推しアバターをガラスに焼き付けたPC、VketRealで一点物として展示された理由

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月26日 更新
推しアバターをガラスに焼き付けたPC、VketRealで一点物として展示された理由

379,800円のゲーミングPCが、量産品なら市場に何十台と並ぶはずのところ、今回だけは世界に1台しか存在しません。
理由は単純です。
側面のガラスパネルに、特定のVRChatアバターがそのまま印刷されているからです。

7月25日・26日にベルサール秋葉原で開かれた「VketReal 2026 Summer」。
会場に初出展したBTOパソコンブランド「NuNuPC」のブースに、こうした一点物のデスクトップPCが並びました。
VRChatを日常的に使っている読者であれば、「自分のアバターがPCに宿る」という発想がどれほど刺さるか、想像がつくのではないでしょうか。

先に結論をまとめると:
– NuNuPCがVketRealに初出展し、人気VRクリエイター「あふろだアフロ」氏デザインのアバター「イサナイ・ヌク」をケース側面に印刷したPCを展示した
– 印刷は強化ガラスに直接インクを焼き付ける「UVフルカラー印刷」で、シールと違い剥がれ・浮きが起きにくい
– 価格は379,800円(税込)、Ryzen 7 7800X3D+RTX 5060 Ti 16GBを標準構成とし、上位パーツへの変更も可能

何が起きたのか

VketRealは、VRイベント「バーチャルマーケット」のリアル会場版として、HIKKYが運営しているイベントです。
7月25日・26日の2日間、ベルサール秋葉原の1階・2階を使って開催され、企業ブースやオリジナルコンテンツが多数出展されました。

NuNuPCは、VRChatユーザー向けのBTOパソコンを手がける株式会社NuNuAIのブランドで、今回が初出展です。
目玉となったのが、人気アバターをそのままPCケースに落とし込んだ「デザインPCモデル」でした。
展示されたのは、あふろだアフロ氏がデザインしたアバター「イサナイ・ヌク」を側面ガラスにあしらった一台です。
会場では「自分のアバターをそのまま印刷できる自作PC」という発想自体が、VRChatコミュニティの関心を集めていました。

ただ、印刷技術やスペックの中身までは、ブース展示だけでは分かりません。
そこで公式の製品情報を確認してみました。

どうやって印刷しているのか?

一般的なアバターグッズのプリントというと、シールやラバー素材の貼り付けを想像する方が多いかもしれません。
今回のPCが採用しているのは、それとは異なる「UVフルカラー印刷(紫外線で硬化するインクを素材表面に直接定着させる印刷方式)」です。

強化ガラスパネルの表面に直接インクを焼き付けるため、シールのように経年で端がめくれたり剥がれたりしにくいのが特徴です
ケースには「Fractal Design North TG」が使われており、木目調のフレームとガラスパネルを組み合わせたデザインに、アバターイラストを重ねる形になっています。

実際いくらで、どんなスペックなのか?

公式の製品ページによると、価格は379,800円(税込)です。
標準構成はCPUがAMD Ryzen 7 7800X3D、GPUがGeForce RTX 5060 Ti 16GB。
メモリは32GB DDR5、ストレージは1TB(Gen4 SSD)、OSはWindows 11 Homeです。
CPUはRyzen 7 9800X3Dへ、GPUはRTX 5070・RTX 5070 Ti・Radeon RX 9070 XTのいずれかへ変更するアップグレードも用意されています。
VRChatでの重い処理にも耐えられる構成を選べるようになっているのがポイントです。

もう一つ見逃せないのが、この展示機自体が「そのまま購入者の手元に届く」という点です。
会場で展示されていた実機は、イベント終了後にそのまま発送される仕組みになっており、展示履歴を持つ文字通りの一点物として販売されます
量産機を買うのとは違い、「あの会場に展示されていた個体」という物語が付いてくるわけです。

NuNuPCはこのモデル以外にも、10万円台から100万円台まで幅広い価格帯のBTOパソコンをラインナップしており、VRChatユーザーの用途や予算に応じて選べる体制を取っています。

Shiritomo GADGET編集部の考察:「印刷して終わり」にしない設計の効き目

PCケースに好きなキャラクターやアバターをプリントするアイデア自体は、目新しいものではありません。
今回のNuNuPCの展示が興味深いのは、印刷手法を「シール」ではなく「ガラスへの直接印刷」に変え、さらに「展示された個体がそのまま届く」という一点物性を組み合わせた点です。

VRChatユーザーにとってアバターは、単なる見た目の設定ではなく自己表現そのものです。
その自己表現をハードウェアという物理的なモノに焼き付け、しかも量産ではなく一点物として提供する設計は、価格の高さを補って余りある「所有する理由」を作り出しています
実機を組むBTOパソコンメーカーが増えるなかで、スペック競争だけでなく「誰のためのPCか」を突き詰めた事例として、今後も似た試みが増えていくのではないでしょうか。

まとめ

VketRealで展示されたNuNuPCのデザインPCは、単なる高性能ゲーミングPCではなく、VRChatアバターという自己表現を物理的なハードウェアに落とし込んだ一点物でした。
印刷技術と販売方式の両方に工夫が凝らされている点が、価格以上の価値として受け止められているようです。

さらに深掘りしたい方へ

VketRealの企業ブース詳細は、運営元HIKKYのプレスリリースでも公開されています。
NuNuPCの製品ラインナップは公式サイトから確認できます。

『VketReal 2026 Summer』企業ブース・オリジナルコンテンツを公開(HIKKY プレスリリース)

NuNuPC公式サイト