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「謎めいたティザー1発」で話題をかっさらう——『SPY×FAMILY』原作公式X開設から学ぶ、コンテンツIPのSNS戦略

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年5月25日 更新
「謎めいたティザー1発」で話題をかっさらう——『SPY×FAMILY』原作公式X開設から学ぶ、コンテンツIPのSNS戦略

「これはいったい何が始まるんだ……?」

そんな期待感をファンの胸に植えつける投稿が、5月24日にXで話題になりました。
人気漫画『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の原作公式Xアカウント(@spyfamily_comic)が新たに開設され、謎めいたティザー投稿で存在感を示したのです。

アニメ公式アカウント(@spyfamily_anime)はすでに存在していましたが、原作公式アカウントは今回が初めて。
遠藤達哉先生の少年ジャンプ+連載作として2019年から続くこの作品は、コミックス累計4200万部超えを誇ります。
同日には最新の第135話も配信され、保安局員のドタバタやガジェット満載のギャグ回に「過去最大級に笑った」と絶賛の声があがる、ファンにとって二重のうれしい日となりました。

公式アカウントの”初投稿”が持つ特別な重力

SNSマーケティングにおいて、アカウントの「初投稿」は特別な意味を持ちます。

ブランドや作品の公式アカウントが新設されると、多くのファンやメディアが「何が始まるのか」と注目します。
そのタイミングで意味深なティザー投稿を行うことは、開設直後の注目度が高い時間帯を最大限に活用する戦略です。
謎を残した投稿は「この先どうなるんだろう」という引力を生み、フォロー・拡散・リプライのすべてを自然に誘発します。

最近の事例を振り返ると、この手法の効果は明らかです。
セブン-イレブンが「FOOOA!!」という意味不明な投稿でXを騒がせ6万いいねを集めたこと、マクドナルドが謎めいた女性の目元だけを載せた投稿でSNS運用者の話題を呼んだこと。
どちらも「いったい何だこれは」という好奇心が、通常投稿の何倍もの反応を生みました。

なぜ今、漫画IPが原作専用アカウントを持つのか

アニメ化作品では「アニメ公式アカウント」がメインになることが多く、原作自体の公式SNSが独立して存在するケースは多くありませんでした。
しかし、原作とアニメでは届けたいメッセージも、伝えるべきファンの層も異なります。

アニメ公式は放送スケジュール・声優情報・グッズ告知などを主なコンテンツにします。
一方、原作公式が独自に動けば、最新話の更新告知、作者の描き下ろし、単行本情報など「原作ファン向けのコンテンツ」を直接届けられます。

ジャンプ+連載作として出版社経由の公式プロモーションとは別に、作品独自のコミュニティを育てる場を持つことが、原作の長期的なファンベース維持に直結する投資といえます。

2019年から隔週更新を続けるSPY×FAMILYがいまこのタイミングで原作公式を開設した背景には、連載が続く限りファンとの直接的な関係を深めていきたいという意思が読み取れます。

「公式アカウント開設×ティザー戦略」をどう活かすか

ブランドや作品を持つ企業・クリエイターにとって、この動きはひとつのヒントになります。

新アカウントを開設するとき、「こんなアカウントです」と説明するだけの初投稿より、ファンの想像力をかきたてる謎めいた投稿の方が話題になりやすい。
ただし、謎を作るためだけに意味のないことをするのは逆効果です。
ティザー戦略が機能するのは、「その先に何かがある」という期待感が本物のときだけです。

ファンが長年待ち続けていた「原作だけの公式チャンネル」という実体がある今回だからこそ、謎めいたティザーが効いたといえます。

さらに深掘りしたい方へ

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まとめ

『SPY×FAMILY』の原作公式X開設は、アニメIPが長期連載を支える新たなSNS戦略として注目されます。
謎めいたティザーで始まった初投稿は、「公式アカウントの開設=ただの宣伝」という固定観念を超えて、ファンの期待値を高める演出として機能しました。
IP・ブランド問わず、SNSに新しい窓口を開くときの設計に活かせる一例といえるでしょう。