背面からアームが生えて被写体を追いかける、HONORの「Robot Phone」が上海で正式発表へ

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月17日 更新
背面からアームが生えて被写体を追いかける、HONORの「Robot Phone」が上海で正式発表へ

スマホの背面から小さなアームがせり出し、まるで生き物のように被写体を追いかける。
そんな映像がXで拡散し、多くのガジェット好きが目を疑いました。
中国HONORが7月18日、上海で「Robot Phone」を正式発表します。
名前の通り、カメラ部分がロボットのように可動するという、これまでのスマホの常識から外れた1台です。
カメラの手ブレ補正や自撮りの構図合わせに悩んだことがある人なら、この仕組みが何を解決しようとしているのか気になるはずです。
ここでは発表前に分かっている情報を整理し、なぜここまで話題になっているのかを掘り下げます。

先に結論をまとめると:
– HONOR Robot Phoneは7月18日に上海で正式発表、最大の特徴は4DoF(4自由度)で動くジンバル(カメラのブレを物理的に打ち消す手ブレ補正機構)搭載カメラ
– 200MPメインカメラに加え200MP望遠・50MP超広角を備え、映画撮影機材メーカーARRIとの協業でプロ向けRAW撮影に対応、プロセッサはSnapdragon 8 Elite Gen 5
– 中国では8月発売が見込まれているが、価格は未公表。
日本展開は現時点で未定

上海で何が発表されるのか、Xの反応から見えてくること

今回発表されるRobot Phoneは、以前からコンセプトモデルとして噂されていた「動くカメラ」を搭載したスマホの正式な製品版にあたります。
HONOR自身も公式アカウントで、かつては構想段階だったものが現実の製品になったと発信しており、そのメッセージには大きな反響が集まりました。

かつては構想(コンセプト)に過ぎなかったが、今それが現実になった。
HONOR Robot Phoneは新しい形のAIデバイスを体現する存在だ――公式アカウントはそう投稿しています。

このアーム機構は、周囲のものを追いかけたりインタラクションしたりできる点が特に注目されています。
スマホのカメラといえば本体を動かして構図を決めるのが当たり前でしたが、Robot Phoneはカメラ側が動いて被写体を追う発想の転換です。
「首振りかわいい」というコメントが目立つのも、実用性以前にこの動き自体が新鮮に映るからでしょう
では実際のところ、このジンバル機構はどこまで実用的なのか。
ここからは公開されている情報をもとに深掘りしていきます。

調べて分かったこと

4DoFジンバルとは具体的に何ができる機構なのか

Robot Phoneの心臓部とも言えるのが、背面カメラ部分に組み込まれたチタン合金製の4DoF(4 Degrees of Freedom、4自由度)ジンバル(カメラのブレを物理的に打ち消す手ブレ補正機構)アームです。
既存の消費者向け電子機器のモーターと比べて約70%小型化されたカスタムマイクロモーターを採用しているとされ、アーム部分は360度回転し、複数の平面方向に傾けることができます。

このジンバルには「Super Steady」と呼ばれる手ブレ補正モードと、90度や180度までカメラを傾けて撮影できる「Spinshot」機能が搭載される見込みです。
さらにビデオ通話中には、AIが動く被写体を自動で検出し、ユーザーが体を動かさなくても常に画面中央に捉え続ける機能も備えるとされています。
DJIのOsmo Pocketシリーズやinsta360の一部製品のような外付けジンバルの発想を、スマホ本体に内蔵してしまった格好です。
ジンバルを本体に格納できる設計は世界的に見ても珍しく、これが「世界最小クラス」と評される理由になっています

カメラ性能とARRIとの協業は何をもたらすのか

カメラ構成は、23mm相当・F1.6の200MPメインセンサーに加えて、200MP望遠(周辺情報では潜望鏡式との見方もあります)、50MP超広角の3眼構成になる見通しです。
すべてのカメラモジュールはARRI Imagingが手がけるとされています。
ARRIはドイツに本社を置く映画撮影機材メーカーで、プロの映画制作現場で標準的に使われるカラーサイエンス(色再現技術)で知られる会社です。

具体的には、ARRIのLogCカラープロファイルでRAW映像を撮影でき、編集ソフトDaVinci ResolveのARRI用LUT(色調整用のプリセットデータ)エコシステムとネイティブに連携できるとされています。
スマホの動画をプロの編集ワークフローにそのまま乗せられる点は、映像制作を仕事にしている人にとって見逃せないポイントです。

X上のユーザー投稿でも、この可動カメラの機能面に注目が集まっています。

これがHONORの新しいRobot Phoneで、めちゃくちゃ可愛い。
周囲のものを追いかけたりインタラクションしたりできる――ユーザーのCartidiseさんはそう紹介しています。

プロセッサや発売時期はどうなっているのか

プロセッサにはQualcommのSnapdragon 8 Elite Gen 5が搭載される見込みで、現行のハイエンドスマホと同等以上の処理性能が期待できます。
ディスプレイは6.3〜6.4インチ前後の1.5K解像度でフラットな形状、バッテリーは6000mAh級とされています。

発売時期については、HONORが公式にQ3(7〜9月)中の発売を明言しており、7月18日の上海イベントで正式発表された後、中国国内では8月の発売が有力視されています。
ただし価格は現時点で公表されていません。
チタン合金アームやカスタムモーター、ARRI協業といった要素を踏まえると、HONORのフラッグシップであるMagicシリーズよりも高価格帯に位置づけられる可能性が指摘されています。
海外展開については明言がなく、日本での発売時期や取り扱いの有無は現時点で未定です。

Shiritomo GADGET編集部の考察

可動式のカメラアームというアイデア自体は、DJIのOsmo Pocketのような単体ジンバルカメラや、Insta360のクリップ型カメラで既に見られる発想です。
ただしそれをスマホ本体に内蔵し、電話としての薄さ・軽さを保ったまま実現しようとしている点にRobot Phoneの野心があります。
ジンバルの可動部は精密機構であり耐久性や故障リスクが常につきまとうため、量産スマホとしてどこまで長期の信頼性を担保できるかは、実機レビューが出るまで判断が難しいところです。
またARRIとの協業は、動画のプロ市場を強く意識した戦略と読めます。
一般ユーザーがどこまでこの機能を使いこなすかは未知数ですが、SNS上で「動き」そのものが話題化した事実は、スペック競争が一巡したスマホ市場において、視覚的なインパクトが購買動機になり得ることを示しているのではないでしょうか。

まとめ

HONOR Robot Phoneは、カメラが物理的に動いて被写体を追うという発想でスマホのカメラ設計に一石を投じる製品です。
7月18日の正式発表で詳細スペックと価格が明らかになる見込みで、実用性とプロ向け機能の両立がどこまで実現しているか、続報が気になるところです。

さらに深掘りしたい方へ

HONOR Robot Phoneの詳細スペックや発表内容については、以下の記事も参考にしてください。