マクドナルドの新型USB-Cポート、なぜ「充電できない」の声が相次ぐのか
「マックの座席、USB-Cなのセンス無さすぎ 充電できないじゃん」。
この投稿に、1万6000件を超える「いいね」が集まりました。
投稿者が撮影したのは、マクドナルドの座席に新しく設置された黒いUSB-Cポートの写真です。
充電スポットを見つけて喜んだのも束の間、いつも使っているケーブルを挿しても反応がなかった――そんな戸惑いが、多くの共感を呼んでいます。
スマホの充電端子がUSB-Cへ切り替わりつつある今、この投稿は「手持ちのケーブルで本当に充電できるのか」という誰もが直面しうる疑問を突きつけています。
先に結論をまとめると:
– マクドナルドの新しい座席には、USB PD対応・最大18W出力のUSB-C専用ポートが設置されている
– 従来主流だったUSB-A to Cケーブルでは物理的に挿せない、または挿さっても本来の速度で充電できない
– 背景にはEUのUSB-C義務化やAppleのUSB-C移行があり、充電環境全体が過渡期にある
「充電できない」投稿はなぜここまで拡散したのか
投稿したぽるさんは、マクドナルドの座席端にあるUSB-Cポートの写真とともに、充電できなかった体験を投稿しました。

マックの座席、USB-Cなのセンス無さすぎ 充電できないじゃん
マックの座席、USB-Cなのセンス無さすぎ
— ぽる🏝️゚ฅ•ω•ฅ (@poru16800) 2026年7月16日
充電できないじゃん pic.twitter.com/T4SZhs69Ra
リプライ欄では「うちのケーブルはType-Aだから無理」「マックはType-Cオンリーだったのか」といった同じ経験をした人の声が相次ぎました。
一方で「Type-C to Cケーブルなら普通に使える」「100均で変換アダプタを買えばいい」といった対処法を紹介する声もあり、ちょっとした情報交換の場になっています。
ただ、この投稿だけを見ていると「なぜ挿せないのか」の理由がはっきりしません。
そこで実際のポートの仕様を確かめてみました。

調べて分かったこと
そもそもなぜケーブルが挿さらないのか
マクドナルドの新しい座席に設置されているのは、USB Type-Cの差込口のみを備えた充電専用ポートです。
ポート付近には「USB PD」「Charge Only(充電専用)」の表示があり、最大18Wでの給電に対応しています。
ここで見落とされがちなのが、「USB-A to Cケーブル」の構造です。
このケーブルは、一方の端がUSB-A(従来型の平たい端子)、もう一方がUSB-C(新型の楕円形端子)になっています。
スマホの充電に使うときは、USB-A側をコンセントのアダプタやモバイルバッテリーに挿し、USB-C側をスマホに挿すのが一般的な使い方です。
ところがマクドナルドのポートは給電側そのものがUSB-C形状のため、USB-A側の端子を挿し込む場所がありません。
つまり「充電できない」の多くは、そもそも物理的に接続できていないケースだと考えられます。
C-to-Cケーブルでも「遅い」と感じることがあるのはなぜか
仮にUSB-C to Cケーブル(両端ともC型)を持っていた場合でも、充電速度に差が出ることがあります。
従来のUSB-A規格は、USB PD(USB Power Delivery:機器同士が対応電力を自動で交渉して高速充電する規格)にほとんど対応していません。
給電できても最大5V/2.4A、つまり12W程度が上限です。
一方、USB-C to Cケーブル+PD対応の組み合わせなら、マクドナルドのポートが持つ最大18Wの性能をフルに引き出せます。
同じ「充電」でも、ケーブルの組み合わせ次第で体感速度が大きく変わるというわけです。
なぜ今このタイミングでUSB-C専用ポートが増えているのか
背景にあるのがEUの規制です。
EUは2024年12月28日から、域内で販売されるスマートフォンやタブレットなど小型・中型電子機器にUSB-C対応を義務付けるルールを施行しました。
Appleもこれを見越す形で、2023年発売のiPhone 15からLightning端子を廃止しUSB-Cへ移行しています。
スマホ本体だけでなく、充電インフラ全体がUSB-C中心へと切り替わりつつある、その過渡期の摩擦がマクドナルドの座席という身近な場所で表面化した、と見ることができます。
Shiritomo GADGET編集部の考察
今回の一件は、単なる「マクドナルドが不親切」という話では片づけられません。
むしろ、外出先の充電環境が急速に規格転換している最中であることを、多くの人が実感していなかった証拠だと捉えるべきでしょう。
実際、X上では「高速充電できるならむしろありがたい」「長居防止の工夫では」と好意的に受け止める声も一定数見られました。
読者の方も、モバイルバッテリーやケーブルを新調するタイミングでは、USB-A to CだけでなくUSB-C to Cケーブルを1本持っておくと、外出先での「充電できない」を避けやすくなります。
特にPD対応をうたう充電器やケーブルであれば、スマホだけでなくノートPCの補助充電にも流用でき、汎用性が高い点もメリットです。
今後、駅やカフェなど公共の充電スポットでも同様のUSB-C専用化が広がる可能性があり、ケーブルの持ち物を見直す良いきっかけと言えそうです。
まとめ
マクドナルドの新型USB-Cポートは、USB-A to Cケーブルでは接続できない仕様であり、C-to-Cケーブルを使うことで初めて最大18Wの充電性能を発揮します。
EUの規制やAppleの移行に代表されるUSB-C統一化の流れの中で、身近な充電スポットにもその波が及んでいることを示す出来事でした。
さらに深掘りしたい方へ
USB-CやUSB Power Delivery規格の詳細については、以下の情報も参考にしてください。