楽天モバイルの旧端末4機種に脆弱性、サポート終了で修正パッチなし――機種変更を推奨
「対象はRakuten Mini、Hand、Hand 5G、BIG sの全バージョン」。
IT系アカウントが並べた4つの機種名のどれかを、今も使っている人がいるかもしれません。
楽天モバイルが自社で企画・販売してきたオリジナルスマートフォン4機種に、起動時の改ざん検知をすり抜けられる脆弱性が見つかりました。
しかも対象機種はすべてサポートが終わっており、修正パッチは配信されません。
今これらの端末を使っている人にとっては、知らないままでは済まされない話です。
先に結論をまとめると:
– Rakuten Mini・Rakuten Hand・Rakuten Hand 5G・Rakuten BIG sの全バージョンに脆弱性(JVN#47427200として登録。
CVE識別子はCVE-2026-107153)
– 原因はAndroid Verified Boot(起動時の改ざん検知機能)に、誰でも入手できるテスト用の鍵がそのまま使われていたこと
– 対象機種は全てサポート終了済みのためパッチ配信はなく、楽天モバイルは新しい機種への乗り換えを推奨しています
何が起きたのか
JVN(Japan Vulnerability Notes)に登録された情報によると、今回見つかったのは「Android Verified Boot(AVB)」という仕組みの不備です。
AVBは、スマートフォンの起動時に「今読み込もうとしているシステムは改ざんされていないか」を確認する機能です。
対象の4機種では、この確認に使う鍵としてAndroid Open Source Project(AOSP:Googleが公開しているAndroidの元となるソースコード)のテスト用の鍵がそのまま使われていました。
テスト用の鍵は誰でも入手できるため、第三者がその鍵で署名した改ざん済みのシステムイメージを用意すれば、端末側はそれを「正規のもの」と誤認してしまう可能性があります。
CVSS(脆弱性の深刻度を表す指標)はバージョン3.0で6.6、バージョン4.0で7.0。
10点満点のうち中程度からやや高めの深刻度にあたる数値です。
この件はXでも報道系・IT系のアカウントがいち早く取り上げています。
【楽天モバイル製スマホに重大な脆弱性発覚】サポート終了端末4機種は買い替え推奨
— ゼンブログ (@ASUS_ZenBlog) 2026年10月14日
▪️対象はRakuten Mini、Hand、Hand 5G、BIG sの全バージョン
▪️Android Verified Boot(AVB:起動時の改ざん検知機能)にAOSPの公開テスト鍵をそのまま使用… pic.twitter.com/qxNGXClxsl
調べて分かったこと
本当に今すぐ危ないのか?
悪用の条件は「端末への物理アクセス」です。
遠隔から勝手にスマホが乗っ取られるという話ではありません。
端末そのものを手に取れる状況(紛失・盗難、または同居人や職場などで端末に触れられる相手)が前提になります。
とはいえ、改ざんされたシステムイメージを入れられてしまえば、端末が正規品のふりをしたまま不正な動作をする状態になりかねません。
ITmedia Mobileの報道でも、サポート終了済みで今後もセキュリティ更新が入らない端末を使い続けるリスクとして扱われています。
なぜパッチが出ないのか?
対象の4機種はいずれも楽天モバイルの旧ラインナップで、すでにメーカーサポートが終了しています。
サポートが終わった端末は、たとえ脆弱性が見つかってもソフトウェア更新で直されることはありません。
これはRakuten Miniシリーズに限った話ではなく、サポートが終了した端末全般に起こりうる「サポート終了後は何が見つかっても直らない」という構造の問題とも言えそうです。
週刊アスキーも同様にこの件を取り上げ、サポート終了と買い替え推奨という結論を簡潔に伝えています。
楽天モバイルのスマホに脆弱性 サポート終了で買い替えを推奨 https://t.co/u5NJN8Orlz
— 週刊アスキー (@weeklyascii) 2026年10月14日
対象機種を使っている人はどうすればいいか
楽天モバイルおよびJPCERT/CC(JPCERTコーディネーションセンター)は、対象機種の利用をやめて別の端末に乗り換えることを推奨しています。
具体的な代替機種の案内までは今回確認できた情報の範囲では明らかになっていないため、乗り換え先については楽天モバイルの公式案内を確認するのが確実でしょう。
「とりあえず様子を見る」という選択肢は、修正パッチが出ない以上、リスクを抱え続けることと同じ意味になります。
Shiritomo GADGET編集部の考察
今回の件で考えさせられるのは、「無料で持てる端末」のビジネスモデルと長期サポートの両立の難しさです。
楽天モバイルのオリジナル端末は回線契約とセットで安価に提供されることが多く、ユーザーからすれば「とりあえず使える1台」として長く手元に置かれやすい性質があります。
しかしメーカー側のサポート期間はそれより短く切れてしまうと、今回のように脆弱性が見つかっても直せない端末だけが取り残されることになります。
格安でスマホを持てること自体は利用者にとって明確なメリットですが、その裏側で「サポートがいつまで続くか」を利用者自身が意識する必要がある、という構図が今回あらためて見えた形です。
型落ち端末を使い続けている人は、価格の安さだけでなく、サポート状況も定期的に確認する価値がありそうです。
まとめ
楽天モバイルのオリジナル端末4機種(Rakuten Mini・Hand・Hand 5G・BIG s)に脆弱性が見つかり、サポート終了のため修正パッチは配信されません。
対象機種を使っている人は、楽天モバイルの案内を確認し、新しい機種への乗り換えを検討する時期かもしれません。
さらに深掘りしたい方へ
脆弱性の技術的な詳細は、JVN(Japan Vulnerability Notes)の公式ページでも確認できます。
