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賞品は5名に1本、それでも3,155リポスト。愛媛の蔵元が出したレモン酒の告知が伸びた理由

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年9月1日 更新
賞品は5名に1本、それでも3,155リポスト。愛媛の蔵元が出したレモン酒の告知が伸びた理由

賞品は500mlのお酒が1本、それが5名に当たる。
応募条件はフォローとリポストだけ。
この告知が8月29日にXへ投稿され、3,155件リポストされました。
いいねは1,106件ですから、拡散のほうが2.8倍多い計算になります。
懸賞というと賞品の豪華さで勝負するものだと思われがちですが、この事例はそこに別の答えを出しています。
Xでキャンペーンを設計する立場から見ると、参考にできる点がいくつもありました。

先に結論をまとめると:

  • いいねより拡散が多いのは、賞品が魅力的だったからというより、応募という行為そのものがリポストだから
  • 拡散は昼・夜・翌朝の3回に分かれて起きていて、初速だけで終わっていない
  • 賞品は税込1,210円からの新商品。
    豪華さではなく「まだ誰も飲んでいない」ほうが効いている

5名に1本の企画が、3,000件超のリポストを集めるまで

投稿したのは愛媛県松山市の栄光酒造です。
瀬戸内のレモンを使ったお酒「蔵元のれもん」の500ml×1本を、5名にプレゼントする企画でした。

数字を並べておきます。
リポストが3,155件、引用が15件。
告知そのものの反応としては、インプレッションが31,758回、いいねが1,106件、リプライが96件、ブックマークが82件でした。

ここで目を引くのが比率です。
見られた回数のうち9.9%、つまり10人に1人がリポストまで進んでいます
いいねを押した人は3.5%ですから、「いいね」で止まった人より「リポスト」まで動いた人のほうが多かったことになります。

時間ごとの推移や、実際に拡散を担ったアカウントの内訳といった詳しい分析は、SocialReportのキャンペーンレポートで公開されています。
本記事ではその中から、運用の参考になりそうな数字を取り上げていきます。

賞品の「蔵元のれもん」は何者なのか

栄光酒造は明治30年(1897年)に日野酒造として創業し、昭和43年に現在地へ移転して今の社名になった蔵元です。
全国新酒鑑評会では金賞を複数年にわたって受賞しています。

日本酒の造り手でありながら、近年は愛媛県産の果実を使ったリキュールにも力を入れていて、「蔵元の梅酒」「蔵元のゆず酒」「蔵元の晩柑」「蔵元のみかん」といったシリーズが並びます。
今回の「蔵元のれもん」は、その柑橘の系譜に加わった新商品です。

公式オンラインショップでは新発売として扱われており、価格は容量違いを含めて税込1,210円から2,860円のレンジ。
贈答用の高額品ではなく、日常の食卓に置ける価格帯です。

高い賞品ほど拡散するわけではないのはなぜ?

高額な賞品は応募の動機として強く働きます。
ただし裏を返すと、外れた人には「縁がなかった」で終わる話になりがちです。

その点、1,000円台から手が届く新商品は事情が違います。
当たれば嬉しいし、外れても自分で買えます。
応募した人がそのまま購入検討者として残る余地があるのは、この価格帯ならではです
認知の入口として設計するなら、豪華さより「まだ市場に出ていない」という希少性のほうが素直に効きます。

拡散が3回に分かれて起きていた

投稿時刻は8月29日の11時09分でした。
最初の1時間で229件が動き、続く12時台に256件で最初の山を作ります。
この2時間だけで24時間分の約23%です。
昼休みに入る直前という時刻が、そのままピークにつながりました。

面白いのはその後です。
午後は緩やかに減っていきますが、18時台に126件、20時台に120件と持ち直します。
深夜3時台から5時台は15件前後で落ち着き、翌朝6時台から40件、41件、51件、55件と再び増えていきました。

昼・夜・翌朝と、生活の区切りに沿って3つの波ができています。
特定のコミュニティで一気に燃えて終わる形ではなく、それぞれの人がタイムラインを開いた時間に順番に参加していった形です。
24時間の合計は2,135件で、取得時点の総数3,155件のおよそ68%が初日に集まっていました。

応募したのに当選のDMが届かないのはなぜ?

この企画も含め、フォロー&リポスト型の当選連絡はダイレクトメッセージで届くのが一般的です。
ところが「応募したのに連絡が来ない」という状況は、当落とは別の理由で起こりえます。

Xでは、自分がフォローしていない相手からのDMはメッセージリクエストという別の場所に振り分けられます。
受信箱を見ているだけでは気づけません。
さらにDMの受け取り範囲を絞る設定にしていると、リクエストとしても届かない場合があります。

応募する側は、設定とプライバシーからダイレクトメッセージの項目を開き、受け取る範囲を確認しておくと取りこぼしが減ります。
主催する側にとっても、当選連絡がDMである旨を告知に書いておくことは、当選者に確認を促す意味を持ちます。
今回の投稿でも、当選連絡の方法と成人限定である旨が本文に明記されていました。

Shiritomo編集部の考察:明日から見る指標を1つ増やす

キャンペーンの成否をリポスト数の絶対値だけで測るのは、もったいない見方だと考えています。
同じ1,000リポストでも、いいねが3,000ある投稿と500しかない投稿では、起きていることがまるで違うからです。

見るべきはリポストといいねの比率です。
この企画は2.85でした。
1.0を超えているということは、感想として反応した人より、応募という行動まで進んだ人のほうが多いことを意味します。
参加条件を1アクションに絞った設計が効いているかどうかは、この一つの数字に現れます。

もう一つ、時間帯の波の数も手がかりになります。
山が1回で終われば、告知直後の瞬発力だけで拡散が完結したということ。
今回のように昼・夜・翌朝と3回に分かれるなら、時間帯をまたいで拾われ続けたことになります。

自社の過去のキャンペーン投稿を開いて、リポストといいねの比を出してみてください。
1.0を下回っているなら、参加のハードルが1段高い可能性があります。
応募条件から1つ削れるものがないか、そこから逆算できます。

まとめ

賞品の予算ではなく、参加条件の軽さと投稿時刻、そして「まだ誰も飲んでいない」という希少性の組み合わせで、5名に1本の企画が3,000件を超える拡散を生みました。
自社のキャンペーンを振り返るときは、リポスト数と一緒にいいねとの比率を並べてみると、設計の良し悪しが見えてきます。

さらに深掘りしたい方へ

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出典:拡散データは SocialReport のキャンペーンレポート に基づく