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OpenAIとマイクロソフト、6年続いた独占提携を解消——AWS・Google Cloudでも使えるようになった理由

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年4月29日 更新
OpenAIとマイクロソフト、6年続いた独占提携を解消——AWS・Google Cloudでも使えるようになった理由

「AmazonでもGoogleでも使っていい」――そんな大転換が、AI業界の最前線で起きていたのをご存知でしょうか。

2026年4月27日、OpenAIとマイクロソフトは2019年以来続いてきた排他的(独占的)な提携契約を大幅に改正したと発表しました。

これまでOpenAIの製品はマイクロソフトのクラウドサービス「Azure(アジュール)」でのみ展開が義務付けられていましたが、今後はAmazon Web Services(AWS)やGoogle Cloudでも提供できるようになります。

OpenAIのサム・アルトマンCEOはXで「マイクロソフトは引き続き第一のクラウドパートナーだが、今後はすべてのクラウドでサービスを提供できるようになった」と喜びをあらわにしています。

AI業界の勢力図が、大きく塗り替わろうとしているようです。

テック界隈で沸いた反応

今回の改正は、テック界隈のXユーザーのあいだで大きな話題を呼んでいます。

テクノロジーニュースライターのSawyer Merritt氏は、新合意の骨子を端的にまとめた投稿をしています。

(日本語訳)マイクロソフトはOpenAIへの収益シェア支払いを終了し、提携は非独占的になります。マイクロソフトはOpenAIのIPライセンスを2032年まで保有しますが、非独占的なものへと変わります。

ビジネスアナリストのAakash Gupta氏が注目しているのは、今回の改正で「AGI条項」が削除された点です。

AGI条項とは、OpenAIが人工汎用知能(AGI)を達成した場合にマイクロソフトのIP(知的財産)権利が失効するとしていた条項のこと。これが今回の改正でなくなりました。

(日本語訳)マイクロソフトはOpenAIのAGI条項を排除しました。収益シェアは「技術進展に関わらず」2030年まで続き、たとえ明日OpenAIがAGIを宣言しても20%分が支払われることになります。

エンジニアのPoonam Soni氏は「OpenAIが歴史上最重要のAI提携を変えた」と表現し、OpenAIが今回獲得したものを丁寧に整理しています。

(日本語訳)OpenAIがマイクロソフトの独占アクセスを終わらせました。130億ドルの投資・6年間を経て、AI史上最重要の提携が変わりました。OpenAIは今後Amazon・Google・あらゆるクラウドで製品を提供できるようになります。

今回の改正で変わった4つのポイント

公式ブログや複数の一次報道を確認してみると、変更点は大きく4つに整理できます。

独占条項の廃止とマルチクラウド(複数のクラウドサービスを利用できる環境)の実現
これまでOpenAIの製品はAzure上でのみ展開が義務付けられていましたが、今後はAWSやGoogle Cloudを含む任意のクラウドで提供できるようになります。ただしAzureは引き続き優先パートナーに位置付けられており、新製品は原則としてAzure上での先行リリースが続く見込みです。

収益シェアの再編
マイクロソフトからOpenAIへの収益シェア支払いは廃止されます。一方でOpenAIからマイクロソフトへの支払いは上限付きで2030年まで継続し、技術的な達成度(AGI宣言など)にかかわらず支払いが続くことも明示されています。

ライセンスの非独占化
マイクロソフトはOpenAIの知的財産(IP)ライセンスを2032年まで保有しますが、そのライセンスは独占的なものではなくなっています。

AGI条項の削除とマーケットへの影響
旧契約にはOpenAIがAGIを達成した場合にマイクロソフトのIP権利が失効するという条項がありましたが、今回削除されています。改正発表後、マイクロソフト株は一時2.7%下落しました。一方でAmazonのCEOアンディ・ジャシー氏はXで「AWS Bedrock上でOpenAIのモデルを顧客に提供することを楽しみにしている」と歓迎しているようです。

さらに深掘りしたい方へ

この流れ、見逃せません

OpenAIとマイクロソフトの6年越しの独占提携が解消され、OpenAIのAI製品がAWS・Google Cloudなどマルチクラウドで展開できる時代が本格的に幕を開けました。

AI市場の競争がさらに激化するなか、今後の各クラウドプロバイダーとOpenAIの連携がどう展開していくか、引き続き注目していきたいと思います。