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「普通に騙されるだろこれ」フォロワー2.3万の偽リュウジ、本物はたった108人だった

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月22日 更新
「普通に騙されるだろこれ」フォロワー2.3万の偽リュウジ、本物はたった108人だった

フォロワー2.3万人、投稿数2,234件、プロフィールには本人確認済みを示す青いチェックマークまで付いている——。
料理研究家・リュウジさんの名前を借りたFacebookアカウントの存在を、本人が知ったきっかけは友人からの「これ偽物だよね?」という一通のLINEでした。
本物のリュウジさんのFacebookアカウントは、フォロワーがわずか108人。
数字だけ見れば、どちらが「本物らしいか」は逆転しています。
SNSで情報を発信する個人や企業アカウントにとって、なりすまし対策はもう他人事ではありません。
この記事では、リュウジさんのケースをもとに、偽アカウントの見分け方と、見つけたときにすべき対応を整理します。

先に結論をまとめると:
– 偽アカウントは本物の約200倍にあたる2.3万フォロワーを抱え、本人確認済みを示すバッジまで付いていた
– 明太子パスタや秋刀魚の出汁を使った塩にゅうめんなど、専門的な解説付きの投稿を積み重ね、同業の料理家も「本物だと思っていた」と証言している
– Facebookには公式の「なりすましアカウント報告」の手続きがあり、早期発見と通報が被害の拡大を防ぐ

本物より人気な「偽リュウジ」が見つかった経緯

リュウジさんの投稿によると、Facebookを開くと見覚えのないアカウントが表示され、それが自分と同じ「リュウジのバズレシピ」を名乗るページだったといいます。
実際に投稿を確認すると、明太子とオリーブオイルだけで仕上げるパスタや、秋刀魚の骨と身を戻して煮出す塩にゅうめんなど、塩分濃度や火加減にまで踏み込んだレシピが何本も並んでいました。
文章は丁寧で、料理科学的な「ポイント」解説まで添えられており、パッと見ただけでは公式アカウントと見分けがつきません。

この投稿は11,000件を超えるいいねを集め、リプライ欄には「フォローしていた」「本物だと思っていた」という声が相次ぎました。
本物のリュウジさんのフォロワー数は108人、偽アカウントは2.3万人
なぜここまで多くの人が気づけなかったのか、両方のアカウントを見比べて分かったことを次で整理します。

調べて分かったこと

なぜ偽物のほうが「本物らしく」見えたのか?

リュウジさんが提示した本物のアカウントは、フォロワー108人・フォロー中0人・投稿136件というごく小規模なものでした。
一方の偽アカウントは、フォロワー2.3万人・投稿2,234件に加えて、プロフィールに「本人確認済み」を示す青いチェックマーク(Meta社が本人確認を行ったアカウントに付与するはずのバッジ)まで表示されていました。
さらに「24時間営業」の表記や、実在する住所表記としては不自然な番地・郵便番号、通販サイトらしきリンク先まで用意されており、飲食店や事業アカウントの体裁を細部まで整えていたことが分かります。

この件を取り上げたTogetterのまとめでは、同業の料理家・大西哲也さんが「普通にフォローしてたし本物だと思ってた」とコメントしたほか、「本人認証のマークまでついてる」と偽物の完成度の高さを指摘する声、投稿文の言葉遣いが丁寧すぎることからAI生成の可能性を疑う声も上がっていました。
フォロワー数や投稿の見た目が「信頼できそう」に見えるほど、逆に警戒心が緩んでしまう——という構造は、この一件に限った話ではなさそうです。

なりすましは罪に問われるのか?見つけたらどうすればいいのか?

成蹊大学特別客員教授の高橋暁子さんは、この種の偽アカウントが作られる動機について「不正にお金を得るため、承認欲求を満たすため」と分析しており、単なる愉快犯によるケースもあるとみられています。
なりすまし自体は罪に問われませんが、行為の中身によっては名誉毀損罪(3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)や、不正ログインを伴えば不正アクセス禁止法違反、詐欺目的であれば詐欺罪(10年以下の拘禁刑)に問われる可能性があります。

対処法として高橋さんが挙げるのは、SNS運営会社への通報や削除要請です。
Facebookの公式ヘルプページでは、プロフィール画面の「•••」メニューから「サポートを依頼またはプロフィールを報告」を選び、「偽アカウントである」を選択したうえで、氏名・連絡先・なりすましアカウントのURLなどを提出する手順が案内されています。
リュウジさんのケースが投資勧誘を目的にしていたかどうかは、本人の投稿からは確認できていません
ただし、著名人になりすまして投資を持ちかける「SNS型投資詐欺」は社会問題化しており、河野太郎氏らのなりすましアカウントがX上で相次いだことを受けて、自民党が2024年6月に対策の提言をまとめています。
料理ジャンル以外でも、Mrs. GREEN APPLEの大森元貴さんが自身の偽アカウントについて注意を呼びかけたほか、嵐も松本潤さんの偽アカウントの存在を確認したと発表しており、著名人のなりすましはプラットフォームを問わず起きているようです。

Shiritomo編集部の考察:明日からやることは2つ

今回の一件で印象的だったのは、フォロワー数や投稿の作り込みが「信頼のシグナル」として逆に機能してしまったことです。
SNSでは一般に、フォロワーが多く投稿頻度が高いアカウントほど信頼されやすい傾向がありますが、その前提自体が偽アカウント側に利用されうることを示しています。

SNS運用担当者・個人発信者が明日からできることは2つあります。
1つ目は、自分の名前や屋号で定期的にプラットフォーム内検索をかけ、同名・類似名のアカウントが新しく作られていないか確認する習慣を持つことです。
月に一度でも、フォロワー数の急な変動やなりすましの兆候を早期に見つけられれば、被害が広がる前に通報できます。
2つ目は、本人確認済みバッジの有無だけを信頼の根拠にしないよう、公式プロフィール欄やnote・自社サイトなど自分が管理できる場所に「本物のリンク一覧」を常設しておくことです。
バッジは偽装されうるものである以上、フォロワー側が確認できる「もう一つの正解ルート」を用意しておく発想が、企業アカウントにも個人アカウントにも求められています。

まとめ

本物より偽物のフォロワーが多いという逆転現象は、フォロワー数や見た目の作り込みだけでは信頼を判断できない時代を象徴しています。
発信者側は定期的な自己検索と「本物であることを示す固定リンク」の用意を、読者側は数字の多さに引っ張られない目を持つことが、なりすまし被害を防ぐ最初の一歩になりそうです。

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