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「なっ(7)とう(10)」。45年前の語呂合わせが、今年もXでキャラも企業も個人も巻き込んだ

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月10日 更新
「なっ(7)とう(10)」。45年前の語呂合わせが、今年もXでキャラも企業も個人も巻き込んだ

5,249件のいいねを集めたのは、納豆嫌いの外国人に向けて「キムチに混ぜてみ? ラーメンに乗せてみ?」と挑発するような1投稿でした。
7月10日、Xのタイムラインは朝から「納豆の日」の話題で埋め尽くされました。
キャラクターの公式アカウント、食品ブランド、そして個人ユーザーが三者三様の切り口で同じ記念日に乗っかる——その様子を見ていると、ひとつの記念日ハッシュタグがどれだけ多層的にコンテンツを生み出せるかがよくわかります。

公式キャラも企業アカウントも、個人も同じ日に乗った

サンリオの人気キャラクター「こぎみゅん」の公式アカウントは、納豆パックを開ける際の注意喚起を可愛らしいキャラボイス風の文体で投稿し、3,898件のいいねを獲得しました。

企業アカウントも負けていません。
納豆ブランド「おかめ納豆」の公式キャンペーンアカウントは、フォロー&リポストで100名に商品が当たる企画を「納豆祭」と銘打って展開し、2,700件超のいいねを集めました。

一方で最もバズったのは、個人ユーザーによる冒頭の「納豆嫌いの外国人への挑発」投稿でした。
公式アカウントの作り込まれた企画よりも、個人の勢いあるツッコミ投稿の方がいいね数で上回るという現象は、記念日UGCならではの面白さといえるでしょう。
ほかにも「納豆を何回混ぜる派か」を尋ねる素朴な質問投稿や、朝食風景をそのまま切り取った投稿など、企画性を伴わない軽い便乗投稿が数多く並んでいたのも今年の特徴です。

そもそも「納豆の日」はどう生まれたのか

「なっ(7)とう(10)」という語呂合わせに由来するこの記念日は、1981年に関西納豆工業協同組合が関西地方での納豆消費拡大を目指して制定したのが始まりです。
当時、関西は関東に比べて納豆の消費量が少なく、地域限定のPR施策としてスタートしました。
その後1992年に全国納豆協同組合連合会が全国的な記念日として正式に認定し、45年目を迎える今も語呂合わせ文化の定番として定着しています。

2026年は複数の食品メーカーがこの日に合わせたSNSキャンペーンを展開しました。
あるメーカーは大粒納豆と温かい料理を組み合わせる「新・温活習慣」を提唱するレシピ投稿企画を7月7日から開始しました。
別のメーカーは、大豆ミートと納豆菌を掛け合わせた新商品の試食キャンペーンを実施しています。
健康面では、納豆特有の酵素「ナットウキナーゼ(血栓の主成分を分解するとされる納豆菌由来の酵素)」による血流改善効果や、腸内環境を整える働きが古くから知られており、夏の体調管理と絡めた訴求が今年のキャンペーンの共通点でした。
猛暑が続く時期だからこそ「冷たい麺類の付け合わせ」ではなく「温かい料理に混ぜる」という提案型のレシピ企画が目立ったのも、今年ならではの傾向といえます。

さらに深掘りしたい方へ

納豆の日の由来や2026年の各社キャンペーンについては、以下も参考になります。

Shiritomo編集部の考察

今回の「納豆の日」を見ていて興味深いのは、同じ記念日ハッシュタグに対して、キャラクターIP・食品ブランド・個人ユーザーがそれぞれ異なる戦略で参加していた点です。
こぎみゅんの投稿はブランドの世界観を保ちながら軽く便乗する「トーン維持型」、おかめ納豆はフォロー&リポストで新規フォロワー獲得を狙う「実利誘導型」、そして個人ユーザーの投稿は企画性ゼロの瞬発力だけで最大いいね数を叩き出す「偶発バズ型」です。

企業アカウントの担当者がここから学べることがあります。
フォロー&リポスト企画のようなコンバージョン重視の施策は、着実にエンゲージメントを稼げます。
しかし話題の中心(今回でいう最大いいね投稿)は、必ずしも企業発信ではないという事実です。
記念日マーケティングにおいては、自社の投稿単体の成果だけでなく、ハッシュタグ全体でどんな温度感の会話が生まれているかを観測し、次の便乗タイミングを見極める視点が欠かせません。

過去に本メディアで取り上げた「ナンの日」や「七味の日」のケースでも、語呂合わせ記念日は毎年安定して一定量のUGCを生む「季節性の低いネタ」として機能してきました。
納豆の日はそこに健康効果という実利的な訴求軸が加わる分、企業がレシピ提案やキャンペーンを絡めやすい記念日だといえます。
来年に向けては、フォロー&リポストのような単純な拡散施策に加えて、こぎみゅんのようにブランドの世界観を保ったまま便乗する「トーン維持型」の投稿を組み合わせることで、エンゲージメントの量と質を両立させる余地がありそうです。

まとめ

「納豆の日」は単なる語呂合わせの記念日ではなく、公式IP・企業・個人が入り乱れて盛り上がる年に一度のUGC実験場のようになっています。
来年以降も、この日にどんなアカウントがどんな切り口で参加するか、観察してみる価値がありそうです。