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マスク対アルトマン、ついに法廷へ——OpenAI訴訟の本格審理が始まった

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年4月29日 更新
マスク対アルトマン、ついに法廷へ——OpenAI訴訟の本格審理が始まった

「かつての仲間が、22兆円をめぐって法廷で向き合う」——そんなニュースを目にして、思わず二度見してしまいました。

2026年4月27日、カリフォルニア州オークランドの連邦裁判所で、イーロン・マスクとOpenAI(オープンエーアイ)の裁判がついに始まりました。

9人の陪審員(裁判の事実認定を行う市民から選ばれた評決者)が選定され、翌28日から冒頭陳述がスタートしています。

共にAIの未来を語り合った創業仲間が、今や総額1500億ドル(約22兆円)をめぐる法廷に立っているわけです。

AIガバナンス(AI技術の統治・規制の枠組み)を左右しかねない、テック史上でも屈指の大型裁判。何がどう争われているのか、気になって深掘りしてみました。

開廷直後、マスクがXで激しく動いた

審理が始まると同時に、マスク自身がX上で積極的な発言を続けています。

裁判所への出廷直前には「詐欺師アルトマンとグレッグ・ストックマンは慈善団体を盗んだ。それだけのことだ」と投稿し、アルトマンCEOへの非難を公の場で続けました。

(投稿の日本語訳:「詐欺師アルトマンとグレッグ・ストックマンは慈善団体を盗んだ。グレッグは自分のために数百億ドルの株式を手に入れ、詐欺師はY Combinatorスタイルで自分の取り分を確保したOpenAIの副業を何十件も持った。この訴訟の後、詐欺師はさらに数百億ドルの株式を受け取ることになるだろう」)

別の投稿では、アルトマンの議会証言との矛盾も指摘しています。

(日本語訳:「アルトマンはOpenAIの報酬を受け取らないと議会で証言したのに、今は100億ドルを要求している。なんという嘘つきだ」)

こうした挑発的な発言を受け、担当のユヴォンヌ・ゴンザレス・ロジャース判事は開廷翌日、両者に「SNSで対立を煽ることを慎むように」と異例の警告を発しています。

争点を整理してみました

今回の訴訟は2024年にマスクが起こしたもので、当初は26の請求項目が含まれていました。

ただ、審理開始直前に多くが取り下げられ、現在残っているのは「不当利得(unjust enrichment=正当な理由なく利益を得ること)」と「慈善信託違反(breach of charitable trust=非営利目的で設立された組織の信託を破ること)」の2点です。

マスク側の主張の核心は、2015年のOpenAI創設時に「永続的な非営利研究機関として運営する」という合意があったにもかかわらず、アルトマンらがその約束を反故にして営利企業への転換を推し進めた、というものです。

マスクは共同創業者として約3800万ドル(約58億円)を投資したと主張しています。

一方、OpenAI側は「マスクの訴訟は嫉妬と後悔に基づくもの」と真っ向から反論しています。

アルトマンCEOは「マスク自身も営利化の議論に加わっており、当時から必要性を認識していた」と述べ、現在のビジネスモデルへの転換は創業の精神を裏切るものではないと強調しているようです。

審理は2〜4週間続く見込みで、判決は2026年5月中旬に出る見通しです。

陪審員の評決は判事への勧告という形をとり、最終的な判断はゴンザレス・ロジャース判事が下します。

この裁判の影響は非常に大きいといわれています。

マスクが勝訴すればOpenAIのIPO(株式公開)計画が見直され、アルトマン・ブロックマン両氏の解任が現実味を帯びるでしょう。

逆にOpenAIが勝訴すれば、営利構造が司法的に認められ、IPOへの道が開かれるかもしれません。

さらに深掘りしたい方へ

まとめ

マスク対OpenAIの法廷闘争は、単なる創業者同士の争いを超え、AIガバナンスとIPOの行方を左右する歴史的な裁判になっています。

5月中旬に予定される判決が、AI業界の未来の地図を塗り替えるかもしれません。引き続き注目していきたいですね。