「プレミアムをプレゼントしてないのに詐欺扱いされた」——Xで広がる不正ギフトDM詐欺の連鎖
フォロワーから突然DMが届いたとします。
差出人は何年も相互フォローしてきた、信頼できる人物のアカウント。
内容には「Xプレミアムのギフトを受け取りました」という領収書の画像が添付されていて、「あなたもプレミアム2年分を誰かに詐欺されたようです」とある——。
「俺がプレミアム2年分詐欺したらしい」と困惑気味に公開したユーザーが話題になっています。
こういったDMが届いたとき、「身に覚えがないけどとりあえず確認しなければ」と返信してしまう人は少なくありません。
それこそが、詐欺師の狙い目です。
「フォロワーから来た」から疑わなかった
イラストレーターのありんこさんが体験した詐欺の流れが、Xで大きな注目を集めました。
⚠️引用元と全く同じ流れの詐欺DMが来ました。
— ありんこ🎀イラストレーター (@alincoArt) 2025年11月4日
Xプレミアムをプレゼントしてないし全く身に覚えがありません。
絡みはないけど前々からのフォロワーさんだったので(共通フォロワーも数人いた)
返信してしまいました。
ですがやり取りするうちにおかしいと思い、… https://t.co/Zo9NFOlX5q pic.twitter.com/STJ9dguIny
「⚠️引用元と全く同じ流れの詐欺DMが来ました。
Xプレミアムをプレゼントしてないし全く身に覚えがありません。
絡みはないけど前々からのフォロワーさんだったので(共通フォロワーも数人いた)返信してしまいました。
ですがやり取りするうちにおかしいと思い……」
「前々からのフォロワーで共通フォロワーもいた」という点が重要です。
見知らぬアカウントからのDMなら怪しいと分かります。
でも長年フォローしてきた人のアカウントから来たら、「何かの間違いかな?」と思って返信してしまうのが自然な反応ではないでしょうか。

警察庁も同様のDM詐欺被害の増加についてXで公式に警告を出しています。
⚠警告⚠
— 警察庁 (@NPA_KOHO) 2024年12月7日
そのDMは詐欺です!
見知らぬアカウントからのDMから、詐欺被害に遭うケースが増えています🚨
犯人は、世間話などで警戒を解いてから、うまく投資の話などに誘導します。
見知らぬアカウントからのDMは無視!
こんな連絡が来たら、近くの警察署または、#9110 まで👮 pic.twitter.com/iCHeq95dbp
アカウントが乗っ取られて「踏み台」にされる仕組み
調べてみると、この詐欺には段階的な構造があることが分かりました。
まず犯人は、フォロワー数が数千〜数万人程度のユーザーを標的にします。
「PR投稿をすれば報酬を支払う」「あなたのアカウントを間違えて通報してしまった」など、一見もっともらしいDMを送りつけます。

やり取りを重ねる中で、「確認のためにログインしてください」と偽のXログインページへ誘導。
そこでIDとパスワードを入力させることで、アカウントを乗っ取ります。
乗っ取ったアカウントは、プロフィール情報はそのままに、フォロワーへの詐欺DMの「発信源」として悪用されます。
元のアカウント主は気づいたときにはメールアドレスまで変更されており、復旧が非常に困難な状態になります。
このサイクルが「乗っ取られたアカウント→フォロワーへ詐欺DM→フォロワーのアカウントが乗っ取られる→さらにそのフォロワーへ……」と連鎖し、被害が広がっていくのです。
「信頼できるフォロワーから来た」は最強の偽装
この詐欺が厄介なのは、既存のフォロワー関係を悪用している点にあります。
見知らぬアカウントからのDMは警戒できても、「何年も交流してきた人のアカウント」からのDMには、どうしても油断が生まれます。
見分けるためのポイントとして、以下が指摘されています。
**URLが含まれている場合は特に警戒する。
** DMで送られてきたURLからは絶対にログインしない。
Xの公式ログインページは x.com/login または twitter.com/login のみです。
**「確認が必要」「プレミアムを贈った・贈られた」という文脈は詐欺のサイン。
** Xがプレミアムギフトの領収書をDMで送ることは基本的にありません。
**「パスワードを入力してください」は詐欺確定。
** 正規のサービスがDM経由でパスワード入力を求めることはありません。
疑わしいDMが来たときはまず、そのアカウントの直近のポストを確認してみましょう。
乗っ取られたアカウントは通常、本人らしくない投稿や不自然な宣伝投稿が並んでいることがあります。
また、相手のアカウントにリプライで「DM送ってる?」と直接確認するのも有効です。
さらに深掘りしたい方へ
- 人気ゲームを名乗るDMの正体——Xで起きたアカウント乗っ取り被害の実例(おたくま経済新聞)
- 「クレカ不正利用された」DMの正体 X乗っ取り新手口(おたくま経済新聞)
- 本物のXメールを見分ける方法(Xヘルプ)
まとめ
「信頼できるフォロワーからのDM」という偽装が、この詐欺をここまで広げています。
Xプレミアム関連のDMが届いたときは、一旦立ち止まって「そのURLからはログインしない」「相手に直接リプライで確認する」という行動を心がけましょう。