グラスホッパーがNetEaseから独立、須田剛一氏「さまざまなスタイルのタイトルをビデオゲームを愛する皆さまにお届けしたい」
『シルバー事件』『killer7』『ノーモア★ヒーローズ』。
尖った作風で知られるグラスホッパー・マニファクチュアが、2026年10月1日付でNetEase Gamesの傘下から離れました。
親会社を持たない、完全独立のデベロッパーに戻ったのです。
ゲーム会社の経営体制がどう変わると開発に何が起きるのか気になっている方にとって、今回の一件は分かりやすい実例になりそうです。
先に結論をまとめると:
- グラスホッパー・マニファクチュアが2026年10月1日付でNetEase Games傘下から独立し、完全独立会社になった
- 独立は倒産や不祥事によるものではなく、NetEaseとの話し合いを経た円満な資本関係の解消
- 須田剛一氏は独立の理由を「さまざまなスタイルのタイトルをビデオゲームを愛する皆さまにお届けしたい」という思いだと説明している
何が起きたのか
海外のゲームニュースアカウントも、この動きにすばやく反応しました。
Grasshopper Manufacture CEO SUDA51 announced they've split with NetEase Games.
— Stealth (@Stealth40k) 2026年9月30日
They are now completely independent. https://t.co/DYM7iqH6tq pic.twitter.com/ALPAXnSMUx
投稿の趣旨を訳すと「グラスホッパー・マニファクチュアCEOのSUDA51(須田剛一氏)が、NetEase Gamesとの提携解消を発表。
同社は完全に独立した」という内容です。
海外のファンにもすぐ伝わるほど、須田氏とグラスホッパーの名前が国境を越えて知られていることがうかがえます。
ただ、この投稿だけでは「なぜ今、独立という選択をしたのか」までは分かりません。
そこで各社の報道を確認してみました。
調べて分かったこと
なぜ今、独立というタイミングだったのか?
Famitsu、AUTOMATON、電ファミニコゲーマーなど複数の媒体が伝えたところによると、きっかけは2026年2月に発売した最新作『ロミオ・イズ・ア・デッドマン(ROMEO IS A DEAD MAN)』でした。
スタジオ総力を挙げたこの大型プロジェクトを完成させ、3月に創業28周年を迎えたことで、次のステップを考えるタイミングが訪れたといいます。
須田氏はコメントで次のように述べています。
「さまざまなスタイルのタイトルをビデオゲームを愛する皆さまにお届けしたいという思いが湧き上がりました。
結果、グラスホッパー・マニファクチュアは再び独立したデベロッパーとしてタイトル開発に邁進することを選びました」
「さまざまなスタイルのタイトルを届けたい」という言葉は、特定の親会社の方針や出資者の意向に縛られず、企画の自由度を取り戻したいという意思表示とも読み取れます。
NetEaseとの関係は本当に良好なのか?
独立というと対立や決裂を連想しがちですが、各社の報道が揃って伝えているのは真逆の内容です。
NetEase Gamesとは十分な話し合いを重ね、多大な協力を得たうえでの資本関係解消だったとされています。
グラスホッパー側は「今後も機会があれば相互協力を惜しまず、良好な関係を大切にしていく」との方針を示しており、NetEaseとの決別は倒産や不祥事が原因ではありません。
あくまで経営体制の選び直しであり、今後も協業の可能性を残した円満な独立だという点は、正確に押さえておきたいところです。
須田剛一氏にとって「独立」は初めてではない
グラスホッパー・マニファクチュアは1998年、須田剛一氏がゲーム会社ヒューマンを離れて設立した会社です。
以来15年ほどは独立系スタジオとして活動していましたが、2013年2月にガンホー・オンライン・エンターテインメントの子会社となり、2021年5月には株式譲渡によってNetEase Games傘下へと移りました。
NetEase傘下だった期間は約5年です。
つまり須田氏は、独立→ガンホー傘下→NetEase傘下→独立という経営体制の変遷を、自らキャリアの中で経験してきたことになります。
今回の独立は初めての決断ではなく、節目のたびに経営体制を選び直してきた須田氏らしい判断とも言えそうです。
Shiritomo GAME編集部の考察
親会社の傘下入りと独立を繰り返すのは、グラスホッパーに限った話ではありません。
資金・販路の後ろ盾を得るために大手の傘下へ入り、大型タイトルを一本形にしたところで身軽な体制に戻る、というサイクルは中堅クリエイタースタジオでたびたび見られる動きです。
傘下入りは開発資金や海外展開のスピードを得る代わりに、企画の自由度をある程度手放す取引でもあります。
今回のグラスホッパーは、その取引を約5年で「清算」し、自社パブリッシングのノウハウという土産を持って独立側へ戻った形です。
須田氏のこれまでのキャリアを踏まえると、傘下入りは目的達成までの手段であり、ゴールではなかったという見方ができるのではないでしょうか。
ファンとしては、次に自社発でどんな企画が出てくるかが注目どころになりそうです。
まとめ
グラスホッパー・マニファクチュアは2026年10月1日付でNetEase Games傘下から独立し、須田剛一氏は「さまざまなスタイルのタイトルを届けたい」という思いをその理由に挙げました。
倒産や不祥事ではなく、円満な資本関係の解消であることは押さえておきたいポイントです。
次の新作がどのパブリッシャーから、どんな形で発表されるのか、引き続き注目していきたいところです。
さらに深掘りしたい方へ
今回の発表の詳細は、以下の一次報道でも確認できます。

