「音質えげつない」――有線イヤホンの漫画が2万いいねを集め、Xで再評価が広がった理由
「CDプレイヤーと有線イヤホンでCDを聴いてみる」。
2026年9月19日に投稿されたその2コマ漫画は、2万3000件を超える「いいね」を集めました。
描いたのは漫画家の澤島ヨウさん。
ワイヤレスイヤホンが当たり前になった今、あえて有線に戻ってみたら「音質えげつない」と驚いた——というだけの日常の記録です。
ですが、この投稿には「有線イヤホンの方が音質がいい」という趣旨のリプライが1900件超のいいねを集めるなど、大きな反応が寄せられました。
イヤホンをなくして困っている読者にとっては、いま持っている1本を見直すきっかけになるかもしれません。
先に結論をまとめると:
– 澤島ヨウさんの「CDプレイヤーと有線イヤホンでCDを聴いてみる」漫画が2万3000いいねを突破し、音質を再評価する声が広がりました
– 市場データでも有線イヤホンの売上は2025年下半期に前年比10%増、2026年第1四半期には20%増と伸びています
– 増加の背景には「ワイヤレスの値上がり」「充電不要」「紛失しにくい」という実利的な理由があります
Xで広がった有線イヤホンへの反応
澤島ヨウさんが「日記です」と投稿したこの漫画は、2万3000件を超える「いいね」を集める反応を呼びました。
漫画の中では、CDプレイヤーに有線イヤホンをつないだ瞬間の表情とともに「音質えげつない」という感想が描かれ、「今までの音楽体験は一体……?」という問いかけで締めくくられています。
日記です pic.twitter.com/KDKox1CkgI
— 澤島ヨウ|連載準備中 (@swsm_y) 2026年9月19日
この投稿へのリプライでは、価格差を挙げて音質を具体的に比較する声も出ています。
2万円のワイヤレスイヤホンより2千円の有線イヤホンの方が音がいいことはよくある、音質だけを求めるなら有線一択だ、という趣旨の投稿には1900件超の「いいね」が集まりました。
音源の差もあるだろうけど、20,000円のワイヤレスイヤホンよりも2,000円で買った有線イヤホンの方が音質がいいとかザラにある世界なので…。
— ジョー尚樹 (@Naoki_Joe) 2026年9月19日
音質だけを求めるなら有線一択。
ただ、こうした「あるある」がなぜこのタイミングで多くの共感を呼んだのかは、投稿だけを見ていても分かりません。
そこで市場のデータを確かめてみました。
調べて分かったこと
有線イヤホンは本当に売れているのか?
結論から言うと、増えています。
業界データによれば、有線イヤホンは5年連続で販売数が減少したあと、2025年に入って反転しました。
2025年通期で前年比3%増、2025年下半期は10%増、そして2026年第1四半期には20%増と、伸び幅が徐々に大きくなっています。
5年連続の減少から一転して、直近では前年同期比2割増という伸び方です。
なぜいまさら有線に戻る人がいるのか?
理由は音質への評価だけではなく、値段の面にもあります。
業界メディアの報道では、2025年から2026年にかけての物価高の影響でワイヤレスイヤホンの価格が上がった可能性が指摘されています。
一方、有線イヤホンは内部にバッテリーや通信チップを積む必要がなく構造がシンプルなため、価格を抑えやすい傾向があります。
同じ予算なら、有線のほうが音質の良いモデルを選べるケースが増えているというわけです。
充電不要で「気づいたら電池切れだった」という失敗が起きない点、ケースごとなくしにくい点も、有線イヤホンが見直されている理由のひとつと言えそうです。
iPhoneで有線イヤホンを使うには何が必要?
有線イヤホンを検討する読者が次にぶつかるのが、接続方法です。
iPhoneはiPhone 7以降イヤホンジャックを廃止しているため、3.5mmプラグの有線イヤホンをそのまま挿すことはできません。
Lightning搭載モデル(iPhone 14以前)ならLightning-3.5mm変換アダプタが必要です。
USB-C搭載モデル(iPhone 15以降)なら、USB-C-3.5mm変換アダプタを使うのが一般的な接続方法になります。
Androidスマートフォンはメーカー・機種によってイヤホンジャックの有無が分かれるため、購入前に本体の端子を確認する必要があります。
こうした「レトロ回帰」の動きは音楽プレイヤー本体にも及んでいます。
3COINSは2026年9月5日、Bluetooth接続にも対応した卓上CDプレーヤーを6,600円で発売しました。
スマートフォンの音楽をワイヤレスで飛ばしてスピーカー代わりに使うこともでき、CD・CD-R・CD-RWの再生に加えUSBメモリの音楽データにも対応しています。
Shiritomo GADGET編集部の考察
今回の反応で興味深いのは、澤島ヨウさんの漫画自体は「有線に戻ったら音が良かった」という個人の感想にすぎない点です。
それでも2万いいねを超えたのは、ワイヤレスイヤホンをなくして困った経験がある読者にとって共感しやすい内容だったからだと見ています。
話題になるタイミングは、投稿の内容そのものよりも、読者がどれだけ「自分にも心当たりがある」と感じられるかに左右されることが多いものです。
また、有線イヤホンの売上増加は「懐古趣味」だけでは説明がつきません。
ワイヤレスの価格上昇という経済的な理由が重なったことで、これまで様子見をしていた層が実際に動いた、という順序だと考えられます。
買い替えを検討するなら、音質だけでなく接続方式の確認も忘れないようにしたいところです。
まとめ
有線イヤホンをめぐる今回の盛り上がりは、1本の漫画投稿がきっかけでしたが、その裏には売上データという実体のある動きがありました。
ワイヤレスの便利さと引き換えに何を失っているか、見直してみるのも良さそうです。
