EBiDAN、切り抜き動画に公式ガイドライン――収益化NGで「ルールとマナーを守って」
午後0時30分00秒。
M!LKをはじめ、EBiDANに加盟する複数グループの公式Xアカウントが、同じ分・同じ秒に同じ文面を投稿しました。
狙ったように文字まで揃えて投稿する、あの独特の一斉発表です。
投稿されたのは「切り抜き動画」に関する統一ガイドライン。
YouTubeやTikTokでアイドルの動画を編集して紹介する、いわゆる切り抜き文化を日常的に追いかけている人にとっては、自分のやっていることがどこまで許されるのか、初めて具体的な答えが示された発表でした。
先に結論をまとめると:
– EBiDAN系列の複数公式アカウントが2026年10月8日12時30分、切り抜き動画に関する統一ガイドラインを同じ秒に一斉投稿した
– 収益化の禁止と、動画の概要欄への元URLまたは公式アカウント名の記載義務が柱になっている
– 1ヶ月前に出ていた「権利保護方針」では触れられていなかった「どこまでならOKか」に、初めて線引きを示した内容になっている
何が起きたのか
EBiDANは、スターダストプロモーション所属の男性アイドル・タレントが集う育成部門で、M!LKや超特急、BUDDiiS、ICEx、ONE N’ ONLY、Sakurashimejiなど複数グループが加盟しています。
10月8日正午過ぎ、これらグループの公式Xアカウントが「EBiDAN SNS投稿ガイドラインに関するお知らせ」というタイトルの告知を次々と投稿しました。
反応が最も大きかったのはM!LKの公式アカウントです。
【お知らせ】
— M!LK OFFICIAL (@milk_info) 2026年10月8日
EBiDAN SNS投稿ガイドラインに関するお知らせhttps://t.co/WlSzGhbdP1
19,220件の「いいね」を集めており、今回投稿した8アカウントの中で最多でした。
ただ、投稿そのものはどのアカウントも告知タイトルと公式サイトへのリンクだけという淡々とした内容です。
文面だけでは「何がどう変わったのか」まではわかりません。
そこで、ガイドラインの実際の中身を確認してみました。
ちゃんと中身を確認してみると
具体的に何が決まったのか?
公式サイト(ebidan.jp)に掲載されたガイドラインによると、切り抜き動画として公開してよいのは、次の4条件をすべて満たす場合に限られます。
- 公式アカウントが無料で公開している動画・画像だけを素材に使う(有料コンテンツや未公開の映像は対象外)
- 概要欄などに元動画のURL、または公式アカウント名を必ず記載する
- 不適切なカット編集や、誤解を招くようなテロップをつけない
- 収益化は禁止、かつ「公式」を名乗るようなアカウント名も使用禁止
あわせて、ファンアートや生成AIコンテンツの扱い、誹謗中傷の禁止についても改めて明記されています。
ここだけ見ると「結局いろいろ禁止されている」という印象を持つかもしれませんが、実はこの発表には1ヶ月前からの続きという側面があります。
なぜ今、このタイミングなのか?
遡ると、9月4日にも同じEBiDAN系列のアカウントが「権利保護方針」という文書を一斉投稿していました。
柱は誹謗中傷の禁止、無断での肖像・著作物使用の禁止、SNS投稿の無断転載・加工の禁止の3つ。
ただ、この時の文書は「禁止されること」を並べる構成で、「許されること」には一切触れていませんでした。
切り抜きやファンアートを日常的に投稿している人からすれば、自分の活動がセーフなのかアウトなのか、判断する材料がなかったわけです。
今回の切り抜き動画ガイドラインは、その空白を埋める形で出てきた続報にあたります。
「公式の無料公開素材を、ルールどおりに加工すれば大丈夫」という具体的な線が、約1ヶ月を経てようやく引かれたことになります。
切り抜きを作っている人は、何を変えればいいのか
「切り抜き動画」は検索されても一過性で終わらない言葉です。
作り方そのものへの関心はずっと一定数あり続けています。
今回のルールに照らすと、すでに投稿している動画を見直すときは、概要欄に元動画のURLか公式アカウント名が入っているか、収益化設定(広告表示など)がオフになっているかの2点を優先して確認するのが実務的な対応になりそうです。
発表の受け止め方は、ファン目線のアカウントほど柔らかいものでした。
EBiDANの公式マスコット「えびっぺ委員長」のアカウントは、告知から約1時間後の午後1時25分に、こう呼びかけています。
【EBiDAN SNS投稿ガイドラインに関するお知らせ】https://t.co/FWFzrX9R6j
— えびっぺ委員長【公式】 (@ebippe_ebidan) 2026年10月8日
ルールとマナーを守って、大好きなEBiDANの魅力をどんどん世界中に届けてほしいな!
ボクもルールを守って広報活動頑張るから、みんなも一緒に、最高に楽しんで広めていこう!
っぺ☆#EBiDAN #っぺ
「ルールとマナーを守って、大好きなEBiDANの魅力をどんどん世界中に届けてほしいな!」という言葉どおり、禁止事項の列挙で終わらせず、応援の文脈に乗せて伝えている点が、今回の発表の温度感をよく表しています。
Shiritomo編集部の考察:複数アカウント運用担当者が見るべきポイント
今回の発表で注目したいのは、ルールの中身そのものより「出し方」です。
グループごとに個別発信するのではなく、複数の公式アカウントが同一文面・同一タイミングで横並びに投稿することで、「一部のグループだけの特別ルールではない」という印象を作っています。
これは、複数ブランド・複数アカウントを抱える企業がガバナンス方針を周知するときに応用できる手法です。
また、禁止事項を並べる文書(9月の権利保護方針)と、OKの条件を具体的に示す文書(今回のガイドライン)を役割分担させた点も参考になります。
規約だけを一度に全部出すと身構えられやすい一方、段階を分けて「何がダメか」→「じゃあ何ができるか」の順で出すことで、受け手の納得感を作りやすくなっています。
マスコットアカウントによる柔らかい補足投稿も、同じ意図の延長線上にあると見てよいでしょう。
まとめ
EBiDAN系列の複数公式アカウントが一斉投稿した切り抜き動画ガイドラインは、1ヶ月前の権利保護方針で曖昧だった「どこまでが許されるか」に、収益化禁止と元URL記載という具体的な基準を示すものでした。
禁止を並べるだけでなく、許される条件まで踏み込んだ点に、今回の発表の実務的な価値があります。
さらに深掘りしたい方へ
ガイドラインの全文はEBiDAN公式サイトの特設ページで確認できます。
