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「Instagram疲れ」の次へ——韓国発「setlog」がZ世代の日常記録を静かに変えはじめています

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年6月8日 更新
「Instagram疲れ」の次へ——韓国発「setlog」がZ世代の日常記録を静かに変えはじめています

タイムラインをスクロールしていると、やけに「setlog」という言葉が目に飛び込んでくるようになりました。
最初は何のことかわからなかったのですが、調べてみると韓国発のVlogアプリがInstagramユーザーの間で静かに広がっていました。
映えもフィルターも加工もいらない、1時間ごとに2秒撮るだけ——それだけのことが、Z世代を中心にじわじわと受け入れられているようです。

SNS運用に携わる方なら、この動きは見逃せないかもしれません。
「ありのままを共有したい」という若者の欲求が、また新しいアプリの流行という形で現れています。

setlogとは?1時間ごとに2秒、加工なしで共有するアプリ

setlog(セットログ)は韓国発のVlogアプリで、2025年末にリリースされ、2026年春以降にApp Storeのソーシャルネットワーキング部門で急上昇しています。

仕組みはシンプルです。
1時間ごとに数秒の短い動画を撮影し、友達(最大12人程度)と共有する。
その日の終わりには、撮りためた動画が自動的に1本のミニVlogとして完成します。
フィルター加工はできず、保存した動画の再利用も不可。
「ありのままの日常」しか残せない設計になっています。

以前流行した「BeReal(ビーリアル)」と似た概念ですが、決定的に違うのは「撮影のタイミングを1時間以内なら自分で決められる」点です。
BeRealは通知が来た2分以内に撮影する仕組みで、「撮らされている感」を強く感じるユーザーも多くいました。
setlogはその点がゆるやかで、日課として続けやすいと評判です。

aespaのカリナさんをはじめ、韓国アイドルが愛用していることでも知られており、日本でもK-POPファンや中高生の間から広まり始めました。

Xで見えてきたリアルな使われ方

Xを覗いてみると、setlogを実際に使い始めたユーザーの声が次々と上がっています。

「双子で同じ日に別パークに行っていたから、setlogしたら可愛すぎた」という投稿は9,000件を超えるいいねを集めました。

離れた場所で同じ時間を生きている友達や家族と、1時間刻みで記録を突き合わせる——そこに新鮮な楽しさを見出しているユーザーが多いようです。

また、趣味の記録として活用する人も出てきています。
「乙女ゲ進捗監視Setlog楽しすぎる」という投稿も2,500件超のいいねを獲得しており、ゲームのプレイ進捗をリアルタイムで友達と記録する使い方が生まれていました。

日常記録ツールとしてスタートしたアプリが、趣味コミュニティの「生存確認」ツールとして使われ始めているのが面白いところです。

なぜ今、「非加工」「クローズド」なのか

SNSマーケターとして注目すべきは、このアプリが人気を集めている背景です。

Instagramが全盛期を迎えた時代から、「映え」を追求する文化が形成されました。
しかしZ世代(現在の10〜20代前半)は、完璧に加工されたコンテンツへの反発感を持ち始めていると言われています。
BeRealやsetlogの人気は、その反動として読み解けます。

情報通信や消費動向に詳しい識者からも「若者はInstagramの映え強制や加工に疲れており、加工なしの自然な共有を求めている」という分析が出ています。
最大12人という限定グループでの共有も、「不特定多数にさらされたくない」という心理に対応したものです。

この流れは、SNS運用においてもひとつのヒントを提示しています。
ブランドアカウントが完璧に作り込んだコンテンツより、「らしさ」や「素」の瞬間を見せる投稿がエンゲージメント(いいね・コメント・シェアなどの反応率)を高めるケースが増えているのは偶然ではないでしょう。

setlogブームが示すSNS運用のヒント

setlogがInstagramのストーリーズ文化と地続きにある点も注目です。
Instagramユーザーが「ストーリーで1時間ごとの記録を共有する」という使い方を応用したことで、setlogスタイルの投稿がInstagram上でも広がっています。
つまり、setlog自体を使わなくても、その「記録のテンポ感」はインスタのストーリー運用にそのまま転用できます。

ブランド運用の観点では、以下の3点が示唆として引き出せます。

  • 過剰な加工は若年層から距離を生む可能性がある
  • 限定グループ・クローズドな共有体験への需要が高まっている
  • 日常のタイムスタンプ的な記録は親しみやすさを高める手法として機能する

SNSにおける「真正性(オーセンティシティ)」の重要性は数年前から語られてきましたが、setlogの流行はそれを若者が自らの手で実践し始めているサインとも言えます。

さらに深掘りしたい方へ

まとめ

韓国発のVlogアプリ「setlog」は、映えや加工に疲れたZ世代の「ありのまま」志向を体現したサービスとして、日本でも着実に存在感を高めています。
SNS運用に携わる方にとって、このトレンドは「次の一手」を考えるための重要な兆候のひとつです。
完璧なコンテンツよりも、リアルな瞬間の積み重ねが共感を呼ぶ時代の風向きが、また一歩強まっています。