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浅田真央さんの旧ドメインがオークションに さくらインターネット社長が示した「業界への苦言」

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月2日 更新
浅田真央さんの旧ドメインがオークションに さくらインターネット社長が示した「業界への苦言」

Googleで「浅田真央」と検索すると、今も上位に旧公式サイトのURLが表示されます。
ただしリンク先をクリックすると、たどり着くのは本人のページではなく、ドメインの入札ページです。

2026年7月、フィギュアスケーターの浅田真央さんが公式サイトとしての運用を終えた後に期限切れとなったドメイン「mao-asada.jp」が、GMOインターネットグループの「お名前.com」が運営する.jpドメインオークションに出品されていることがITmedia NEWSの報道で明らかになりました。
現在価格は3900円、入札期間は7月23日午後7時までです。

出品ページには「SEO効果を最大化」「アフィリエイトサイトに」といった文言が並んでいます。
かつて多くのファンがブックマークし、検索エンジンからも評価を得ていた”資産”としてのドメインを、そのまま広告収益やアフィリエイト目的に転用できると打ち出す売り方です。
これに真っ先に反応したのが、同じくドメイン事業を営むさくらインターネットの田中邦裕社長でした。

同業のさくら社長がXで投じた一石

さくらインターネットも自社でドメイン登録サービスを手がけており、いわば「お名前.com」と同じ土俵にいる会社です。
その社長である田中邦裕氏が7月1日にXへ投稿した内容が、業界内外で大きな反応を呼びました。

投稿では「期限切れドメインの広告掲載や売買は、ドメイン事業者としてやれば、めちゃくちゃ儲かります」としつつ、「さくらインターネットは絶対やらない」と明言しています。
ホームページを作る楽しさから始まった会社として、解約後の跡地をマネタイズにつなげる発想自体があり得ないという趣旨です。
この投稿は3500件を超える「いいね」と1200件を超えるリツイートを集め、SEO関係者や他のドメイン事業者からも共感の引用ツイートが相次ぎました。

同日、田中氏はXで続けて「期限切れのドメイン名を購入するなどして、検索ランキングを向上させる行為は、Google社においてもスパム行為とされています。
絶対に購入や利用はしないで下さい」とも投稿し、業界を代表する一人として「大変申し訳ない」とコメントしたとITmedia NEWSは伝えています。
同業の経営者が名指しに近い形で苦言を呈したことで、単なる一利用者の批判とは違う重みを持って拡散したようです。

なぜ「中古ドメイン」の転用がここまで問題視されるのか

この件を調べていて気づいたのは、批判の理由が単に「有名人のドメインだから」ではなく、Googleの検索スパムポリシーに直結している点です。
Googleは「期限切れドメインの不正使用(expired domain abuse)」を明文化しており、検索ランキングを操作する目的で期限切れドメインを取得し、ユーザーにとって価値の低いコンテンツを載せる行為を違反としています。
発見された場合は検索結果からの除外(デリスティング)といった厳しい措置が取られることもあります。

一方で、お名前.com自身のオウンドコンテンツでは「きちんとしたWebサイトを作成して中古ドメインを運用すれば問題なく利用できる」とも説明しており、ドメインの再利用そのものが悪いわけではないという立場を取っています。
問題は、今回の出品ページが「SEO効果を最大化」「アフィリエイトサイトに」と、Googleが名指しで禁じている使い方をむしろ売り文句にしていた点にあります。
著名人の旧サイトドメインが検索で上位表示され続けている状態で第三者の手に渡れば、公式サイトを装ったフィッシングサイトなどに悪用されるリスクも指摘されており、単なるSEOの議論にとどまらない話になっています。

さらに気になったのは、GMOインターネットが2025年4月に「お名前.com」ドメインの不正利用通報窓口の運営体制を強化すると発表していたことです。
フィッシング詐欺やスパムメールなどの不正利用に対応する窓口を周知し、通報案件の調査・制限を進めるという内容でした。
安心・安全なインターネット環境を掲げてきたグループ内で、今回のような出品が行われていたことに、グループ内の足並みの乱れを指摘する声も出ています。

なお、ITmedia NEWSの記事は公開後に訂正が入っており、初出時のタイトルが「あたかもさくらインターネットの田中社長が販売に関与しているかのような誤解を招く表現」だったとして修正されています。
田中氏は販売の当事者ではなく、あくまで批判した側であるという点は、記事を追ううえで押さえておきたいポイントです。

さらに深掘りしたい方へ

SocialReport編集部の考察

今回の反応拡大は、企業アカウントの「本音発言」がバズる典型例だと感じます。
田中氏の投稿が刺さったのは批判の鋭さそのものより、「自社はやらない」という具体的な線引きを添えたからでしょう。
SNS担当者にとって参考になるのは、業界の炎上ネタに乗るだけでなく、自社の立ち位置を明確に示すコメントが信頼を積み上げるという点です。
またITmedia側の訂正騒動が示す通り、見出し一つで当事者と批判者が入れ替わって伝わるリスクもあります。
企業公式アカウントが第三者の炎上に言及する際は、事実関係の解像度を上げてから発信する姿勢が欠かせません。

まとめ

期限切れドメインの転用そのものは合法でも、売り文句次第でGoogleのスパムポリシーに触れかねない綱渡りの商売です。
同業他社トップの発言をきっかけに、その線引きの曖昧さが改めて可視化された出来事だったと言えそうです。