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「超が2つに大が3つってほんとですか?」——藤本タツキ絶賛、29歳監督の初長編アニメがカンヌで掴んだもの

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月25日 更新
「超が2つに大が3つってほんとですか?」——藤本タツキ絶賛、29歳監督の初長編アニメがカンヌで掴んだもの

「超超大大大好きな映画でした」
8月25日、都内で開かれたジャパンプレミアの壇上で、門脇康平監督はこのコメントを読み上げ、思わず聞き返しました。
「超が2つに大が3つってほんとですか?」。
差出人は『チェンソーマン』の藤本タツキ氏。
会場は笑いに包まれたそうです。

新人監督が手がけた初の長編アニメーションに、人気漫画家がここまで熱のこもったコメントを寄せる。
しかもこの作品は、日本の劇場アニメとしては異例のルートで世界を回ってから凱旋してきました。
何がそこまでの評価につながったのか、公開1カ月前の動きを追いかけました。

先に結論をまとめると:
– 長編アニメーション『我々は宇宙人』は第79回カンヌ国際映画祭の監督週間に正式出品され、アヌシー国際アニメーション映画祭にも選出された
– 原作者ではなく門脇康平監督のオリジナル脚本で、29歳の新人監督の初長編作品
– 藤本タツキ氏の絶賛コメントをきっかけに、SNSでは監督本人や新規キャストの投稿が相次いで反響を広げている

何が起きたのか:ジャパンプレミアで笑いと感動が同居した夜

8月25日に開かれたジャパンプレミアには、W主演の坂東龍汰さん、岡山天音さんに加え、新キャストの松井ケムリさんと門脇康平監督が登壇しました。
坂東さんが長文の感想を「ヤバい」とまとめると、岡山さんと松井さんが即座にツッコミを入れる場面もあり、会場は笑いに包まれたといいます。

この盛り上がりの下地には、アヌシー国際アニメーション映画祭での経験がありました。
監督自身がその熱量を持ち帰って描いたというビジュアルが、公開に向けて投稿されています。

ラフからの完成過程を明かしたこの投稿からは、監督自身が現地で受け取った手応えを作品づくりに反映させていることがうかがえます。
ただ、笑いの絶えないプレミア当日の裏には、原作もない完全新作アニメーションが海外の映画祭でどう受け止められたのか、という調べたくなる背景がありました。

調べて分かったこと

なぜカンヌとアヌシーなのか?

『我々は宇宙人』は、既存のマンガやゲームを原作としない、門脇康平監督のオリジナル脚本による長編アニメーションです。
物語の舞台は平成の田舎町。
“普通”であることに悩む少年・翼と、”特別”な存在である少年・暁太郎(あきたろう)の関係を描きます。
日常のわずかな歪みの先に起きた出来事が、二人を大きく変えていく内容だといいます。

この作品は第79回カンヌ国際映画祭の監督週間(ディレクターズ・フォートナイト)に正式出品されました。
監督週間はカンヌ国際映画祭のコンペティション部門とは別に、新人監督や実験的な作品を積極的に紹介する部門です。
日本発の完全新作アニメーションがここで注目されること自体が珍しいといえます。
その後アヌシー国際アニメーション映画祭(アニメーション作品としては世界最大級の映画祭)にも選出されました。
海外の映画祭を経由してから日本での劇場公開に臨むという流れは、実写映画では珍しくありません。
しかし原作を持たないアニメーション作品としては異色のルートといえます。

藤本タツキ氏の絶賛は何がきっかけだったのか?

「超超大大大好きな映画でした」という藤本タツキ氏のコメントは、公開に向けた本予告・本ポスター解禁のタイミングで寄せられたものです。
門脇監督が「超が2つに大が3つってほんとですか?」と本人に確認したというやり取りも報じられており、感想を伝える側と受け取る側、双方の熱量の高さがうかがえます。

キャスト面でも新展開がありました。
プレミアに登壇した松井ケムリさんは、暁太郎のファンである「バタ原」役での出演です。
声優としての参加は、俳優としてスクリーンに立つのとは異なる挑戦だったようです。
同じく初めてアニメーション作品のアフレコを経験したキャストの投稿にも、その手応えがにじんでいます。

「初めてアニメーションのアフレコをさせてもらいました」という素直な言葉には、実写の演技とは違う制約のなかで役をつくる難しさと面白さの両方が表れているように見えます。
音楽はYaffleさんが手がけました。
主題歌にはadieuさんの新曲「ささくれ」が起用されるなど、映像以外の面でも布陣が整えられてきました。

Shiritomo ANIME編集部の考察:原作なしアニメが海外映画祭を経由する意味

『我々は宇宙人』のような原作を持たない完全新作アニメーションが、国内より先に海外の映画祭で評価を受けてから劇場公開に至るケースは、日本のアニメ業界においてまだ多くありません。
人気マンガ・ライトノベルの映像化が主流を占めるなかで、オリジナル企画が興行的なリスクを負いながら世に出るには、話題づくりの説得材料が必要になります。
国内での宣伝だけでなく、海外の映画祭という「外部評価」がその役割を果たしやすいという事情があるようです。

今回のケースでは、カンヌの監督週間出品という実績が先にありました。
その後に藤本タツキ氏のような人気作家の絶賛コメントが加わることで、原作を知らない観客にも「見てみたい」と思わせる複数の入口が用意されたことになります。
ファンダムの熱量が原作コミュニティから生まれるのではなく、映画祭とクリエイター同士の相互評価から広がっていく構図は、オリジナルアニメーションが今後増えていくなら参考になる事例ではないでしょうか。
9月25日の公開後、興行成績がどう動くかも注目したいところです。

まとめ

原作のないオリジナル長編アニメーション『我々は宇宙人』は、カンヌ国際映画祭監督週間への出品とアヌシー選出を経て、藤本タツキ氏の絶賛コメントも追い風に、9月25日の全国公開へ向けて期待が高まっています。
8月25日のジャパンプレミアでは笑いと感動が同居するトークが繰り広げられ、新キャストの参加も含めて制作陣の熱量が伝わってきました。

さらに深掘りしたい方へ

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