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「お金が稼げなくなったのは君なんだよ」──Xの収益化ルール一新、タイムラインが静かになった理由

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年9月11日 更新
「お金が稼げなくなったのは君なんだよ」──Xの収益化ルール一新、タイムラインが静かになった理由

「なんかTwitterからお金もらえるらしい😂」。
そんな軽いノリの投稿に、返信で釘を刺す人が現れました。
「収益化が終わったんじゃないよ。
仕組みが変わったんだ」。
9月に入って、Xのタイムラインで似たようなやり取りを見かけた人は少なくないはずです。

きっかけは、Xが9月7日に旧収益化プログラムを終了し、新しい「Original Content Rewards(オリジナルコンテンツ・リワード)」へ移行したことです。
この記事では、何がどう変わって、なぜ「返信ゾンビ」と呼ばれる人たちが急に静かになったのかを、公式の発表内容から確認していきます。
SNS運用に携わる人にとっては、フォロワーとのやり取りの設計そのものを見直すきっかけになる話です。

先に結論をまとめると:
– 返信(リプライ)で得られたインプレッションは、新プログラムの収益対象から除外された
– 収益化には「フォロワー500人以上」「直近90日でホームタイムライン表示50万インプレッション以上」などの条件が必要
– X側は「意図がずれたインセンティブ」を是正するための変更だと説明している

何が起きたのか

Xは2026年8月8日に新プログラムを発表し、9月7日で旧来の広告収益配分(レベニューシェア)プログラムを終了、翌9月8日から既存メンバー向けに新プログラムへの申請受付を始めました。
ポイントは、収益の計算方法がまるごと変わったことです。
旧プログラムは認証済みアカウントからの返信に表示された広告収益をもとに支払いが決まる仕組みでしたが、新プログラムは「本人が書いたオリジナルの投稿」がホームタイムラインでどれだけ表示されたかで決まります。

この変更に反応したのが、冒頭で触れた投稿です。

投稿主は、誰かの投稿にひと言添えるだけのスタイルでは新ルール下では収益化の対象外になると指摘しています。
実際、Xが公表している条件では、返信によるインプレッションは意図的に集計から外されており、「ひと言リプライを大量に送って表示回数を稼ぐ」という手法そのものが成立しなくなりました。
ただ、この変更が具体的にどんな基準で運用されているのかは、ここまでの反応だけでは分かりません。
そこでXの公式説明を確認しました。

調べて分かったこと

新プログラムの収益条件は何が変わったのか

Original Content Rewardsで収益化資格を得るには、フォロワー500人以上であること、X Premium(旧Twitter Blue)などの認証済みユーザーであること、そして直近90日間でホームタイムライン上の「有資格インプレッション」が50万回以上であることが必要とされています。
有資格インプレッションとは、Premium購読者が投稿の半分以上を実際に閲覧した表示回数を指し、返信欄に表示された分はここに含まれません
旧プログラムが「返信に付いた広告」を収益源にしていたのとは根本的に計算方法が異なります。

なぜこのタイミングで変更したのか

X側の説明によれば、旧プログラムには「意図がずれたインセンティブ(misaligned incentives)」があったといいます。
担当者のAllegra Jacchia氏は、対価の最大化を狙うのではなく、プラットフォームに新しいオリジナルコンテンツをもたらすことにクリエイターは集中すべきだと説明しました。
実際、対象コンテンツの条件でも、本人が作成したオリジナル投稿は対象になる一方、コピー投稿・自動生成コンテンツ・リポストされた投稿・コミュニティノートが付いた投稿は対象外と明記されています。
インプレゾンビ(表示回数稼ぎを目的に量産的な返信を繰り返すアカウントの俗称)と呼ばれる存在を狙い撃ちにした設計だと見てよさそうです。

「返信ゾンビ」は本当に減ったのか

Xの発表を受けて、国内のニュースサイトやSNSユーザーの間でも「これでインプレゾンビが減るのでは」という見方が広がっています。
返信インプレッションが収益にならない以上、量産型の定型リプライを続ける経済的な理由がなくなったため、この見立てには一定の根拠があります。
一方で、Xは投稿ルール上、収益化の仕組みを不正に操作する行為や、自動ツールでエンゲージメントを人工的に生み出す行為を明確に禁止しており、抜け道への対策も同時に進めているようです。

インプレゾンビという言葉自体は消えるのか

「インプレゾンビ」という言葉は月間8,100件ほど検索されているとみられ、直近1年の平均と比べても大きく落ち込んではいないようです。
制度が変わっても、表示回数を稼ごうとする動き自体がゼロになるとは考えにくく、この言葉を使った説明はしばらく需要が続きそうです。

Shiritomo編集部の考察:明日からやることは2つ

今回の変更で見えてくるのは、Xが「量」ではなく「本人発の中身」を評価軸に据え直したという方向性です。
企業アカウントの運用担当者がまず見直すべきは、①他アカウントへの便乗コメントで露出を稼ぐ運用をしていないか、②オリジナルの投稿そのものにホームタイムラインで見てもらう価値があるか、の2点でしょう。
過去にはInstagramでも「いいね数」偏重の評価から保存数・シェア数を重視するアルゴリズムへの転換があり、その際も一時的に運用の型を変えざるを得なかった企業が多く見られました。
Xの今回の変更も、短期的な表示回数の最大化より、フォロワーが実際に読みたくなる投稿づくりへと運用の軸足を移すきっかけとして捉えるのが妥当だと考えます。

まとめ

Xは返信によるインプレッションを収益対象から外し、オリジナル投稿の実際の閲覧を評価する仕組みへと切り替えました。
定型的な返信で表示回数を稼ぐ手法が成立しにくくなったことで、体感的にタイムラインが静かになったと感じる人が増えているようです。

さらに深掘りしたい方へ

制度の詳細は公式ヘルプページにまとまっています。
あわせてご確認ください。