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「お客さんが微動だにしない100分」――実写『ルックバック』、ベネチアの12分拍手に是枝監督が語った理由

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年9月8日 更新
「お客さんが微動だにしない100分」――実写『ルックバック』、ベネチアの12分拍手に是枝監督が語った理由

拍手が鳴り止むまでに12分。
イタリアの劇場に集まった約1,000人の観客が、実写映画『ルックバック』の上映後、席を立ったまま拍手を送り続けました。

藤本タツキさんの漫画を是枝裕和監督が実写化した本作は、9月11日(金)から日本全国で公開されます。
世界最速の上映となったのは、日本ではなくイタリア・ベネチアの映画祭会場でした。
原作を読んで公開を待っている人にとっても、実写化にどう向き合った作品なのかが気になるタイミングだと思います。

先に結論をまとめると:
– 『ルックバック』は第83回ベネチア国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミアを迎え、上映後に12分を超えるスタンディングオベーションが起きた
– 是枝裕和監督にとって7年ぶり4度目のベネチア参加、日本作品のコンペ入りは3年ぶり
– 日本公開は9月11日(金)、W主演は出口夏希さん・蒔田彩珠さん

ベネチアの客席で12分鳴り止まなかった拍手

現地時間9月7日、イタリア・ベネチアで開催中の第83回ベネチア国際映画祭で、『ルックバック』のワールドプレミア上映が行われました。
会場には是枝裕和監督のほか、W主演の出口夏希さん、蒔田彩珠さん、2人の子供時代を演じた七瀬ふうりさん、岡田六花さんが登壇しています。

上映後の反応をニュースメディアが速報で伝えると、Xでも大きな反響が広がりました。

投稿では、是枝監督とW主演の出口さん、蒔田さんが涙を見せたことも紹介されており、キャストと監督の反応込みで拡散されています。
ただ、12分という数字だけでは「本当にそこまでの熱量だったのか」が伝わりにくいので、現地の一次情報を確かめてみました。

世界最速上映の「手応え」を掘り下げる

なぜ日本作品のコンペ入りは3年ぶりなのか

ベネチア国際映画祭のコンペティション部門は、金獅子賞を争う本選にあたります。
今回『ルックバック』が選ばれたことで、日本作品のコンペ入りは2023年の濱口竜介監督作品『悪は存在しない』以来、3年ぶりになりました。
是枝監督自身は今回で7年ぶり4度目のベネチア参加です。
国際映画祭の常連として作品を送り込んできた監督が、実写化という新しい挑戦をコンペ入りという結果に結びつけた形になります。

客席の反応は本当に特別だったのか

上映後、是枝監督は現地メディアの取材に「お客さんが微動だにしない100分、素晴らしい上映」と語っています。
約1,000人が入る客席が上映中ほとんど動かなかったという証言は、拍手の長さとあわせて見ると、単発の演出ではなく作品全体への反応だったことがうかがえます。

日本国内でも公開前の試写会に、すでに反応が出ています。

投稿には、K2 Picturesが主催した試写会に参加した感想として「漫画、アニメとはまた違った実写ならではの空気感、秋田の美しい景色に心奪われました」と書かれていました。
添付された画像には、水田を歩く2人の後ろ姿と山を背景にしたビジュアルに「9.11」の文字が写っており、投稿にある秋田の風景と重なる構図になっています。

公式アカウントも現地からのレポートを連続で投稿しています。

レッドカーペットやフォトセッションの様子を含め、ベネチアでの数日間を追ったシリーズ投稿になっており、日本公開前のムードづくりとしても機能しているようです。

Shiritomo MOVIE編集部の考察

漫画のアニメ化・実写化が発表されるたびに賛否が分かれやすい中、映画祭のコンペ入りという結果は、国内のファン向けとは別の説得材料になります。
世界最速上映を国内公開の5日前に置いたのは、現地の反応を先に持ち帰ってから日本での公開を迎える構成とも読めます。
過去の是枝作品も国際映画祭での評価が国内興行の追い風になったケースが多く、今回もベネチアでの拍手が9月11日の初動にどう影響するかが注目点になりそうです。

まとめ

『ルックバック』はベネチア国際映画祭のコンペ入りと12分超の拍手で世界最速上映を終え、9月11日にいよいよ日本公開を迎えます。

さらに深掘りしたい方へ

実写『ルックバック』、「シャッ」という音がかっこいい――原作者の一言から是枝監督がこだわった理由実写『ルックバック』、「シャッ」という音がかっこいい――原作者の一言から是枝監督がこだわった理由「ベテランアシスタントの方がペンで迷いなく線を引く『シャッ』という音がかっこいいんです」。 原作者・藤本タツキさんがこう語った一言だけで、9月11日公開の実写映画『ルックバック』は演出の芯を変えました。