「1時間に1回しか撮れない」——韓国発Vlogアプリ「setlog」が日本でApp Store 1位になった理由
スマホを開いて、何かを撮ろうとするたびに「これ盛れてるかな」「あとで加工するか」と考えていませんか?
加工・演出・フォロワー数——そういった気にしなければならないことが増えすぎた現在のSNSに、少し疲れを感じている人が増えているようです。
そんな感覚にまっすぐ刺さる新しいアプリが、韓国から日本に上陸して話題を集めています。
その名は「setlog(セットログ)」。
「1時間に1回しか撮れない」という制約が逆に魅力
setlogは、韓国のNew Chat Inc.が開発した日常共有型のVlogアプリです。
仕組みはシンプルで、最大12人のグループを作り、1時間ごとに2〜4秒の短い動画を送り合います。
1日の終わりになると、そのやりとりがまとめて自動的に1本のVlogとして完成します。
特徴的なのは「1時間に1回しか撮影できない」という制約です。
撮り直しを繰り返せない。
フィルターで盛ることもない。
その瞬間の自分をそのまま送るだけ、というシンプルさが、ユーザーに「等身大の日常」を共有する習慣をつくります。

2026年2月にiOS版がリリース後、Google Playで100万ダウンロード超・App Store日本無料ランキング1位を獲得するほど急速に普及しました。
「BeRealの次」という声も多く、Xでも連日投稿が絶えません。
Xではユニバーサルスタジオでsetlogを使ったユーザーが「お揃いユニバで撮ってみた」と動画を投稿し、3,600件を超えるいいねを集めました。
お揃いユニバでsetlog撮ってみた📸🌟💕 pic.twitter.com/Ucuzq0u5iJ
— あちゃん♡ (@IvR042) 2026年5月12日
ライブイベントでの活用も広がっています。
HELLOWEENのライブに参加したユーザーは「簡単に思い出Vlog作れて振り返りにも良い!」とコメントしており、
今日のHELLOWEENライブを最近使い始めたSETLOGで撮影してみました!簡単に思い出Vlog作れて振り返りにも良い! pic.twitter.com/aDMcAQa3zF
— もちゃ (@mocha_1600) 2026年5月10日
友達と同じ時間を過ごしていなくても「それぞれの今」が一本の映像になる面白さが、使われ方を広げています。
BeRealとの違いはどこにある?
「BeRealの次」と言われる理由は、設計の思想が似ているからです。
BeRealも「映えない日常をそのまま共有する」アプリでしたが、一時的なブームで終わった感もありました。

setlogとの違いは「グループで作る」という点です。
BeRealは「自分のフォロワーに見せる」ものでしたが、setlogは限られた親しい友人とだけ映像を共有し、まとめて1本のVlogにする。
公開範囲が狭いぶん、「ちゃんと見てもらえる」「変な写りをしても大丈夫」という安心感があります。
一方で「飽きそう」「何を撮ればいいかわからない」という声も日本のXでは見られます。
毎時間投稿するという習慣の維持が難しいという指摘は、SNS担当者がブランドアカウントで活用する際に考慮すべき点でもあります。
SNS担当者として注目しておくべき理由
setlogが急拡大しているという事実は、SNS運用の視点からも見逃せません。
Z世代を中心に「完璧な投稿より、リアルな瞬間を共有したい」という欲求が強まっています。
この流れは、ブランドのコンテンツ設計にも直結します。
「加工された美しいビジュアル」より「舞台裏・製作過程・社員の日常」のほうがエンゲージメントを取りやすい媒体が増えているのは、こうした心理変化と無縁ではありません。
setlogが流行るとすれば、次に注目すべきは「企業がこのアプリをどう使うか」です。
今はまだ個人ユーザー中心ですが、BeRealがブランドマーケティングに活用された事例があるように、setlogもBtoC企業のキャンペーンに取り入れられる可能性はあります。
さらに深掘りしたい方へ
まとめ
setlogは「1時間に1回・2〜4秒・自動Vlog」というシンプルなルールで、加工疲れした日本のZ世代にリアルな日常共有の楽しさを取り戻させているアプリです。
App Store 1位という数字だけでなく、「なぜこれが受けているのか」という背景を理解することが、これからのSNSコンテンツを設計するうえでのヒントになりそうです。