「そこまで至ってない人の努力を嘲笑ってる」――”チュートリアル終了”という一言に、いいね3,300超の反論が殺到
「チュートリアル終了」。
高難度コンテンツをクリアした人が達成感とともに口にするこの一言が、2026年9月17日のXで思わぬ論争を呼びました。
「そこまで至ってない人の努力を嘲笑ってるように捉えれちゃってあまり好きじゃない」——この表現に苦手意識を示した投稿が、半日ほどで56万インプレッション、3,300件超のいいね、361件の引用ポストを集めたのです。
ただし、引用ポストの中身を読んでいくと、話はそう単純ではありませんでした。
先に結論をまとめると:
– 「チュートリアル終了」という言い回しを「初心者への嘲笑に見える」とした投稿に3,300件超のいいねが集まった
– 引用ポストでは同意より反論のほうが目立ち、「自分を鼓舞する言葉であって人を貶す意味はない」という声が多数派だった
– ゲームユーザー調査では約半数がチュートリアルを流し読みしており、言葉遣いの是非より「チュートリアル自体の設計」を見直すべきという視点も浮かんでいる
Xで何が起きているのか
きっかけは、@luminousdevilさんの次の投稿でした。
個人的に苦手な文化が1つあって。
— ルミナスデビル@新人Vtuber (@luminousdevil) 2026年9月17日
かなり高レベルだったり全クリした人が『チュートリアル終了』っていうやつ。
そこまで至ってない人の努力を嘲笑ってるように捉えれちゃってあまり好きじゃない。
「かなり高レベルだったり全クリした人が『チュートリアル終了』っていうやつ。
そこまで至ってない人の努力を嘲笑ってるように捉えれちゃってあまり好きじゃない」という内容で、9月17日午後1時台の投稿から半日ほどで56万インプレッション、いいね3,348件、引用ポスト361件という規模に達しています。
ゲーム界隈ではたびたび話題になる「あるある」的な言葉遣いの一つですが、これだけの反応を集めたのは珍しいことです。
ただ、いいねの数だけでは「みんなが賛同した」のか「むしろ反発された」のかは分かりません。
実際に引用ポストを読んでいくと、様相はやや違って見えてきます。
賛否は割れている、むしろ反論のほうが目立つ
引用ポストを見ていくと、元の投稿への同意よりも反論が多く並んでいます。
たとえば@zara_falcoさんは次のように投稿しています。
自分の中で決めた目標を達成したってだけじゃないの?劣等感拗らせすぎた雑魚の被害妄想が1番きついと思う https://t.co/KPGh4q95mH
— ざら (@zara_falco) 2026年9月17日
「自分の中で決めた目標を達成したってだけじゃないの?劣等感拗らせすぎた雑魚の被害妄想が1番きついと思う」という反論で、57件のいいねを集めました。
同様に@koukiGAMELIFEさんの投稿も64件のいいねと、この話題の中では最も反応を集めています。
ストーリー終わってチュートリアル終了!って言うことは
— コウキ (@koukiGAMELIFE) 2026年9月17日
…正直あるけど
ここからがやり込みの本番だぜえ!!
って自分に喝入れるために言ってるのであって人を貶すって意味合いは無いな https://t.co/B5PBNNakhW
「ここからがやり込みの本番だぜえ!!って自分に喝入れるために言ってるのであって人を貶すって意味合いは無いな」という内容で、「チュートリアル終了」を自分を鼓舞するための言葉と捉える立場です。
@ishimasa5408さんは「この話題も定期的に掘り返されるな」と前置きしたうえで、他人に向けて言う場合と自分を鼓舞するために言う場合を分けて考えるべきだと指摘しています。
一方で@KomoriCyonさんのように、かつてのMMO(多人数参加型オンラインゲーム)ではレベルの上限に達して初めて本編に参加できる仕組みが多く、「チュートリアル終了」という感覚自体がその時代の名残ではないかと歴史的な背景から捉える投稿もあり、単純な賛否だけでは片付かない広がりを見せています。
実際にどれくらいの人がチュートリアルを読んでいるのか
言葉の受け取り方をめぐる議論とは別に、そもそもゲームのチュートリアルがどう扱われているかを示すデータもあります。
Lighthouse Studioが2026年6月に実施したゲームユーザー調査によると、チュートリアルを「ざっと流し読みする」と答えた人は半数に上り、説明が長すぎることを理由に本編前に離脱した経験がある人も35.3%に達しました。
もっともストレスを感じる形式として「説明が丁寧すぎて時間がかかること」(37.0%)が、説明なしで放り出されること(21.0%)を上回っている点も目を引きます。
「チュートリアル終了」という言葉が波紋を呼ぶ背景には、チュートリアル自体が多くのプレイヤーにとって快適な体験になっていないという事情も透けて見えます。
Shiritomo GAME編集部の考察:言葉の善悪より「なぜ生まれたか」を見る
今回の一件で興味深いのは、いいねの数だけを見ると「嘲笑に感じる」という指摘に共感が集まったように映るものの、引用ポストの中身を見ると実際には反論のほうが優勢だったことです。
SNSのバズは「量」だけでは中身の温度感まで伝わらない典型例と言えるでしょう。
「チュートリアル終了」という言葉自体は、かつてのMMOで一定のレベルに達して初めて本編に参加できた文化から生まれた表現だと考えると、本来は自分の到達点を示す言葉であり、他人を見下す意図とは別の文脈で使われてきた側面もあります。
とはいえ、受け取る側にとっては文脈を選べません。
運営側にできることがあるとすれば、言葉遣いを取り締まることよりも、Lighthouse Studioの調査が示すように「流し読みされないチュートリアル設計」自体を見直すことかもしれません。
遊びながら自然に操作を覚えられる仕組みが整えば、「まだチュートリアルの段階にいる」ことへの引け目自体が薄れていくはずです。
まとめ
「チュートリアル終了」という言い回しは「初心者への嘲笑」と受け取られる一方で、当事者にとっては自分を鼓舞する言葉であるという反論も根強く、今回もその両方の声がXで交錯しました。
言葉の是非を論じるだけでなく、チュートリアル設計そのものを見直す視点も含めて、今後も定期的に蒸し返されそうなテーマです。