「入っていて嬉しいです」——18年PS3専用だった『MGS4』、消えたはずの待機画面が復活した理由
待機中のスネークが、タバコをふかしながらこちらを見つめてくる。
かつて『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』を起動するたびに映ったこの画面は、2012年のパッチで役目を終えたはずでした。
それが14年の時を経て、8月27日発売の『メタルギアソリッド マスターコレクション Vol.2』にそのまま復元されています。
発売から18年間PS3専用のままだった名作が、ついに手元のハードで遊べるようになる今回、何が変わり、何がそのまま残されたのかを調べてみました。
先に結論をまとめると:
– 『MGS4』は発売から18年間PS3専用だったが、Vol.2でNintendo Switch/Switch2/PS5/Xbox Series X|S/Steamに初めて移植される
– 2012年のパッチで削除された「待機中にスネークがタバコを吸う」インストール画面が、あえて復元されている
– 収録は『MGS4』と『MGS ピースウォーカー』の2本+外伝『Ghost Babel』、価格6,600円(税込)、発売日は8月27日
消えた画面の”復活”にXが反応した
『メタルギアソリッド マスターコレクション Vol.2』の情報が公開されると、Xで真っ先に話題になったのは新要素ではなく、むしろ「消えていたはずのもの」でした。
『MGS4』はPS3のディスク読み込みの都合上、章の切り替わりごとにインストールが必要で、その待機中にスネークがタバコを吸う演出が挟まれていました。
2012年のアップデートでこの手間自体がなくなり、演出も見られなくなっていたのですが、今回の移植版ではあえてそのまま復元されているというのです。
MGS4は初回起動時や章毎にインストールが必要だったんですが2012年のパッチで章毎のインストール不要になったんですよね
— 兵隊 (@HEITAIs) 2026年8月21日
スネークがタバコを吸いながら待機する画面はマスターコレクションVol.2で削除されるのではと言われていたので入っていて嬉しいです
章毎にスネークの容姿も変化しています https://t.co/NZKy09OOFe pic.twitter.com/UiCmq7nNfx
投稿者は「削除されるのではと言われていたので入っていて嬉しい」と綴っており、章ごとにスネークの容姿が徐々に変化していく演出まで再現されている点に驚きの声が集まっています。
ただ、なぜあえて実用上は不要な画面を戻したのか、そして肝心の本編はどう変わったのか。
一次情報を確認しました。
調べて分かったこと
なぜ消したはずの画面を、わざわざ戻したのか?
開発チームの公式アカウントは、この演出について次のように投稿しています。
今は不要になってしまったインストール画面。
— METAL GEAR Dev Team (@METALGEAR_Dev) 2026年8月21日
実はこれも復活させています。#MGS4 pic.twitter.com/eijEwSxbfU
「今は不要になってしまったインストール画面。
実はこれも復活させています」——投稿はこの一文のみで、復元の狙いを詳しく説明したものではありません。
もともと実用上の待ち時間を埋めるための演出だったものが、時を経てシリーズを象徴するワンシーンとして記憶されていたことがうかがえます。
実用的には不要でも、当時を知るプレイヤーの記憶に残っている演出をあえて残す判断は、リマスター・移植作品でしばしば見られる手法です。
そもそもなぜ『MGS4』は18年も他機種に出なかったのか?
『MGS4』は2008年の発売以来、一度も他機種へ移植されたことがありませんでした。
今回のVol.2は、発売後初の移植にあたります。
当時は大容量のムービーやグラフィックデータの収録に、ブルーレイディスクの大容量が生きたとされ、同世代機の中では対応できるハードが限られていたと言われています。
現在は大容量メディアやダウンロード配信が前提になっています。
Switch/Switch2/PS5/Xbox Series X|S/Steamという幅広いプラットフォームでの同時展開が、技術的に可能になりました。
なお物理パッケージ版が用意されるのはSwitch/Switch2/PS5のみで、Xbox Series X|SとSteamはダウンロード専売です。
実際にプレイした人の評価はどうか?
先行レビューでは、グラフィックの高画質化と読み込み時間の短縮が高く評価されています。
8/27発売『メタルギアソリッド マスターコレクション Vol.2』収録の『MGS4』&『MGS PW』はいま遊んでも超楽しい!【レビュー】https://t.co/XNMQxeoGcK
— ファミ通.com (@famitsu) 2026年8月21日
戦争は変わった……『MGS』も高画質&高速ロードに変わった。遊びやすい。助かる。“メタルギア・サーガ”の主要タイトルが現行機でプレイ可能に pic.twitter.com/3Vw6jkVFAX
レビューでは「大人になったいまなら大丈夫だろう」と身構えていたボス戦で、結局当時と同じように声が出るほど驚かされたというエピソードも紹介されており、ゲームデザイン自体は18年経っても色あせていないという評価がうかがえます。
同時収録の『MGS ピースウォーカー』も注目されています。
拠点の兵士や兵器を育てるマザーベース運営システムが、ステルスアクションと組み合わさった要素として改めて評価されているのです。
Shiritomo GAME編集部の考察
『MGS4』の18年越しの移植は、家庭用ゲーム機market全体の流れを映す出来事でもあります。
かつては「このハードでしか遊べない」という独占状態が、ハード選びの決め手になっていました。
近年は同じタイトルを複数機種で同時に展開し、遊びたい人が遊びたい環境で買えるようにする方向へ移っています。
そのなかであえて「不要になった演出」を残す今回の判断は、実用性よりも当時の記憶を再現すること自体が付加価値になるという考え方の表れだといえるでしょう。
効率化とは逆方向の選択が話題になったこと自体が、リマスター・移植作品を評価する軸が単なる技術的改善だけではないことを示しています。
まとめ
18年間PS3専用だった『MGS4』は、8月27日発売の『マスターコレクション Vol.2』でようやく複数のハードに解放されます。
消えたはずの待機画面まで復元されたことが示すのは、移植作品において「便利にすること」と「当時の記憶を残すこと」は必ずしも同じ方向を向いていないという事実です。
この記事で取り上げた製品
メタルギアソリッド マスターコレクション Vol.2 PS5
メタルギアソリッド マスターコレクション Vol.2 Switch2
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【訂正】(2026年8月23日) 「それが18年の時」は「それが14年の時」の誤りでした。
訂正しておわびします。
