SNS運用Tips 読了 5 分

SBI VCトレードとSBINFTが7月1日合併、NFTマーケットは6月末終了

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年5月16日 更新
SBI VCトレードとSBINFTが7月1日合併、NFTマーケットは6月末終了

NFTブームのあの熱狂を、覚えていますか。

2021年から2022年にかけて、企業がこぞってNFTマーケティングに取り組み、限定デジタルアートや会員権NFTが話題になった時代。
あの波に乗り、日本のNFTインフラとして存在感を放っていたのが「SBINFT Market」でした。

そのSBINFT Marketが、2026年6月30日をもってサービスを終了します。
SBIグループ内の経営統合という文脈ですが、一つのマーケットプレイスが幕を閉じる出来事は、NFTマーケティングの現在地を改めて問い直すきっかけでもあります

SBI VCトレードとSBINFTの合併、何が起きているのか

2026年5月15日、SBIホールディングスが発表したのは、SBI VCトレード株式会社とSBINFT株式会社の合併です。
SBI VCトレードを存続会社とする吸収合併で、効力発生日は2026年7月1日(予定)。
ブロックチェーン事業の経営資源を統合し、業務効率化と収益向上を目指す動きです。

この合併に伴い、SBINFTが運営してきたNFTマーケットプレイス「SBINFT Market」は6月30日をもって終了します。

一方で、暗号資産の取引サービスはSBI VCトレードとして変わらず継続します。
NFTマーケティング支援もSBI VCトレードが引き継ぐ形で、事業としての継続性は確保される方向です。

SBINFTの創業者であるコウ氏は、2021年の立ち上げ時の興奮を「宝物」と表現し、退任を発表。
SBIグループが向かうステーブルコインやオンチェーン金融へのシフトを前向きに評価するコメントを残しました。

話題の背景、NFTブームの終焉ではなく「進化」か

今回の合併を受け、SNSではさまざまな反応が広がっています。
NFTマーケティングを手がけてきたマーケターや企業の間では、「日本でのNFT活用は岐路に立っている」「NFTマーケティングのプラットフォームが一本化されていく流れは必然」という声が聞かれます。

SBIグループが次のフェーズとして見据えているのは、NFTそのものよりも、ステーブルコインやオンチェーン金融の領域です。
2026年2月には、SBIホールディングスとStartale Groupが共同で日本円ステーブルコイン「JPYSC」を発表。
信託型の電子決済手段として、クロスボーダー取引や企業間決済への活用を目指しています。
NFTが「デジタルアートの売買」から「企業のオンチェーン戦略の一部」へと役割を移行しつつある、そんな流れが見えてきます。

NFTマーケティング、企業活用の現在地

実はSBINFT Marketだけが終了するわけではありません。
日経新聞の報道によれば、NFT取引量はピーク時から8割減となり、BybitやX2Y2など複数のプラットフォームが相次いで閉鎖しています。
市場全体が「選別の時代」に入っているのが現実です。

とはいえ、NFTマーケティング自体が終わったわけではありません。

たとえば、日産自動車は「NISSAN PASSPORT BETA」として約5,500枚の会員権NFTを発行し、コミュニティ形成やファンエンゲージメントに活用しています。
NFTマーケティングの強みは「所有することに意味がある体験」を作れる点にあります。
通常の会員証やポイントと違い、NFTはユーザーが持ち続ける限り継続的な関係性を構築できる。
企業がファンコミュニティを育てるうえで、依然として有効な手段です。

しかし課題も明確になってきました。
技術的なハードル、法規制の曖昧さ、ユーザー教育のコスト。
SBINFT Marketのような専門プラットフォームが整備されていたからこそ取り組めていた企業も多く、今後は参入障壁がやや高くなる可能性があります。

SBI VCトレードがNFTマーケティング支援を引き継ぐとはいえ、専門プラットフォームの消滅は、中小企業にとってNFT活用の選択肢が狭まる側面もあるのが正直なところです。

SBIグループが描く次のステージ

今回の合併の背景にあるのは、SBIグループ全体のWeb3戦略の再編です。
グループはNFTのマーケットプレイス運営から距離を置き、ステーブルコインやリアルワールドアセット(RWA)のトークン化、機関投資家向けのオンチェーン金融インフラへとリソースを集中させています。
2026年2月発表の日本円ステーブルコイン「JPYSC」はその象徴で、クロスボーダー決済や企業間取引への活用が視野に入っています。

コウ氏の言葉を借りるなら、「グループのステーブルコインやオンチェーン金融へのシフトは前向きな進化」。
NFTブームを牽引した一人が、次の波を肯定しながら退任するのは、ある種の象徴的なシーンでもあります。

さらに読みたい方へ

まとめ

SBINFT Marketの終了は、NFTブームが去った後の「整理」の一幕です。
ただし、NFTマーケティングの可能性が消えたわけではありません。
プラットフォームが変わっても、ブランドとファンをつなぐツールとしてのNFTは形を変えながら企業戦略に組み込まれ続けるでしょう。
SNSマーケターにとっては、次の主戦場がどこになるのか、SBIの動きを追いかける価値があります。