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Gemini 3.5 Pro、リークだけで賛否両論——公式発表はまだ何もない

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月14日 更新
Gemini 3.5 Pro、リークだけで賛否両論——公式発表はまだ何もない

「Claude Fable 5を上回った」という声と、「GPT-5.6にすら見劣りする」という声が、同じ日のXに同居していました。
主語はどちらもGoogleの次世代AIモデル「Gemini 3.5 Pro」です。
共通しているのは、どちらも公式発表ではなく“リーク”だという一点だけです。

7月13日前後、Xでは Gemini 3.5 Pro のベンチマーク結果と称する情報が相次いで拡散しました。
分析企業Entelligence AIの投稿を発端に、Anthropicの Claude Fable 5 や OpenAI の GPT-5.6 を上回る性能を示したという主張が広がる一方、内部評価では逆に両モデルに見劣りするという正反対の情報も同時に流れています。
矛盾する内容が並行して拡散するのは、リーク情報特有の混乱と言えるでしょう。

Xで交錯する期待と疑念

盛り上がりの中心にあるのは、Entelligence AIが投稿したとされるベンチマーク結果です。
これによると、Gemini 3.5 Proは内部評価でClaude Fable 5やGPT-5.6を上回り、前モデルの2.5 Proから大幅に性能が向上したとされています。
この情報を受けて、Xでは早くも軽妙な反応が広がりました。

「Gemini 3.5 ProはFable5を上回る」というGoogle側の主張に対し、「アメリカ政府はもう良かったね、リリースしてヨシ、と言っている」という皮肉めいた投稿です。
1,700件超の「いいね」を集め、AI競争の過熱ぶりを茶化す反応として拡散しました。

一方で、楽観一色というわけではありません。
あるユーザーは「Gemini 3.5 Proは延期に——発売は今月末か来月にずれ込む見通し。
最新の内部チェックポイントはまだ未成熟で、コーディング性能が弱く、知識のカットオフに起因するハルシネーション(AIがもっともらしい誤情報を生成すること)が頻発している」という趣旨の投稿をしています(日本語訳)。

同じモデルについて「上回った」「見劣りする」という正反対の評価が同時に飛び交っているのが、今回のリーク騒動の特徴です。

調査・深掘り:実際のところどうなのか

外部メディアの報道を確認すると、状況はさらに複雑であることが分かります。
海外メディアの報道によれば、Googleは Gemini 3.5 Pro の土台となるモデルをいったん白紙に戻し、アーキテクチャを全面的に作り直しているとされています。
背景には、再帰的なツール呼び出し(AIが自らの判断で複数の処理を連鎖的に実行する仕組み)やSVG(ベクター画像)生成において、構造的な不具合が見つかったことがあると報じられています。
もともと6月中の公開が見込まれていましたが、この作り直しによって7月17日ごろに目標がずれ込んだ、という説明です。

ただし、「7月17日」という日付も、200万トークンという文脈窓の長さも、Deep Thinkと呼ばれる推論モードの搭載も、2026年7月13日時点でGoogleが公式に認めた情報は一つもありません
モデルカード、料金ページ、API上のモデル名一覧のいずれにもGemini 3.5 Proの記載は確認できておらず、現状はすべて「関係者情報」を根拠とする報道にとどまっています。

つまり、Xで交わされている「Fable 5に勝った」「いや負けている」という議論も、検証可能なデータに基づくものではなく、非公開の内部評価をめぐる又聞き情報同士がぶつかり合っている状態です。
生成AI業界では新モデルの発表前になるとこうしたリーク合戦が恒例化していますが、今回は特に矛盾する内容が同時多発した点が目立ちます。

さらに深掘りしたい方へ

Google Geminiの公式情報は下記から確認できます。

Shiritomo編集部の考察

今回のようにリーク情報が真偽入り混じって拡散する局面では、SNS運用担当者は「まだ何も確定していない」という一次情報の状態を把握した上で発信することが重要です。
未確定の噂話に乗って断定的な投稿をすると、後から誤情報だったと判明した際に信頼を落とすリスクが逆に高まります

一方で、こうした「賛否両論のリーク」は、それ自体がエンゲージメントを生みやすいコンテンツでもあります。
digimagaの投稿のように、対立する情報を皮肉やユーモアで包んで発信するスタイルは、断定を避けながら拡散を狙える手法として参考になるでしょう。
過去にもiPhoneや次世代GPUの発表前には同様の「リーク合戦」が繰り返されており、公式発表までの期間はメディア・個人問わず様々な立場からの発信が入り乱れる時期だと捉えておくと、情報の受け取り方を誤らずに済みます。

まとめ

Gemini 3.5 Proをめぐる「上回った」「見劣りする」という矛盾したリークは、いずれも公式に裏付けられたものではありません。
7月17日ごろとされる発表を待たずに評価を急ぐより、まずは公式発表の中身を冷静に確認する姿勢が求められそうです。