています。

🪞ショート動画投稿
— 綺沙良🪞にじさんじ (@Kisara_2434) 2026年5月24日
セクシー&キュートに、
水樹奈々さんの「DISCOTHEQUE」踊ってみた💗
高評価・コメント待っとるよ💕
▼ご視聴はこちら!https://t.co/ZSvblUjTXW pic.twitter.com/ePq1mMrjjq
「セクシー&キュートに踊ってみた」として投稿されたこの動画は、2500件を超えるいいねを集めています。
旧曲×TikTok戦略——音楽マーケターが注目すべき設計とは
TikTokへの公式参入は、今や音楽アーティストにとって必須の選択肢になりつつあります。
興味深いのは、新曲のプロモーションだけでなく、過去の名曲をTikTokで意図的に再活性化するという戦略が広がっていることです。
2026年5月に話題になった事例として、サカナクションの「夜の踊り子」(2012年リリース)があります。
こちらはインドネシアのボートレース映像との組み合わせがきっかけとなった「偶然のバイラル」でした。
一方、今回の水樹奈々さんのケースは設計が異なります。
レーベルが意図的にキャンペーンを設計し、ハッシュタグを軸に参加型コンテンツを促している点が特徴です。
「偶然のバズ待ち」ではなく「仕掛けによるUGC拡散」という方針です。
公式TikTokアカウントは、映像を発信する場所であるとともに、ユーザーが動画を作るための「公式音源の配布拠点」にもなります。
TikTok上で音源を使って投稿すると、その音源ページへのトラフィックが集まり、楽曲発見の導線ができる仕組みです。
ハッシュタグ×公式音源×UGC——この三点セットは、音楽以外のブランドキャンペーンにも応用できる設計です。
一つ留意しておきたいのは、バイラルは設計できても保証できないという点です。
水樹奈々さんのDISCOTHEQUEがどこまで新世代ファンに届くかは、これからの推移次第です。
それでも、累積18年間のファンベースがあるコンテンツをTikTokでUGC化するという試みは、SNS担当者にとって参考になる事例でしょう。
さらに深掘りしたい方へ
- 水樹奈々 公式TikTokアカウント新規開設、「DISCOTHEQUE」ライブ映像公開
- 水樹奈々「DISCOTHEQUE」TikTok投稿キャンペーンスタート
- 水樹奈々、公式TikTok開設!「DISCOTHEQUE」キャンペーン延長で7月7日まで(Koubo)
まとめ
「ちゅるぱや」という愛称で親しまれてきた18年前の楽曲が、TikTokのダンストレンドとして令和の若い世代にリーチしようとしています。
水樹奈々さんの公式TikTok開設は単なるアカウント追加ではなく、UGCキャンペーンと組み合わせた旧曲の再活性化戦略として注目に値します。
SNS担当者の視点でいえば「ハッシュタグ×公式音源×UGC」という設計は、ジャンルを問わず参考になるはずです。
