日本に「スマホ農場」があった——朝日新聞の直撃取材、1分で表示回数8千件の衝撃
「1分で8千件」——そんな数字を見たとき、思わず二度見してしまいました。
朝日新聞の取材班が、国内で稼働するSNSの数値偽装組織に接触したという報道を読んで、気になって詳しく調べてみました。
「スマホ農場」と呼ばれるこの仕組みは、大量のスマートフォンを並べて自動制御し、YouTube再生数やX(旧Twitter)の表示回数を人工的に増やすビジネスです。
取材班の記者がXアカウントのURLを伝えた直後、わずか1分足らずで投稿の表示回数が8千件近く跳ね上がったというのです。
SNSで広がった驚きの声
朝日新聞の報道が公開されると、SNS上では衝撃と懸念の声が一気に広がりました。
「見ている数字がつくられたものかもしれない」という感覚が、多くの人にリアルに刺さったようです。
ITジャーナリストの鈴木朋子氏もこの報道を共有し、「SNS時代の『正義』に現実が揺らぐ」というタイトルを改めて紹介しています。
「スマホ農場」でつくる閲覧数 SNS時代の「正義」に現実が揺らぐ:朝日新聞 https://t.co/RtWm7gb5UC
— 鈴木朋子@ITジャーナリスト (@suzukitomoko) 2026年4月28日
国立情報学研究所の研究者コメントを引用したポストも多く拡散しています。
「目にしている情報空間はつくられている。SNS以外の信頼のおけるメディアで情報の真偽確認が必要」という言葉が、多くリポストされているようです。
X投稿の表示回数が1分で激増「スマホ農場」
記者のSNSアカウントを教えると
1分もせぬうちに投稿表示回数が8千件近く跳ね上がり国立情報学研究所/佐藤教授
「目にしている情報空間はつくられている
SNS以外の信頼のおけるメディアで情報の真偽確認必要」https://t.co/b1WeovDd52— Yamanoちつてと (@Yamano41875554) 2026年4月28日
「どういう人たちがどういうルートでこの仕組みを買っているのか気になる」という声も上がっており、発注者側への関心も高まっています。
実態を深掘りしてみると
朝日新聞の記事によると、取材に応じた男性は「18歳で都内の高校3年生(春から理系難関私立大へ進学予定)」と自称しているそうです。
茨城県つくば市周辺で1千台超のスマートフォンを冷却液に浸して24時間稼働させており、YouTube再生数1千回あたりの報酬は175〜750円とのこと。
選挙関連の依頼は断っていると語っているようです。
スマホ農場のビジネスモデルは、次のような仕組みになっています。
- 大量のスマートフォンを並べ、クリック・再生を自動繰り返し
- YouTube再生数・Xの表示回数・フォロワー数を注文に応じて水増し
- 課金モデルは「1千再生あたり〇〇円」という従量制
SNSマーケターにとって深刻なのは、競合他社や悪意ある第三者がこのサービスを使って「バズったように見せる」ことが、比較的簡単にできてしまう点ではないでしょうか。
フォロワー数や再生回数だけでアカウントを評価する指標管理には、これまで以上に慎重さが求められます。
専門家からは「数字の信憑性を問い直す時代」という指摘も出ています。
エンゲージメント率(いいね数÷表示回数)や保存率など、水増しが難しい指標を重視した評価への転換が、今まさに議論されているようです。
もっと詳しく知りたい方へ
まとめ
SNSの「数字」が実態を反映していない可能性がある——この取材が改めて示してくれたのは、そんな厳しい現実かもしれません。
フォロワー数や再生数だけを追うのではなく、本物のエンゲージメントが生まれているかを問い続けることが、今まで以上に大切になっているのではないでしょうか。