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『九人目のジェダイ』全8話配信、剣道の”構え”が生んだライトセーバーアクション

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月14日 更新
『九人目のジェダイ』全8話配信、剣道の”構え”が生んだライトセーバーアクション

2026年8月5日、Disney+に『スター・ウォーズ:ビジョンズ/九人目のジェダイ』全8話が一挙に並びました。
制作したのは日本のアニメスタジオ、Production I.G。
総監督は神山健治さんです。

海外の看板IP(知的財産:ここでは「スター・ウォーズ」というブランド全体を指す)を、日本のスタジオがどう自分たちの手法で作り込んだのか。
コンテンツ制作やIP活用に関心がある方にもヒントになりそうだと感じ、公式情報とファンの反応をあわせて調べてみました。

先に結論をまとめると:
– 本作は2021年公開の短編『九人目のジェダイ』とその続編を受け継ぎ、アンソロジー『スター・ウォーズ:ビジョンズ』シリーズ初の長編(全8話)として作られています
– ライトセーバーアクションには剣道の「正眼の構え」が取り入れられており、Production I.G自身がこだわりとして紹介しています
– 海外の批評家レビューでも好意的な評価が伝えられ、公開直後から作品の成り立ちに注目する投稿がXで広がっています

何が起きているのか

Production I.G公式アカウントは、配信開始前の8月7日に第1話のメイキング映像を公開しました。
投稿によれば、この映像はカーラとゲンノウが対峙する緊迫のシーンを扱ったもので、ライトセーバーを構える姿には日本の剣道でいう「正眼の構え」を取り入れているといいます。

添付された画像には、格子線と原画番号「235」が書き込まれたラフなレイアウトと、”THE NINTH JEDI”のタイトルロゴ、そしてローブ姿の人物が薄暗がりの中でピンク色に光る刃を構える完成カットらしき映像が、上下に並んで収められていました。
線画の状態から色と光をまとった映像に仕上がっていく過程が、一枚で伝わってくる構成です。

本稿執筆時点で、この投稿はいいね745件、インプレッション6万件超を集めています。
数字だけを見ても盛り上がりは伝わりますが、なぜ剣道の構えをわざわざ取り入れたのか、その狙いまでは投稿だけでは分かりません
そこで、監督インタビューなど一次情報を確認してみました。

調べて分かったこと

なぜ「長編化」されたのか?

『九人目のジェダイ』はもともと、2021年配信のアンソロジー『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume 1に収録された短編でした(監督は神山健治さん)。
2025年公開のVolume 3では続編にあたる『The Ninth Jedi: Child of Hope』(監督・塩谷直義さん)も制作されており、今回の全8話シリーズはこの2本の物語を受け継いだ、シリーズ初の長編化にあたります。
各国のクリエイターが自由に「スター・ウォーズ」を解釈する短編企画の中から、1本がテレビシリーズ級の規模に育つのは今回が初めてです。

剣道の構えはどう活かされているのか?

演出を担当した多田俊介監督は取材に対し、剣道有段者としての経験から殺陣に「正眼の構え」を取り入れたと語っています。
刀身を相手に向けたまま静かに対峙するこの構えは、”日本的な様式の代表”として選ばれたものだといい、銃撃戦のような瞬間的な入れ替わりとは異なるテンポの緊張感を生んでいるように見えます
神山総監督自身も「ジェダイは侍」という言葉で、ライトセーバーの立ち回りに重みを持たせたとインタビューで語っています。

配信当日には、本作でシスの一員ゲンノウ・イカギ役を演じた声優によるとみられる投稿も見られ、キャスト側からも配信を盛り上げる動きが広がっていました。

Star Wars: Visionsとはどんな作品なのか?

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』は、世界各国のアニメスタジオが自由な解釈で「スター・ウォーズ」を描くDisney+のアンソロジーシリーズです。
カノン(正史設定)には含まれない”外伝”という位置づけながら、ルーカスフィルムは作品世界を成立させるための最低限のルールを制作陣と共有していると神山総監督は明かしています。
『九人目のジェダイ』でも、ジェダイとシスの双方が表舞台から姿を消した混乱の銀河を舞台に、父を捜す少女カーラの物語が軸になっています。

海外の批評家レビューでは、配信直後から好意的な評価が相次いで報じられました。
Disney+で配信されたスター・ウォーズ作品の中でも良好な滑り出しだったと伝えるメディアもあり、日本発のスピンオフが本場のファンにも受け入れられている様子がうかがえます。

Shiritomo ANIME編集部の考察

『九人目のジェダイ』が示すのは、『スター・ウォーズ:ビジョンズ』というアンソロジー企画の”育て方”です。
単発の短編を一度きりの実験で終わらせず、反応の良かった1本を掘り下げて長編化する手法は、原作ものの続編開発とも、完全新規シリーズの立ち上げとも異なる第三の道といえます。
『攻殻機動隊 SAC』シリーズなどでシリアスな群像劇を手がけてきたProduction I.Gと神山健治さんの起用も、”和”の殺陣表現を海外IPに接続する橋渡し役として理にかなった采配です。
日本のスタジオが海外の看板IPの拡張パートを任される事例として、今後の国際共同制作の在り方を占ううえでも注目に値する一本ではないでしょうか。

まとめ

『九人目のジェダイ』は、短編アンソロジーの一編を丁寧に育てて長編化した、Production I.Gと神山健治総監督による意欲作です。
剣道の”構え”を取り入れたアクションと、日本発ならではの作り込みに、公開直後から注目が集まっています。

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