HUAWEI WATCH D2、入院患者300人に装着——恵寿総合病院がバイタル自動記録を本格運用
血圧も心拍数も、これまでは看護師が一人ひとりの病室を回って手作業で測ってきました。
石川県七尾市の恵寿総合病院が10月19日から始めたのは、その作業をスマートウォッチに置き換える試みです。
入院患者300人に専用の腕時計を装着してもらい、測定値を自動で電子カルテへ書き込みます。
能登半島地震からの復興が続く地域で、医療人材の不足にどう向き合うかという課題に直結する動きとして注目できそうです。
先に結論をまとめると:
– 恵寿総合病院が10月19日、HUAWEI WATCH D2を入院患者300人に装着し、血圧・心拍数・SpO2(血中酸素飽和度)の自動記録を本格運用開始
– 測定から電子カルテへの記入までを自動化した仕組みの本格運用は世界初だという
– 2025年6月からの実証試験を経ての実装で、来年1月中旬までに全病棟への展開を予定している
何が起きたのか
恵寿総合病院(石川県七尾市)は10月19日、HUAWEI製のスマートウォッチ「HUAWEI WATCH D2」を入院患者300人に装着し、血圧・心拍数・SpO2(血中酸素飽和度)を自動で電子カルテに記録する運用を始めたと発表しました。
同日には記者会見も開かれています。
これまで入院患者のバイタルデータは、看護師が定期的に病室を回り、血圧計や体温計を使って手作業で測定・記録してきました。
恵寿総合病院の取り組みは、この作業の一部をスマートウォッチによる常時計測に置き換えるものです。
測定からカルテ記入までを自動化した仕組みの本格運用は世界初だといいます。
導入されているHUAWEI WATCH D2は、日本国内で管理医療機器の認証を取得した機種です。
今回の本格運用に先立ち、2025年6月13日から実証試験が行われていました。
恵寿総合病院は今回の本格運用を皮切りに、来年1月中旬までに全病棟でこの仕組みを活用する計画を示しています。
調べて分かったこと
なぜ能登の病院でこの取り組みが始まったのでしょうか
恵寿総合病院の神野正博理事長は、「医療人材がふんだんではない能登の地だからこそ、生産性を上げる仕組みが必要だ」とコメントしています。
能登地域は人口減少や高齢化に加え、2024年の能登半島地震からの復興という課題を抱えており、限られた医療人材でどう質の高い医療を維持するかが、他の地域以上に切実な問題になっているようです。
常時測定によって、従来の定期巡回では見逃されがちだった夜間睡眠中の血圧変動や、巡回と巡回の間に起きる急な体調変化を検知できる可能性があります。
看護師が測定そのものに費やしていた時間を、患者対応や判断業務に振り向けられるようになる点が、人材不足への対応策として位置づけられている背景のようです。
ファーウェイ製品であることへの懸念にどう答えているのでしょうか
中国メーカーであるファーウェイの製品を医療現場で使うことについては、データの扱いや情報セキュリティへの懸念の声も出ています。
これに対し恵寿総合病院は、病院内部での活用となるため、情報流出などの懸念はないと説明しています。
院内のネットワーク内で完結する運用であることを理由に、外部への情報流出リスクは限定的だという立場のようです。
ただし、この仕組みがどこまでインターネットや外部システムと接続しているか、院外への通信経路が存在するかどうかについては、現時点で公開されている情報だけでは詳細を確認できません。
セキュリティ面の評価は、今後の運用実績や第三者による検証を待つ必要がありそうです。
HUAWEI WATCH D2という機種そのものへの関心
今回の報道をきっかけに、「HUAWEI WATCH D2」という機種名自体への関心も高まっているようです。
健康管理用途に特化したスマートウォッチとして、血圧・心拍・SpO2などのバイタル測定に対応しているのが特徴で、今回のような医療機関での採用は、一般の健康管理用スマートウォッチとは異なる「医療機器としての実力」を示す事例とも言えるでしょう。
今後、同種の機器を検討する医療機関や、個人の健康管理用途での比較対象としても、この機種名は繰り返し参照されそうです。
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スマートウォッチというと、日常の健康管理や通知確認のための個人向けガジェットというイメージが強いかもしれません。
しかし恵寿総合病院の取り組みは、同じハードウェアが医療現場という「ミスが許されない」環境でどこまで機能するかを示す実例になっています。
注目したいのは、この取り組みが地域の構造的な課題(医療人材不足と地震復興)から逆算して生まれている点です。
スマートウォッチの導入が目的化しているのではなく、「測定作業を看護師から切り離す」という具体的な業務課題への解決策として選ばれています。
ガジェットの価値は、スペックの高さよりも「誰のどんな困りごとを、どれだけ具体的に解決するか」で測られることを、今回の事例は改めて示していると言えるでしょう。
全病棟展開が完了する来年1月以降、実際に看護師の負担がどう変わったか、患者の急変対応がどれだけ早まったかという定量的な検証結果が公表されるかにも注目したいところです。
まとめ
恵寿総合病院は10月19日、HUAWEI WATCH D2を使った入院患者のバイタル自動記録を本格運用開始しました。
測定から電子カルテ記入までの自動化は世界初とされ、能登地域の医療人材不足という切実な課題への対応策として、来年1月中旬までの全病棟展開を目指しています。

