予約開始24時間で欠品、発売3日前に延期——ソニー「FX5」が二度延びた理由
予約開始からわずか24時間。
ソニーの新型プロ用カムコーダー「ILME-FX5」は、7月28日に予約を始めた直後からハンドルユニット同梱モデルが品薄になり、届け先の目安が「8月21日発売」から「入荷次第」へと変わりました。
そこへ8月18日、発売予定日のわずか3日前になって一度目の延期が発表され、9月18日には二度目の延期で「10月下旬以降」という新しい目安が示されています。
8月中の撮影に合わせて計画を立てていた人にとっては、二度続けての肩透かしです。
プロ向け機材のニュースを追っている読者にとっても、なぜ発表のたびに延期が繰り返されるのか、今できることは何なのかは気になるところではないでしょうか。
この記事では公式発表を一つずつ確かめながら、延期の経緯と今後の見通しを整理します。
先に結論をまとめると:
– 「ILME-FX5」は8月21日発売予定→8月18日にいったん延期→9月18日に再延期し、目安は「10月下旬以降」になりました
– ソニーが示す理由は一貫して「生産上の都合」で、詳しい内訳は公表されていません
– 注文自体は現在も継続中で、発売記念キャンペーンの期間も延期にあわせて調整される予定です
発売3日前の延期に続く、二度目の「10月下旬以降」
ソニーは18日、Cinema Lineシリーズの新モデル「ILME-FX5」と関連アクセサリーの発売を、当初の8月21日から10月下旬以降に延期すると発表しました。
対象は本体(XLRハンドルユニット同梱の「ILME-FX5」、本体のみの「ILME-FX5B」)に加えて、OLEDビューファインダー「DVF-EL1」、XLRハンドルユニット「XLR-H2」、タイムコードアダプターケーブル「VMC-BNCU1」の4製品です。
注文そのものは止まっておらず、発売記念キャンペーンについても期間だけを発売時期にあわせて調整する見込みとされています。
この発表を受けて、撮影スケジュールへの影響を心配する読者は少なくないと見られます。
延期そのものは公式発表を読めばわかりますが、なぜ発表のたびに延期が繰り返されるのかまでは書かれていません。
ここから、経緯を一次情報でたどってみます。
調べて分かったこと
なぜ発売3日前という土壇場で延期が発表されたのか?
最初の延期は8月18日、発売予定日のわずか3日前に発表されました。
ソニーの案内には「発売直前のご案内となり、お客様には大変ご迷惑をおかけいたしますこと深くお詫び申し上げます」と記載されており、理由は「生産上の都合」とだけ説明され、詳細な内訳は明らかにされていません。
この時点では新しい発売時期は「未定」で、確定次第あらためて案内するとされていました。
二度目の延期理由も「生産上の都合」なのか?
9月18日に示された二度目の延期でも、理由の説明は最初と同じ「生産上の都合」にとどまっています。
海外メディアの中には、7月28日の予約開始から24時間ほどで受注が想定を上回りバックオーダーになった経緯を踏まえ、需要が供給計画を上回ったことが延期の背景にあるのではないかと見るところもあります。
ただしこれはあくまで推測であり、ソニー自身がそう説明しているわけではない点には注意が必要でしょう。
予約は続けられるのか、今すぐ撮影に使いたい場合はどうすればいいのか?
今回の延期でも、ソニーストアでの注文受付自体は止まっていません。
発売記念キャンペーンについても、廃止ではなく「期間の調整」を行うとされており、購入を決めている人へのフォローは維持されている形です。
とはいえ、10月下旬以降という目安も確定した発売日ではないため、8月・9月中の撮影に本機を使う予定だった人は代替手段を検討する必要が出てきます。
実際、東京都内の撮影機材レンタル会社は、FX5のレンタル開始時期を発売延期にあわせて見合わせると案内しており、レンタルでのつなぎも簡単ではない状況です。
ソニーのシネマラインには既に発売されているFX3やFX6といった機種もあるため、どうしても今月中に代替機が必要な場合は、そちらを選択肢に入れる手もありそうです。
Shiritomo GADGET編集部の考察:延期の中身より発表のタイミングが信頼を左右する
今回の件で気になるのは、延期の理由そのものよりも発表のタイミングです。
最初の延期は発売予定日のわずか3日前、二度目も新しい発売日が定まらないまま告知されました。
プロ向け機材は撮影スケジュールに直結するため、直前の告知は現場の予定をそのまま直撃します。
プロシューマー向けのシネマカメラは近年、積層型センサー(画像処理回路をセンサーの真下に重ねて読み出しを高速化する構造)や高ビットレートのRAW記録(圧縮をかけずに撮影データをそのまま記録する方式)への対応など高性能化が進む一方で、部材の調達や歩留まり(生産した製品のうち規格を満たして出荷できる割合)の確保が難しくなっているとも言われる分野です。
ソニーは主力ミラーレス機の一部でも需要が生産を上回り納期が伸びたことがあり、人気モデルほど計画通りに供給するのが難しくなる構図は、今回のFX5にも重なって見えます。
ILME-FX5は手持ち撮影がしやすいシネマライン機として、既存のFX3とFX6の間を埋める位置づけの製品です。
仕様や価格だけでなく、「いつ手元に届くか」という供給の安定性も、この価格帯のカメラを選ぶ際の判断材料として今後ますます重みを増しそうです。
まとめ
「ILME-FX5」は8月21日発売の予定から二度の延期を経て、現在の目安は10月下旬以降です。
理由は「生産上の都合」としか説明されておらず、確定した新発売日もまだ示されていません。
注文自体は続けられるので、続報を待ちながら状況を見守るのが現実的な選択と言えそうです。
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