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Number_iの「冷やし雪肌精」ポップアップに見る、タレント起用×体験型施策のSNS拡散設計

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月2日 更新
Number_iの「冷やし雪肌精」ポップアップに見る、タレント起用×体験型施策のSNS拡散設計

氷の装飾に囲まれたビューティーバーで、化粧水を手のひらに広げた3人が、肌にのせた瞬間にふっと表情を緩めた。
「ひんやり感が全身に広がって、また格別な気分になりました」。
そう語ったのは、Number_iの平野紫耀さんです。
7月1日、東京・銀座のメゾン コーセー銀座に、真夏とは思えない「氷の世界」が出現しました。
コーセーの美白ブランド「雪肌精」が仕掛けたポップアップストア「SEKKISEI COOLING LOUNGE(セッキセイ クーリング ラウンジ)」に、グローバルブランドミューズを務めるNumber_i(平野紫耀・神宮寺勇太・岸優太)の3人が先駆けて来場した、という話です。

会場の様子を追っているうちに、単なる新作コスメの発表会ではなく、かなり作り込まれた体験設計になっていることが分かってきました。
なぜ「冷やす」という発想が夏のスキンケアで支持され、なぜアイドルを起用したポップアップがここまでSNSで拡散されるのか。
順を追って見ていきます。

Xでの盛り上がり――「冷やし雪肌精」というワードの強さ

今回話題の中心にあるのは、雪肌精の化粧水や乳液をあらかじめ冷蔵庫で冷やして使う「冷やし雪肌精」という提案です。
コーセーはこの夏、Number_iを起用したCMやポップアップを通じて「冷やし雪肌精」というキーワードを繰り返し発信しており、Xでもこの言葉自体がちょっとしたミーム(繰り返し使われる合言葉)のように定着しつつあります。

拡散のきっかけの一つになったのが、Number_iの3人が「冷やし雪肌精」についてQ&A形式で答えるWEBムービーです。

平野紫耀さん、神宮寺勇太さん、岸優太さんがそれぞれの「冷やし雪肌精」の楽しみ方を語る内容で、公開直後から1,600件を超える「いいね」がついています。
単なる新商品紹介ではなく、タレント本人の言葉で語られたことが、拡散の起点になったと見てよさそうです。

ポップアップの開催が告知された段階でも、すでに期待の声がXに上がっていました。

「氷の世界をイメージした涼感POP UP」「暑い夏にぴったりの雪肌精を五感で楽しめる」といった投稿が、開催前から「行ってみたい」という反応とともに広がっていたのが印象的です。
つまり今回の話題化は、来場イベント当日だけで起きたものではなく、告知段階から積み重なってきた盛り上がりの延長線上にある、と言えそうです。

調べてみて分かった、ポップアップの中身と仕掛け

Number_iのコメントやツイートだけを追っていても、会場が具体的にどんな作りなのかは見えてきません。
そこで公式発表や取材記事をもとに、SEKKISEI COOLING LOUNGEの中身を確認してみました。

会場となったメゾン コーセー銀座では、7月1日から8月31日まで、入場無料でイベントが開催されています。
1階には、CMに登場する冷蔵庫を模したセットを配置した「Freezer Photo Studio(フォトスポット)」があり、来場者は自分のスマートフォンでそのまま撮影を楽しめる作りになっています。
2階には冷やした薬用雪肌精を実際に試せる「Ice Beauty Bar」と、来場者が海や雪のモチーフを選んでオリジナルボトルを作れる「My Bottle Atelier」が用意されていました。
Number_iの3人もこの体験に参加しており、神宮寺さんは「ジンベエザメ」、平野さんは「ウミガメ」、岸さんは「タツノオトシコ」のイラストを選んで着色し、直筆サイン入りのボトルを完成させています。
このMy Bottleは、会期中「Ice Beauty Bar」に展示される予定だそうです。

体験施策と購買を結びつける仕掛けも用意されています。
2階に設置された「SAVE the BLUE」というクイズゲームは、対象商品を1品購入するごとに参加でき、クリアするとシードペーパー(再生紙から作られ、土に還すと花や植物が育つ紙)がもらえます。
さらにSNS投稿をすると、雪肌精のボトルサンプルがもらえる仕組みです。
加えて、対象の「薬用雪肌精 ブライトニングシリーズ」を購入すると、数量限定で「雪肌精×Number_iオリジナルポスター」がもらえるキャンペーンも実施されています。

こうした一連の仕掛けを見ていくと、体験・撮影・購入・投稿という4つの行動を一本の動線でつなぐ設計になっていることが見えてきます。
ここに、アイドル起用のポップアップ施策がSNSで話題になりやすい理由がありそうです。
第一に、来場者自身がタレントと同じ空間・同じ体験を追体験できる点が、写真や動画を撮って投稿する動機を強く後押しします。
第二に、フォトスポットやオリジナルボトルのように「その場でしか作れない・撮れない」要素を用意することで、投稿された画像そのものが広告になる、いわゆるUGC(ユーザー生成コンテンツ)を誘発する構造になっています。
第三に、ポスターやボトルサンプルといった限定特典を「投稿」や「購入」という行動と紐づけることで、ファンの熱量を自然な形で拡散行動に変換しています。
タレント本人が発信する一次情報(Q&A動画やコメント)と、来場者が生み出す二次的な投稿(UGC)が同時多発的に流れることで、話題が一過性で終わらず持続しやすくなる、というのが今回の施策の狙いだと考えられます。

さらに深掘りしたい方へ

SocialReport編集部の考察

今回の施策で注目したいのは、拡散の起点が「イベント当日」だけでなく「告知段階」「WEBムービー公開」「来場レポート」と複数回に分けて設計されている点です。
1回の投稿で燃え尽きるのではなく、時間差で複数の話題ポイントを作ることで、Xのタイムライン上に何度も露出する機会が生まれています。
SNS担当者にとって参考になるのは、体験施策を単発のイベントとして終わらせず、「事前告知」「当日」「事後の限定特典」という3段構えで拡散導線を設計している点でしょう。
特にオリジナルポスターやシードペーパーのような「行動と交換できる小さな報酬」は、ファンの投稿ハードルを下げる効果的な仕掛けとして、業種を問わず応用できそうです。

まとめ

「冷やし雪肌精」というシンプルな提案の裏には、体験・撮影・購入・投稿を一本につなぐ緻密な設計がありました。
今後も夏の風物詩として、同様のタレント起用×体験型ポップアップが増えていくかもしれません。