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トランプ大統領がOpenAI株式の政府取得を検討——「国民をAIのパートナーに」という異例の構想

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年6月7日 更新
トランプ大統領がOpenAI株式の政府取得を検討——「国民をAIのパートナーに」という異例の構想

「AIで巨万の富を生んでいるのは誰で、その恩恵を受けているのは誰か」——そんな問いが、ついに大統領の口から飛び出しました。

2026年6月5日、トランプ米大統領はエアフォースワン(大統領専用機)の機内で記者団に対し、OpenAI・xAI・Anthropicなど主要なAI企業の株式を政府が取得する可能性を検討していると語りました。
「米国民が実質的にAI企業のパートナーになるような形を考えている。
非常に興味深いアイデアだ」と述べ、翌週にはホワイトハウスにAI業界幹部を集めて本格的な協議に入る意向を示しています。

AIをめぐる「富の分配」が、政治の最前線に躍り出た瞬間です。

右も左も同じ方向を向いた、奇妙な光景

この報道が注目を集めたのは、その内容だけではありません。
本来ならば政治的に真逆の立場にあるトランプ大統領とバーニー・サンダース上院議員が、「AIの利益を国民に」という一点で同じ方向を向いたという、異例の場面が生まれました。

サンダース氏は同じ週に「American AI Sovereign Wealth Fund Act(アメリカAI国家主権ウェルス基金法)」を議会に提案しています。
OpenAI・Anthropic・xAIを対象に、株式の50%を一度限りの「現物税」として政府系ファンドに拠出させ、その収益を医療・教育・住宅費に充てるという内容です。

スティーブ・バノン元大統領首席戦略官はさらに過激で「自発的な株式寄付などチップ代にすぎない。
50%を強制的に取り上げるべきだ」と主張。
一方、元AI政策担当官のデービッド・サックス氏は「この構想は企業と政府の癒着を加速させる危険がある」と警告しており、賛否が真っ二つに割れています。

そもそも、なぜOpenAIは「株式を差し出す」と言ったのか

実はこの動き、政府が一方的に迫ったわけではありません。

OpenAIは2026年4月、「AIが生み出す富をより広く社会に分配すべき」という政策提案書を公開していました。
その中でOpenAI自らが「株式を政府に寄付し、市民全員が参加できる政府系ファンドを設立する」構想を打ち出していたのです。
CEO(最高経営責任者)のサム・アルトマン氏は2025年の時点からこのアイデアをトランプ政権に伝えており、今回の大統領発言はその延長線上にあります。

現在のOpenAIの企業価値は約8,500億ドル(約130兆円)。
数ヶ月以内にIPO(株式公開)を控えており、政府との協議はまさに絶妙なタイミング
で浮上しました。

「国家資産としてのAI」という流れは止まらない

トランプ政権がAI企業の株式取得を検討しているのは、今回が初めてではないようです。
並行して、レアアース(希少金属)の生産企業や半導体大手インテル(Intel)の株式取得も模索していることが報じられており、「国家安全保障上の重要企業に政府が関与する」という路線が少しずつ見えてきています。

日本でも、この流れは無縁ではありません。
日米両政府は6月上旬、AI活用科学プロジェクト「ジェネシス・ミッション」を通じて5年間で10億ドル(約1,500億円)を共同投資する枠組みに合意。
量子計算・核融合・バイオ分野でAIを活用し、科学的な突破口を開こうとしています。
AIの競争は、企業間の争いを超えた「国家戦略」になっています。

ただし、具体的な仕組みはまだ何も決まっていません。
民間企業の株式を政府が取得する法的な枠組みは曖昧なままで、複数の関係者が「最終的に話がまとまらない可能性もある」と指摘しています。
「検討している」という段階から、実際の政策になるまでの道のりは長そうです。

さらに深掘りしたい方へ

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まとめ

「AIの利益を誰が受け取るか」——政治的に対立する左右が同じ方向を向いた今、この問いはもはや一部のテック関係者だけの話ではなくなりました。
AIが生み出す富の分配をめぐる議論は、これからのAI産業の在り方そのものを問い直すきっかけになるかもしれません。