応募条件はリポストだけ。なのに5,299件が自分の言葉で投稿した、わさビーフ×サッポロの24時間
応募に必要なのは、2つのアカウントをフォローして、投稿をリポストすること。
それだけです。
ところがハッシュタグ「#秋も相性ほぼ100パーセント」を自分で付けた投稿が、24時間で5,299件生まれていました。
9月1日に山芳製菓とサッポロビールが始めたプレゼント企画です。
頼んでもいない投稿がなぜ5,000件も積み上がったのか。
Xでキャンペーンを回している方にとって、この「余剰分」の出どころは次の企画の設計に直結します。
先に結論をまとめると:
- リポスト7,972件とは別に、ハッシュタグ投稿5,299件・リプライ5,225件が並行して積み上がった
- 3つの動きはピーク時刻まで一致していて、参加者はまとめて行動していた
- 賞品を「北海道」でつないだ設計が、説明のいらない組み合わせを作っている
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— わさビーフの山芳製菓 (@yamayoshiseika) 2026年9月1日
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北海道の味覚を楽しもう!北海道産じゃがいも🥔の季節到来!✨フォロー&リポストキャンペーン✨
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✨抽選で5名様に当たる✨
「わさビーフ」1箱(12袋入)
「サッポロSORACHI 1984(350ml)」12本
✅@yamayoshiseika @SapporoBeer… https://t.co/ZqxJ39NEin pic.twitter.com/C91LSBKsMb
24時間で何が起きたのか
まず告知投稿そのものの数字から見ていきます。
インプレッション(投稿が表示された延べ回数)は149,268回、いいねは2,994件、ブックマークは387件でした。
拡散の側はリポストが7,972件、引用リポストが257件です。
見られた回数のうち5.3%がリポストに動いていて、いいねの2.66倍という比率になりました。
リポストがいいねを上回るのは、閲覧者が「反応する」より「拡散する」方に振れたことを意味します。
応募条件がリポストなので当然といえば当然ですが、その差の大きさは行動喚起の効き具合の目安になります。
そして冒頭の数字です。
ハッシュタグ投稿が5,299件、告知投稿へのリプライが5,225件。
応募に必要のない投稿だけで、1万件以上が生まれています。
拡散・自作投稿・コメントという3方向に参加が広がった形です。
時間ごとの推移や、どんな層が拡散したかという担い手の分析は、SocialReport のキャンペーンレポートで公開されています。
この記事ではそこから見えた設計の話に絞ります。
「わさビーフ×ビール」という組み合わせはどこから来たのか
賞品は「わさビーフ」1箱(12袋入)と「サッポロ SORACHI 1984」350ml×12本のセットで、抽選5名に贈られます。
菓子メーカーとビールメーカーという、普段は交わらない2社の組み合わせです。
つないでいるのは北海道でした。
告知では北海道産じゃがいもの季節到来が呼びかけられています。
いっぽうの SORACHI 1984 も、北海道生まれのホップを冠したビールです。
使われている「ソラチエース」は1984年に北海道・上富良野で生まれ、サッポロビールが初めて品種登録したホップにあたります。
ヒノキやレモングラスを思わせる香りが特徴で、アルコール度数は5.5%。
日本では当時受け入れられず、アメリカに渡ってから評価された経緯を持つ品種です。
わさビーフの発売は1987年。
わさびのツンとした風味と濃厚なビーフの旨味を組み合わせ、隠し味に唐辛子を配合しています。
刺激のある菓子と、香りの立つビール。
産地でつながり、味わいでも噛み合う設計になっています。
なぜ「余剰分」が5,000件も出たのか
ここが今回いちばん面白いところです。
引用リポストは257件で、拡散全体の3%程度にとどまりました。
ひとことを添える人はほとんどおらず、多くはそのまま流しています。
応募のハードルを1アクションに抑えた設計が、そのまま件数に表れた形です。
ところが、その「何も書かない参加」の外側で、ハッシュタグ投稿とリプライが5,000件規模で発生しました。
しかも3つのトラックはピークが同じ時間帯に立っています。
参加者がどれか一つを選んだのではなく、リポストして、ハッシュタグを付けて投稿して、リプライも送る、という一連の動作をまとめて行っていたと考えるのが自然でしょう。
リポストキャンペーンの成果は、リポスト数だけで測っていいのか
今回のデータは、その問いにはっきり答えています。
リポスト7,972件に対して、ハッシュタグ投稿とリプライの合計は1万件を超えました。
リポスト数だけを成果として報告すると、実際に起きた参加の過半を見落とすことになります。
この取りこぼしは、レポートの見栄えの問題では済みません。
ハッシュタグ投稿は自分のタイムラインの側に残り、フォロワーの目に触れ続けます。
リポストが他人の投稿を流す行為であるのに対し、こちらはブランド名が自分の投稿として蓄積される動きです。
リプライも同じで、告知投稿の下に会話として積み上がり、あとから来た人に「動いている企画だ」と伝わります。
測る軸を最初から複数持っておく。
それだけで、同じ企画の評価がまるで変わります。
Shiritomo編集部の考察
2社コラボは、応募条件が増えるぶん一般には不利になります。
フォロー対象が1つ増えれば、それだけ離脱も増えるからです。
それでも8,000件規模の拡散に届いたのは、「なぜこの2社が組んでいるのか」を読み手が一瞬で理解できたからだと見ています。
北海道という共通項があるので、説明を読む必要がない。
コラボ企画で参加率が落ちるときの原因は、条件の数そのものより「取り合わせの理由が分からない」ことにある場合が少なくありません。
もう一つ、運用者が持ち帰れるのは告知の時間帯です。
3つのトラックすべてが朝8時台にピークを作り、6時間で過半が積み上がりました。
初速を取りに行くなら、企画の中身と同じくらい、いつ投下するかが変数になります。
夜に投げて翌朝の通勤時間に山を作る設計は、フォロー&リポスト型と相性がよさそうです。
そして効果測定です。
リポストキャンペーンの振り返りをリポスト数で締めているなら、ハッシュタグ投稿とリプライを別々に数える枠をレポートに足すだけで、見えている景色が変わります。
今回のケースでは、それが成果の半分以上にあたりました。
まとめ
条件を1アクションに絞った企画から、頼んでいない投稿が1万件生まれました。
参加のしやすさと、参加したくなる理由は別物として設計できる。
その実例として読める企画でした。
さらに深掘りしたい方へ
- サッポロ SORACHI 1984(サッポロビール公式)
- わさビーフの魅力をご紹介(山芳製菓公式)
- SocialReport「わさビーフ×サッポロ SORACHI 1984、24時間で7,972リポスト ハッシュタグ投稿も5,299件」
出典:拡散データは SocialReport のキャンペーンレポート に基づく