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NISA投資家2600万人時代の必然——28銀行が連携して「AIチャット資産運用完結」を2028年度に実現しようとしています

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年6月27日 更新
NISA投資家2600万人時代の必然——28銀行が連携して「AIチャット資産運用完結」を2028年度に実現しようとしています

最近、友人からこんな話を聞きました。
新NISAを始めようと銀行に電話したら「混み合っていてつながらない」、窓口に行ったら「整理番号を取って1時間待ち」。
せっかく投資しようと思ったのに、出鼻をくじかれたというのです。

調べてみると、これは個人の体験ではなく、日本の金融業界全体が抱える構造的な課題でした。
そして、その課題への答えになるかもしれないニュースが、先日飛び込んできました。
三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクを含む計28社が連携し、2028年度にAIチャット一本で資産運用の全手続きを完結させる仕組みの商用化を目指すというのです。

なぜ「28行連合」が必要だったのか

背景にあるのは、NISAを取り巻く急激な変化です。
金融庁の調査によると、NISA口座数は2023年末の2,125万口座から2025年3月末には約2,647万口座まで拡大し、政府目標の3,400万口座に向けて急増を続けています。
特に20代以下の口座数が前年比1.33倍と若年層への浸透が顕著です。

投資家が増えることは歓迎すべきことですが、問題はサポート体制です。
「はじめての投資相談、どこに電話すればいい?」「NISAとiDeCoはどう使い分ければいい?」という初心者の問いに、銀行の窓口やコールセンターが追いつかなくなっています。
1000人が同時に質問しても対応できる仕組みが求められているわけです。

AIチャットはその解決策として理にかなっています。
深夜でも待ち時間ゼロで、投資の基礎知識から商品比較、最終的な購入手続きまでを一気通貫でサポートできます。

気になるのは「なぜ競合同士の銀行が同じ基盤を共有するのか」という点です。
答えはシンプルで、AI基盤を各銀行が単独で構築すると莫大なコストがかかります。
そこで、共通インフラは業界横断で共同利用し、各銀行は「どんな商品を提案するか」という部分だけで差別化する戦略を取っています。
2026年7月から開発を開始し、2028年度の商用化を目指すというのが今回の計画です。

「国益に資するようにうまく選択」——大臣発言が示す競争の激しさ

このニュースが興味深いのは、AIチャット基盤の「誰が提供するか」をめぐる争いがすでに始まっているからです。

片山さつき金融担当大臣は6月25日、グーグル(Alphabet)が3メガバンクに最新AIモデルを提供することについて、「国益に資するようにうまく選択している」とコメントしました。

この発言がインパクトを持つのは、その背景にあります。
グーグルだけでなく、AnthropicのAIモデル、OpenAIのAIも相次いでメガバンクへの提供が進んでいます。
「どのAIを選ぶか」が銀行の競争戦略に直結し始めており、大臣が「国益」という言葉を使うほど、AIプラットフォームの覇権争いが金融分野にまで及んでいます。

実際、各行の動きを調べると日本の金融業界の変化が鮮明に見えてきます。
みずほFGはアプリ内でAI資産相談機能を開発中。
三菱UFJはOpenAIと連携したChatGPT口座分析サービスを展開し、楽天証券はChatGPT 4.1を使った投資AIアシスタントを公開しています。
大和証券は日本マイクロソフトと戦略提携して職域向けAIチャットを実運用中。
NTTデータは2026年度末に金融機関向け共同利用型AI基盤の提供を予定しています。

「AI銀行相談」は一部の先進的な動きではなく、業界全体のトレンドとして加速しているのが実態です。

「どうせ全部オルカン一択になるんでしょ」——鋭い指摘の裏にある本当の価値

AIチャット資産運用のニュースが出ると、Xではこんな反応が見受けられます。
「AIに相談しても結局オルカン(全世界株式インデックスファンド)を勧められるだけじゃないの?」というものです。

これは鋭い指摘で、ある意味で正しいのです。
投資の世界には「低コストの分散インデックス投信に長期積立する」という、多くの専門家が支持する「答え」が存在します。
AIがどれだけ賢くなっても、この基本的な方向性は変わりません。

ただ、AIチャットの本当の価値は「答えを出す」ことよりも「理解を深めるプロセスに寄り添う」ことにあると感じます。
「相場が下がっているとき、積立を続けるべきか」「老後のために何年積み立てれば安心か」「リスク許容度はどうやって考えればいい?」——こうした答えが人によって違う問いに、深夜でも繰り返し付き合ってくれるのがAIの強みです。

「オルカン一択」という結論は同じでも、なぜその結論に至るのかを自分で理解できているかどうかで、長期投資を続けられるかどうかが変わります。
その「理解のプロセス」をサポートすることに、AIチャットの価値があると私は考えています。

さらに深掘りしたい方へ

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SocialReport編集部の考察

今回のニュースをSNSマーケティングの視点から見ると、「AIチャット資産運用」は銀行にとって単なる効率化ツールにとどまらない意味を持ちます。
それは、顧客との「長期的な関係構築チャネル」の再設計です。

従来、銀行の対面営業は「顧客の人生に伴走する」という信頼関係の積み上げに価値がありました。
AIチャットはそのコストを大幅に下げながら、24時間365日の接点を実現します。
重要なのは、AIが「相談のデータ」を蓄積するという側面です。
何に悩み、何を聞き、最終的に何を選んだか——このデータは、将来的に商品開発やコミュニケーション戦略の精度を高める素材になります。

SNS上の反応を見ると、「AIに投資相談したくない」「本当に個人情報は守られるのか」という不安の声も見受けられます。
28行という大規模な連合だからこそ、AIへの信頼醸成がどれだけ丁寧に行われるかが、商用化後の普及速度を左右するポイントになるでしょう。
「銀行が使っているAIだから安心」という印象を作れるかどうかが、この取り組みの成否を分けると感じています。

マーケターの視点では、NISAを機に投資を始めた若年層(20代・30代)へのアプローチとしても注目です。
デジタルネイティブ世代は窓口よりもスマートフォンで完結する体験を好む傾向があり、AIチャット資産運用は彼らにとって自然な選択肢になり得ます。
2028年度の商用化は、銀行のデジタル顧客体験が次のフェーズへ移行する分岐点になるかもしれません。

まとめ

NISA投資家が2,600万人を超えた今、「相談したいのに話せない」という構造的な問題を解決するために、28銀行が業界横断でAIチャットの開発に取り組み始めました。
2028年度という目標はまだ3年先ですが、日本の金融業界がAIをインフラとして本格的に取り込もうとしている流れは、もうはっきりと見えてきています。