「10年前なんて無理」――『君の名は。』公開10周年、興行収入の数字がバラバラな理由
2016年8月26日公開、国内興行収入は現在251.7億円(興行通信社調べ、2026年8月時点)。
2017年ごろに広まった「250.3億円」は当時の集計時点の数字です。
『君の名は。
』が劇場で公開されてから、今日でちょうど10年です。
タイムラインには「10年前なんて無理」と時間の速さに驚く投稿や、飛騨の聖地を訪れたファンの感謝の言葉が並びました。
角川からは10周年に合わせた外伝小説の紹介も流れてきています。
ただ、投稿を見比べていて引っかかったことがひとつあります。
興行収入の数字が、投稿によって250.3億円だったり251.7億円だったりして揃っていません。
10年という節目の数字くらい、正確なところを知っておきたいところです。
今日はこの数字のズレを起点に、公開10周年の『君の名は。
』を掘り下げます。
先に結論をまとめると:
– 興行収入データを集計する興行通信社によれば、国内興行収入は251.7億円(2026年8月時点)。
SNSで見かける「250.3億円」は2017年ごろに広まった当時の集計です
– 興行収入ランキングでは、邦画として歴代4位、洋画も含めた全体では歴代6位まで下がっています(『鬼滅の刃』の劇場版2作品に抜かれたため)
– 新海誠監督は次回作の制作を続けていることが複数の報道で確認されており、10周年は通過点として語られています
「10年前なんて無理」――タイムラインを埋めた驚きと祝福の声
まず何が起きたのかを整理します。
速報系の投稿がいちばん伸びました。
【祝】本日8月26日で『君の名は。』公開10周年
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2026年8月25日
2016年8月26日に公開。新海誠氏が監督・脚本を務めた。興行収入は250.3億円を記録しており、歴代5位にランクインしている。 pic.twitter.com/xYuPW22dOc
いいね1万8000件超、表示回数は188万回に達しています(記事執筆時点)。
投稿では「興行収入は250.3億円を記録しており、歴代5位にランクインしている」と紹介されており、先ほど触れた250.3億円という数字はこの投稿とも一致します。
ほかにも、飛騨市の観光アカウントが「素敵な映画を観て再び感動を」と10周年を祝う投稿をしたり、角川の公式アカウントが外伝小説『君の名は。
Another Side:Earthbound』を10周年に絡めて紹介したりと、公開当時に関わった企業・自治体のアカウントが一斉に反応した1日になりました。
ただ、この盛り上がりだけでは何が正確な数字なのか判断がつきません。
実際の数字と、その後の10年で何が起きたのかを確かめてみます。
調べて分かったこと
興行収入は結局いくらなのか?
興行収入データを専門に集計する興行通信社の歴代ランキング(2026年8月時点)を確認したところ、『君の名は。
』の国内興行収入は251.7億円で、邦画歴代4位・総合歴代6位という現在の順位もこの数字に基づいています。
「250.3億円」は2017年ごろに広まった当時の集計で、現在のランキングとは異なります。
数字が更新されないまま独り歩きしている可能性があるため、この記事では最新の集計値である251.7億円を基準に扱います。
『君の名は。』公開から本日で10年
— オリコンニュース【アニメ】 (@oricon_anime_) 2026年8月26日
興収251.7億円、大ヒットの新海誠監督作
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地上波OA時、"入れ替わってる"CMが話題に
ロゴ&ロゴデザインが…https://t.co/CAUL1El1fM
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2016年8月26日公開。東京に暮らす少年・瀧と、飛騨地方の田舎町の少女・三葉。… pic.twitter.com/IyS6ZS3lF0
この投稿では、地上波でのテレビ放送時に流れた”入れ替わってる”CMが話題になったことも紹介されています。
ロゴのデザインが入れ替わる演出だったそうで、作品のテーマである「入れ替わり」を放送の細部にまで落とし込んでいたことがうかがえます。
興行収入ランキングでは今、何位なのか?
公開当時、『君の名は。
』は『千と千尋の神隠し』に次ぐ邦画歴代2位として話題になりました。
ですが10年の間に状況は変わっています。
2020年公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』、2025年公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』に相次いで抜かれ、現在は邦画としては歴代4位、洋画も含めた全体のランキングでは歴代6位まで下がりました。
10年前の「歴代2位」という記憶のまま止まっている人も多いのではないでしょうか。
新海誠監督は今、何をしているのか?
10周年にあたり、新海監督はXで感謝の言葉を伝えたと報じられています。
1年前、9周年の際には「あの頃『君の名は。
』を観てくださった皆さんが今も元気で過ごしてらっしゃるならば、とても幸せに思います」と投稿しており、節目のたびに当時の観客への感謝を綴るのが恒例になっているようです。
そして気になるのが「新作制作を続けている」という点です。
所属スタジオのコミックス・ウェーブ・フィルムは2026年8月12日、制作中の新海監督最新作について海外配給が順次決定していることを発表しました。
監督本人も「国内での制作発表も劇場公開も、もうそんなに先のことでも(たぶん)ありません」とコメントしており、10周年は過去の到達点ではなく、次に向かう途中の1日として位置づけられているようです。
🆕『君の名は。 Another Side:Earthbound』
— KADOKAWAさん@本の情報 (@kadokawa_san) 2026年8月25日
著:加納新太@KANOH_Arata
原作:新海誠@shinkaimakoto
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『君の名は。』の公開から10年。物語を掘り下げる外伝小説!
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東京に暮らす男子高校生・立花瀧は、夢を見ることをきっかけに田舎町の女子高生・宮水三葉と入れ替わるようになる。… pic.twitter.com/OZ57SnEATK
外伝小説『君の名は。
Another Side:Earthbound』も10周年に合わせて改めて紹介されており、本編で描かれなかった瀧と三葉の視点が読める1冊として、今もファンの手に取られ続けています。
聖地・飛騨には今も人が訪れているのか?
作中の舞台のモデルとなった岐阜県飛騨市は、公開当時から「聖地巡礼」(作品の舞台となった実在の場所を訪れること)の目的地として知られてきました。
㊗️公開10周年💫
— 飛騨市「君の名は。」応援委員会 (@kimihida) 2026年8月25日
素敵な映画を観て再び感動を🎞️
10年経った今も多くのファンの皆様にお越しいただき感謝です🥹#飛騨市 #アニメ #映画 #飛騨古川 #君の名は #旅行 pic.twitter.com/r1NZPLGoc4
飛騨市の観光アカウントは10周年の節目に「10年経った今も多くのファンの皆様にお越しいただき感謝です」と投稿しました。
具体的な来訪者数までは公表されていませんが、地元の自治体アカウントがわざわざ節目のタイミングで感謝を発信すること自体、今も一定の来訪が続いている裏付けと言えそうです。
Shiritomo ANIME編集部の考察:数字は毎回、自分で確かめ直す
10周年という節目は、SNS上では「懐かしさ」の文脈で語られがちです。
ですが今回数字を洗い直してみると、『君の名は。
』はいまだに動いているコンテンツだという印象を持ちました。
興行収入ランキングは『鬼滅の刃』に抜かれて順位を下げ続けていますし、飛騨への聖地巡礼、外伝小説の周辺展開、そして監督本人の次回作制作と、10年前の「過去の大ヒット作」として固定されているわけではありません。
SNSで拡散される「〇〇億円」「歴代〇位」といった数字は、投稿された瞬間の切り取りでしかなく、時間が経つほど古くなります。
記念日のたびに数字を鵜呑みにせず、都度確認し直す姿勢が必要だと感じました。
まとめ
『君の名は。
』は公開10周年を迎えましたが、興行収入の順位も監督の動きも、10年前のまま止まってはいませんでした。
SNSで見かけた数字がそのまま正しいとは限りません。
今回はそんな当たり前のことを、あらためて確認する結果になりました。
さらに深掘りしたい方へ
- [君の名は。
- Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%9B%E3%81%AE%E5%90%8D%E3%81%AF%E3%80%82)
- 『君の名は。
』公開10周年を記念した新海誠作品フィルムコンサートが2026年2月開催決定 – ファミ通.com - 新海誠監督、新作アニメ映画制作中 海外報道を受け言及「どうかお楽しみに」 – ORICON NEWS