サイゼリヤの注文画面、折りたたみスマホを開くと拒否される理由 機種で明暗が分かれていた
「メニューブックから番号を入力してください」——サイゼリヤのセルフ注文画面に表示されるのは、この一文だけです。
ただし条件があります。
画面が、あらかじめ決められた縦横比に収まっていることです。
折りたたみスマホを広げて画面をかざすと、テンキーの代わりに「画面を縦にしてください」という案内が出て、それ以上先に進めなくなる——という報告がXで相次ぎました。
実際に折りたたみスマホを使っている人たちが自分の端末で試した結果を投稿し、機種によって挙動が分かれていることも見えてきています。
普段は意識しない「画面の比率」が、外食チェーンの注文システムでは思わぬ壁になる。
折りたたみスマホを検討している人にも、すでに使っている人にも、知っておいて損はない話です。
先に結論をまとめると:
– 折りたたみスマホを開いた状態(インナーディスプレイ)で使うと、画面の縦横比が正方形に近くなり、システムが「横向き」と誤判定してブロックされる
– 閉じた状態や外側(カバー)画面なら通常のスマホと同じ比率に戻るため、問題なく注文できる
– ただし「パスポート型」と呼ばれる横長タイプの折りたたみスマホでは、開いたままでも注文できたという報告がある

サイゼリヤの注文画面が「縦にしてください」を連発
事の発端は、折りたたみスマホでサイゼリヤのセルフ注文を試みたユーザーの投稿でした。
Mate XTなど画面を大きく広げるタイプの端末では、開いた状態のまま注文画面にアクセスすると縦横比の誤判定が起き、注文が先に進まないというのです。
閉じて使うか、外側の小さい画面(カバーディスプレイ)を使えば正常に動作するとの報告も合わせて広がりました。
この現象について、実際に折りたたみスマホを持つHayaponlogさんが検証結果を投稿しています。
ちなみにPura X Maxもサイゼリヤの注文が可能です。ウワサのiPhoneの折りたたみももしかしたら…
— はやぽん (@Hayaponlog) 2026年8月8日
いまのところ
「パスポート型フォールド端末はサイゼリヤ対応」
と覚えておきましょう。 pic.twitter.com/yUzKDlBAxE
投稿に添付された写真には、チェック柄のテーブルの上に、開いた状態の折りたたみスマホが2台並んでいる様子が写っています。
どちらの画面にもサイゼリヤのロゴとテンキー入力画面が表示されており、少なくともこの2台については、開いた状態でも注文画面まで進めていることが分かります。
ただし投稿本文に機種名の明記はなく、写真の見た目だけから型番を特定することはできません。
いいね数自体は67件・25件と、Xの「大バズり」の基準からすると控えめな規模です。
ただ、話題はこの投稿だけで終わりませんでした。
SNSでの盛り上がりを受けて、ITmedia Mobileが実機検証の記事を出しているのです。
なぜ「縦にしてください」と表示されるのか
ITmedia Mobileは2026年5月、この現象について実機検証記事を公開しました。
検証に使われたのはGoogle Pixel 10 Pro Fold・Galaxy Z Fold7・OPPO Find N6の3機種です。
インナーディスプレイ(開いたときの大画面)では注文画面にアクセスできない一方、カバーディスプレイ(閉じたときの外側の小画面)では問題なく利用できたと報告されています。
原因は、各社の折りたたみスマホが開いた状態だと画面がおよそ8型前後になり、縦横比が正方形に近い形になることのようです。
サイゼリヤのセルフオーダーシステムは縦長のスマホ画面を前提に設計されており、正方形に近い比率を検知すると「横向きで使われている」と誤って判定してしまう仕組みだと見られています。
判定はOSやアプリの機能レベルではなく、画面そのものの物理的な縦横比を見ていると考えられているようです。
もっとも、実機で確かめられたのは3機種のみで、折りたたみスマホは他にも多数存在します。
機種によって画面比率は微妙に異なるため、「開けば必ず弾かれる」と一律に決めつけられる話でもなさそうです。
「パスポート型」なら開いても大丈夫なのか
Hayaponlogさんは続く投稿で、さらに気になる報告をしています。
最近話題のパスポート型と言われる折りたたみスマホなら、サイゼリヤの注文対応なのです! https://t.co/S3rvSYrUJ5 pic.twitter.com/U2ur8ykBBC
— はやぽん (@Hayaponlog) 2026年8月8日
「パスポート型」と呼ばれるのは、閉じた状態が縦長の手帳のような形になり、開くと横に広がるタイプの折りたたみスマホです。
代表例が、Huaweiが2026年4月に発表した「Pura X Max」で、閉じた状態は5.4型、開くと7.7型の画面になります(Huawei公式発表)。
Galaxy Z FoldやPixel Foldのように開くとほぼ正方形になるタイプとは、画面の広がり方そのものが異なります。
Hayaponlogさんの投稿を素直に読むと、こうした横長タイプの端末では開いたままでもサイゼリヤの注文画面が正常に表示された、ということになりそうです。
ただしこれは1人のユーザーが自分の端末で試した結果であり、「パスポート型」に分類される端末すべてで同じ挙動になるかまでは確認できていません。
投稿内で触れられている「噂のiPhoneの折りたたみ」についても、2026年8月時点でAppleから正式発表はなく、あくまで噂の段階にとどまります。
Shiritomo GADGET編集部の考察:Webサイトは「新しい画面比率」に追いついていない
この一件が示しているのは、サイゼリヤ固有の不具合というより、Web業界全体がまだ折りたたみスマホの画面比率に最適化しきれていないという現実です。
スマホ向けサイトの多くは「縦長か横長か」の2択で画面を判定する設計のままで、正方形に近い中間的な比率は想定されていません。
折りたたみスマホが年々増えている以上、似たような誤判定は他のサービスでも起きていておかしくないでしょう。
企業側からすると、この種の不具合は原因を突き止めにくいのも厄介なところです。
今回もユーザーが「機種によって挙動が違う」ことに自分で気づき、SNS上で条件を出し合ったことで、ようやく「開くと弾かれる」「閉じれば使える」「横長タイプなら開いても平気」という切り分けが見えてきました。
サポート窓口への個別問い合わせだけでは、端末依存のこうした再現条件にはなかなかたどり着けません。
折りたたみスマホを含め対応端末の多様化が進むほど、Xに集まる「現場からの検証結果」の価値は増していくのではないでしょうか。
まとめ
サイゼリヤのセルフ注文画面が折りたたみスマホを弾く現象は、意図的な機種制限ではなく、画面の縦横比を手がかりにした判定の誤作動だと分かりました。
開けば弾かれ、閉じれば通る——この単純な図式も、横長タイプの端末を前に崩れつつあります。
折りたたみスマホの形が多様化するほど、こうした「想定外」はこれからも増えていくのかもしれません。
さらに深掘りしたい方へ
サイゼリヤの実機検証の詳細は、ITmedia Mobileの記事で確認できます。
サイゼリヤは”折りたたみスマホお断り”なのか? セルフ注文画面が話題、真偽を実機で確かめた
Pura X Maxの詳しいスペックは、こちらのHuawei発表時の記事を参照してください。


