SNS運用Tips 読了 6 分

自分の絵に、知らない誰かが物語を書き足す。X二次創作「SSを勝手に添える」というハッシュタグの中身

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月28日 更新
自分の絵に、知らない誰かが物語を書き足す。X二次創作「SSを勝手に添える」というハッシュタグの中身

ポケモンの二次創作イラストに、見ず知らずのユーザーが引用リツイート(RT)で短編小説(SS)を書き添える——そんなやり取りが、あるハッシュタグのもとでX上に積み重なっています。
夏らしい浴衣姿のカップリングイラストに、数十字の物語がそっと重なる。
描いた本人も予想していなかった形で、自分の作品が誰かの手に渡っていくわけです。

この記事では、SNS運用やUGC(ユーザー生成コンテンツ)施策に関わる読者に向けて、このハッシュタグ企画がどういう仕組みで、なぜ一過性で終わらずに続いているのかを整理します。
ファン文化の話ではありますが、「役割を分けて参加のハードルを下げる」という設計は、企業のUGC企画にもそのまま応用できる考え方です。

先に結論をまとめると:

  • 「#イラストを投げたら文字書きが引用RTでSSを勝手に添える」というハッシュタグのもと、ポケモンのキャラクターペアリング(カップリング)「カラセイ」を中心にイラストへ短編小説を添える投稿が広がっています
  • 投稿数や閲覧数といった規模を示す一次情報は確認できておらず、「爆発的にバズった」と断定できる材料はありませんが、ファンアート投稿サイト「ポイピク」でも投稿は確認できたものの、確認できたのは2021〜2022年の3件のみで、直近まで継続的に使われているかは確認できていません
  • 「描く人」と「書く人」で役割を分けて引用RTでつなぐ構造は、単発のUGC投稿依頼より参加者の心理的ハードルを下げやすく、企業のハッシュタグ企画を設計する際のヒントになります

ポケモンの二次創作イラストに小説が重なる「SS添え」ハッシュタグ

話題の中心にあるのは、「#イラストを投げたら文字書きが引用RTでSSを勝手に添える」というハッシュタグです。
ポケモンの二次創作カップリング「カラセイ」のイラストが、このタグのもとで次々と投稿されています。

花柄シャツで手を振る夏らしい一枚、ソファで寄り添う何気ない日常の一コマ。
作風も場面もさまざまなイラストに対して、別のユーザーが引用RTという形でショートストーリーを添えていく。
イラストを描いた本人が想定していなかった解釈や関係性が、コメント欄ではなく「もう一つの投稿」として重なっていくのが、この企画の特徴といえそうです。
恥ずかしがりながら参加する声や、自由な想像を後押しする呼びかけも見られ、描く側と書く側の垣根を越えた交流がファンコミュニティの中で続いているようです。

ただ、この説明だけでは「実際にどれくらいの規模で、いつ頃から動いている企画なのか」までは分かりません。
そこで一次情報にあたって確かめてみました。

調べて分かったこと

このハッシュタグは本当に実在するのか?

まず確認したのは、ハッシュタグそのものの実在性です。
ファンイラスト投稿サイト「ポイピク」で「#イラストを投げたら文字書きが引用RTでSSを勝手に添える」を検索すると、実際にこのタグを付けた投稿の一覧が表示されました。
X上だけでなく、イラスト投稿サイト側にもタグ自体は存在していますが、確認できた投稿は2021〜2022年の3件にとどまり、直近まで継続して使われているかどうかは確認できていません。

一方で、この企画の出発点になったとみられる最初の投稿や、参加者数・閲覧数といった規模を示す数字は、今回のリサーチでは見つけられませんでした。
そのため本記事でも、いいね数やリツイート数といった具体的な数字は挙げていません。
「話題になっている」とは言えても「大規模にバズっている」とまでは言い切れない、というのが正直なところです。
SNSの話題を扱うときは、目立つ投稿が1件見つかっただけで規模を大きく見積もってしまいがちですが、今回はその逆で、確認できる範囲に絞って慎重に書いています。

「カラセイ」「SS」とは何を指す言葉なのか?

記事内で繰り返し出てくる「カラセイ」は、ポケモンの特定のキャラクター同士の組み合わせ(カップリング)を指すファン用語で、具体的にどの2キャラクターを指すかは今回の一次情報からは特定できませんでした。
誤った同定を避けるため、本記事では「特定のキャラクターペアリングを描く二次創作ジャンルの一つ」という説明にとどめています。

「SS」は「ショートストーリー」または「サイドストーリー」の略で、ファンが既存のキャラクターを使って書く短編の二次創作小説を指す言葉です。
イラスト投稿に対して、別のユーザーが引用RTでこの短いテキストを添えるのが、今回のハッシュタグ企画の基本の形になっています。

なぜイラストと小説を組み合わせる企画が成立するのか?

引用RTを使ったこの形式が興味深いのは、参加のハードルが役割ごとに分かれている点です。
イラストを描く人は絵だけ描けばよく、SSを添える人は数十字〜数百字の短い文章を書けばいい。
どちらか一方のスキルしかなくても、もう一方の投稿に「乗る」形で参加できます。
これは、一人のクリエイターにイラストと文章の両方を求める企画よりも、参加者を集めやすい構造だといえそうです。

Shiritomo編集部の考察:UGC企画は「役割を渡す」ほど続きやすい

一般的なUGC企画は「〇〇について投稿してください」という一括りの呼びかけになりがちで、投稿者は「何を作ればいいか」を自分で決めなければなりません。
この負担が、参加率が伸び悩む一因になっているケースは少なくないでしょう。

今回の企画のように、投稿を「素材」と「そこに乗せる要素」に分けて役割を渡す設計は、参加者が考えることを1つに絞れるという利点があります。
加えて引用RTは、元投稿の閲覧者と引用側の閲覧者の両方に露出するため、単発の投稿より情報が二重に広がりやすい仕組みでもあります。
企業がUGCマーケティングでハッシュタグ企画を設計する際も、「好きなように投稿してください」ではなく、「Aの人はこう、Bの人はこう」と役割を用意し、既存の投稿に引用RTで乗る形を用意しておくと、参加のきっかけが作りやすくなるはずです。
ファン発の企画から学べるのは、まさにこの「参加者に決めさせないことで、逆に参加しやすくする」という発想ではないでしょうか。

まとめ

「#イラストを投げたら文字書きが引用RTでSSを勝手に添える」というハッシュタグのもと、ポケモンのカップリング「カラセイ」を中心にイラストと短編小説が組み合わさる投稿が続いています。
規模を示す数字までは確認できませんでしたが、役割を分けて引用RTでつなぐという構造そのものは、UGC企画を考えるうえで参考になる事例といえそうです。

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