「なんで全消しされても勝てるのだ」――11歳・栗原悠輝、韓国に10-2で快勝しアジア大会史上最年少金メダル
「なんで全消しされても勝てるのだ!!」
愛知・名古屋で行われたアジア競技大会、ぷよぷよeスポーツの決勝を見ていた投稿者は、実況するようにそう書き残しました。
対戦は日本対韓国。
勝ったのはプロ選手でも大学生でもなく、小学5年生、11歳の栗原悠輝選手です。
スコアは10-2。
相手は韓国代表のカン・ドンシン選手(25)でした。
この結果で栗原選手はアジア大会史上最年少の金メダリストとなり、投稿から1日足らずで5万件を超えるいいねが集まっています。
「ゲームで勝つのは反射神経の勝負」というイメージを持っている人ほど、読んでみてほしい一戦です。
先に結論をまとめると:
– 栗原悠輝選手(11歳・小学5年生)が決勝で韓国代表カン・ドンシン選手を10-2で下し、アジア大会史上最年少の金メダリストになりました
– 準々決勝5-0、準決勝10-1と勝ち上がり、要所で15連鎖を決めるなど大連鎖を武器にしています
– 練習は平日1時間・休日2時間程度に抑えて中学受験の勉強と両立しており、母親は「『練習しろ』も『するな』もない」と見守っています
決勝でカン・ドンシン選手を退けた栗原悠輝、何が起きたのか
第20回アジア競技大会(愛知・名古屋2026)は9月23日から10月2日にかけて開催されており、eスポーツも正式なメダル競技として実施されています。
そのうちの一つ、ぷよぷよeスポーツ部門で日本代表として出場していたのが、東京ヴェルディ所属の栗原悠輝選手でした。
9月26日の決勝、対戦相手は韓国代表のカン・ドンシン選手(25)。
先に10本を取った方が勝つという方式で行われ、栗原選手は要所で大連鎖(れんさ:同じ色のぷよをまとめて消すと連続して消える現象。
多くつなげるほど相手への攻撃力が上がる)を決めながら試合を進めました。
試合を見ていたXユーザーの投稿には、こんな実況が残っています。
アジア大会
— ガクガク (@gan3196) 2026年9月26日
ぷよぷよeスポーツ決勝
日本 対 韓国
なんで全消しされても
勝てるのだ!!
小学五年生なのか??
転生してきたに違いない!!! pic.twitter.com/isiNcwH7OG
投稿に添付された配信画面のキャプチャには、対戦者名とスコアがテロップで表示されており、この一戦がどれほど盛り上がっていたかがうかがえます。
最終的なスコアは10-2。
11歳が国際大会の決勝で見せた戦いぶりは、大人顔負けの読みの深さを感じさせるものでした。
ただ、この結果だけを見ても「なぜそこまで強いのか」「普段どんな生活を送っているのか」は分かりません。
実際に一次情報を確かめてみました。
調べて分かったこと
決勝までの道のりと結果はどうだったのか
栗原選手は準々決勝でシンガポール代表に5-0、準決勝でタイ代表に10-1と、危なげなく勝ち上がったと報じられています。
決勝では1ラウンドを先に落とす場面もあったものの、そこから立て直して押し切ったようです。
表彰式の結果を伝えたのは、日本eスポーツ協会(JeSU)の公式アカウントでした。
🏆愛知・名古屋アジア大会/eスポーツ
— 日本eスポーツ協会(JESU) (@JeSUofficial) 2026年9月26日
【ぷよぷよeスポーツ】
栗原 悠輝選手が、見事金メダルを獲得しました🥇✨
たくさんの応援本当にありがとうございました!!
🥇🇯🇵 🥈🇰🇷 🥉🇹🇭&TPE#ぷよぷよ#愛知名古屋2026#TEAMJAPAN#ともに一歩踏み出す勇気を pic.twitter.com/OYG1crNEKM
投稿に添付された写真には、表彰台に立つ4人の選手の姿が写っています。
金メダルは日本(栗原選手)、銀メダルは韓国のカン・ドンシン選手、銅メダルはタイと中華台北(チャイニーズタイペイ)の選手が分け合う形でした。
なぜ「全消しされても勝てる」と言われたのか
冒頭の投稿が驚いていたのは、対戦中に全消し(ぜんけし:自分のフィールドのぷよを一つ残らず消し切ると、相手に大きな追加攻撃を送れる大技)を決められる場面がありながら、それでも競り勝ったという展開があったためのようです。
ゲーム情報サイトのファミ通も、次のように伝えています。
【アジア大会】『ぷよぷよeスポーツ』で“11歳”栗原悠輝(ゆうき)選手が金メダルを獲得!https://t.co/XR4b4YrZ8o
— ファミ通.com (@famitsu) 2026年9月26日
圧倒的な強さでトーナメントを勝ち抜き、決勝戦では韓国のカン・ドンシン選手に勝利。大会史上最年少の金メダリストという快挙を成し遂げた。 pic.twitter.com/AjJbpQDcSK
添付されている写真では、栗原選手がステージ上でガッツポーズをしている様子が写っており、圧倒的な強さでトーナメントを勝ち抜いたという報道内容と重なる一枚です。
試合の途中には15連鎖を決める場面もあり、会場に集まった観客を沸かせたと伝えられています。
6歳のクリスマスにもらった1本のソフトから
栗原選手がぷよぷよを始めたきっかけは、6歳のクリスマスに『ぷよぷよテトリス2』をプレゼントされたことだったといいます。
ぷよを連ねて消していく「連鎖」の仕組みに夢中になり、それから約5年で世界大会の頂点に立ったことになります。
とはいえ、ゲーム漬けの毎日を送っているわけではないようです。
【アジア大会】『ぷよぷよ』金メダルの栗原悠輝、母親「やりたいことに制限はかけない」https://t.co/11u6ssy67i
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2026年9月26日
中学受験を控える栗原は、ぷよぷよの練習は平日は1時間、休日は2時間程度。週3回午後9時まで塾に通っている。母親は「『練習しろ』も『するな』もない」と、意思を尊重しているという。
投稿によれば、中学受験を控える栗原選手のぷよぷよの練習時間は平日1時間、休日2時間程度。
週3回、午後9時まで塾にも通っているといいます。
母親は「『練習しろ』も『するな』もない」と、本人の意思を尊重するスタンスを取っているとのことでした。
決勝の相手はどう見ていたのか
敗れた韓国のカン・ドンシン選手も、栗原選手の実力を素直に認めています。
読売新聞オンラインによると、カン選手は「日本の1位は強いですね。
技術力と正確さが半端じゃなかった」と語り、対戦相手が11歳だったことについては「あまり気にしてはいない。
日本の強者たちを全員倒してきたので。
日本の1位を倒す気持ちで挑みました」と振り返りました。
記者会見で栗原選手が外国人記者からの質問に戸惑う場面では、年長者らしくアドバイスを送る一幕もあったと伝えられています。
ご褒美は「青い宝石」――報奨金の現実
金メダルを獲得したとはいえ、華やかな話ばかりではなかったようです。
日刊スポーツによると、JeSUは今大会の報奨金を出さない見通しだと報じられています。
銀メダリストに1人10万円を用意する韓国や、金メダルに500万円が支給される五輪の仕組みとは対照的です。
当の本人は会見でご褒美を問われ、「キラキラしたものが好き。
宝石が結構好き」「青色とかがいいですね」と答えたそうで、賞金の有無より宝石の色を気にする様子に、11歳らしい一面を感じます。
Shiritomo GAME編集部の考察
Shiritomo GAME編集部から見ると、今回の一件が示しているのは「eスポーツは反射神経だけの世界ではない」という、当たり前だけど伝わりにくい事実です。
ぷよぷよは1991年発売のパズルゲームで、連鎖の組み立てには数手先を読む判断力が要ります。
11歳がその読み合いで大人の代表選手を下した結果は、eスポーツの競技性を説明する材料としてわかりやすい実例になりそうです。
一方で気になるのは育成環境の課題です。
学業との両立を大切にする家庭の姿勢は好ましいものの、JeSUの報奨金が未整備という現実は、ジュニア世代が競技を長く続ける動機づけにどう影響するのか気になるところです。
プロシーンが育つには、結果を出した選手をどう処遇するかという仕組みづくりが、育成と並行して求められるのではないでしょうか。
まとめ
11歳の栗原悠輝選手が見せたのは、反射神経だけでは片づけられない読みの深さでした。
学業との両立を保ちながら結果を出し続ける姿は、今後のジュニアeスポーツ選手たちにとっても一つの指標になっていきそうです。
さらに深掘りしたい方へ
大会の公式情報は日本eスポーツ協会(JeSU)が随時発信しています。
