宇宙世紀でも西暦でもない――新作ガンダム『RG XARX-ZERO』、神山健治が挑む三つ目の時間軸
1979年の放送開始から47年、ガンダムシリーズの物語は「宇宙世紀」か「西暦」のどちらかを舞台にしてきました。
9月14日正午、その前提を覆す発表がありました。
新作アニメ『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO(アレックスゼロ)』が描くのは、そのどちらでもない三つ目の時間軸です。
長年シリーズを追ってきた人ほど、この一報の意味は軽くありません。
発表からおよそ1時間で、公式アカウントの投稿には8,000件を超えるいいねが集まりました。
先に結論をまとめると:
– 新作アニメ『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO(アレックスゼロ)』が2027年4月からテレビ放送
– 監督は『攻殻機動隊S.A.C.』の神山健治氏。
舞台は「宇宙世紀」でも「西暦」でもない新設定
– 先行発表されたゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』と世界観を共有する、ガンダムでは珍しい試み
正午の発表と、8,000いいねを集めた公式投稿
9月14日正午、ガンダムシリーズの公式アカウントが「RGプロジェクト」と題した投稿を行いました。
■■■RGプロジェクト■■■ ガンダムシリーズアニメーション最新作『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO』《2027年4月テレビ放送決定》 神山健治が描く、リビジョンされたガンダム――。
■■■RGプロジェクト■■■
— ガンダム公式 (@gundam_info) 2026年9月14日
ガンダムシリーズアニメーション最新作
『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO』
《2027年4月テレビ放送決定》
神山健治が描く、リビジョンされたガンダム――。https://t.co/0g0RQxiULF#XARXZERO #アレックスゼロ
(pronunciation: “Alex Zero”) pic.twitter.com/JpDoxsIjlQ
引用リポストでは「神山健治×ガンダム」という組み合わせへの期待の声が相次ぎました。
ただ、この投稿だけでは「なぜ今、新しい時間軸なのか」までは分かりません。
そこで公式が公開した追加情報を確かめてみました。
調べて分かったこと
舞台は「宇宙世紀」でも「西暦」でもない、新しい時間軸
ガンダムシリーズはこれまで、初代『機動戦士ガンダム』以来の「宇宙世紀」と、『ガンダムSEED』などが属する「西暦」系列の、大きく二つの時間軸で作品を展開してきました。
今回の『RG XARX-ZERO』は、そのいずれにも属さない独立した世界観です。
公式の説明によると、舞台は太陽系外からもたらされた「三つの福音」——重力制御・超光速通信・物質化技術——によって人類が繁栄した世界。
ところがこの技術をもたらした恒星間航行物体が暴走し、攻撃的に自己増殖する「シリコン生命体」、通称「アポカリプス」が出現します。
人類は地球を放棄し、月面やコロニーでの生活を余儀なくされたという設定です。
主人公はアズミ・レイ。
声を担当するのは大塚剛央さんです。
アポカリプスの襲撃で両親を失った戦災孤児という設定で、ガンダムZEROの専任パイロットとして物語に立ち向かいます。
キービジュアルで機体を覆っていた黒いマントは、劇中で何らかの役割を持つ装備である可能性がありますが、その用途は現時点の発表では明かされていません。
なぜ神山健治監督なのか
監督とシリーズ構成を務めるのは、『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズや『東のエデン』で知られる神山健治さんです。
SF設定監修には芥川賞作家の円城塔さんが名を連ねました。
ガンダムデザインは清水栄一さん、キャラクターデザインは高須美野子さん、音楽は椎名豪さんが担当し、制作はSOLA ANIMATIONです。
オリコンの発表記事では、企画にサンライズ、原作に矢立肇さん・富野由悠季さんの名前も確認できます。
『ガンダム』新作、来年4月テレビ放送へ
— オリコンニュース【アニメ】 (@oricon_anime_) 2026年9月14日
「機動戦士ガンダムRG アレックス ゼロ」https://t.co/ENCtVoDlNW
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企画:サンライズ
原作:矢立肇、富野由悠季
監督・シリーズ構成:神山健治
SF設定監修:円城塔
ガンダムデザイン:清水栄一
キャラデザ原案:STATO
キャラデザ・総作監:高須美野子… pic.twitter.com/VtIHGak7kq
このスタッフ情報とともに投稿された画像には、廃墟となったビル群を背に黒いマントを翻すガンダムのキービジュアルが写っていました。
機体そのものは白を基調にしていますが、纏うマントと崩れた構造物の中に立つ姿は、これまでのガンダム作品のキービジュアルとは明らかに雰囲気が異なります。
「宇宙世紀」でも「西暦」でもない新しい時間軸を、ガンダムシリーズの外側からではなく内側のスタッフで作るという座組みは、47年続くシリーズの中でも異色の試みといえます。
SF考証にジャンルを超えた作家を起用した点も、単なる新作アニメというより「世界観そのものの再構築」を狙っていることの表れではないでしょうか。
ゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』との関係
もう一つ見逃せないのが、2026年6月に発表されたばかりのゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT(ガンダム ローグオービット)』との関係です。
famitsuの報道によると、『RG XARX-ZERO』はこのゲームと世界観を共有するアニメーション作品だと明かされています。
「機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO(アレックスゼロ)」2027年4月よりテレビ放送決定!ゲーム『ガンダム ローグオービット』と世界観を共有するガンダム新作アニメ、という短い一文にファンからは「ゲームとアニメの両方を追う楽しみ方ができそう」との声も上がっています。
『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO(アレックスゼロ)』2027年4月よりテレビ放送決定!https://t.co/QIVitwMtdc
— ファミ通.com (@famitsu) 2026年9月14日
神山健治が監督・シリーズ構成を担当。ゲーム『ガンダム ローグオービット』と世界観を共有するガンダム新作アニメ pic.twitter.com/cmncSCGbmd
ゲームの世界では、今回のアニメより100年前の時代が描かれているとされ、アニメでは知ることのできない過去の出来事がゲーム側で補完される構造のようです。
メディアミックスを前提にした企画は、ガンダムシリーズの中でも新しい座組みです。
ゲームとアニメのどちらから入っても物語を追えるのか、それとも順序が推奨されるのかは、続報を待つ必要があります。
Shiritomo ANIME編集部の考察:新しい時間軸に賭けた理由
ガンダムシリーズが「宇宙世紀」以外の時間軸に挑んだ例はこれまでにもありますが、その多くは既存の「西暦」系列に組み込まれる形でした。
今回のように、既存のどちらの系列にも属さない完全新規の設定を、しかもゲームとの世界観共有という形で立ち上げるのは珍しい座組みです。
制作陣にSF考証として作家の円城塔さんを迎えている点からも、単に新しい敵とロボットを出すのではなく、世界の成り立ちそのものから作り直そうとしている意図がうかがえます。
神山健治監督はこれまで一貫して「テクノロジーと人間社会の関係」を描いてきた作家であり、重力制御や超光速通信といった技術が暴走して生まれた脅威という設定は、その作家性と重なります。
47年分の蓄積があるシリーズにあえて「白紙の時間軸」を持ち込む決断は、リスクも大きいはずです。
それでもこの座組みを選んだ背景には、既存ファンだけでなく新規層の開拓を見据えた狙いがあるのではないでしょうか。
まとめ
『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO』は、2027年4月から神山健治監督のもとで放送される、シリーズ初となる「宇宙世紀でも西暦でもない」新設定のガンダムアニメです。
ゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』との世界観共有という珍しい座組みも含め、続報が出るたびに設定の全貌が見えてくるはずです。
放送開始まで、公式からの追加情報を追いかけていきたいと思います。
さらに深掘りしたい方へ
『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO』の詳細は、ガンダム公式サイトでも随時更新される見込みです。
ゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』についてはコミックナタリーの報道も参考にしました。
