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397Bだけ、Opus 4.8に4勝——無料公開された「Ornith-1.5」の中身

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月21日 更新
397Bだけ、Opus 4.8に4勝——無料公開された「Ornith-1.5」の中身

9B、35B、397Bという3つのサイズで公開された無料のAIモデルが、8月19日、Xで一気に話題になりました。
開発元のOrnithは投稿で「Claude Opus 4.8に匹敵する性能」と説明しています。
しかも397B版は、ベンチマークの一部でOpus 4.8を上回るという報告まで出ています。
ChatGPTやClaudeを日常的に使っている方にとっても、無料で商用利用できる高性能モデルの登場は、AIの使い分けを考えるうえで無関係ではありません。

先に結論をまとめると:
– Ornith社が8月19日、9B・35B・397Bの3サイズからなる「Ornith-1.5」をMITライセンスで公開しました
– 397B版はTerminal-Bench 2.1で86.1点を記録し、Claude Opus 4.8の85.0点を上回りました
– AIが自分でタスクを作りながら学習を続ける「自己改善型」の仕組みが特徴です

Xで広がった「Opus 4.8に4勝」という報告

発端はOrnithの公式アカウントによる投稿でした。
「自己改善戦略で訓練した、9B Dense・35B MoE・397B MoEからなるオープンソースLLMファミリー」と紹介し、「同規模のオープンソースモデルの中で最高水準の性能を達成し、Claude Opus 4.8に匹敵する性能を発揮する」と説明しています。

この投稿を受けて、AI系アカウントのrohanpaul_ai氏はさらに踏み込んだ数字を挙げました。
「397Bの重みだけで、Claude Opus 4.8に4つの指標で勝っている」として、Terminal-Bench 2.1(86.1点対85点)、SWE-bench Verified(86点対85.8点)、WideSearch(80.8点対72.9点)を挙げています。
ただ、この投稿だけでは「なぜ小規模な開発元がここまでの性能を出せたのか」までは分かりません。
そこで公式ブログを確認してみました。

なぜ397Bモデルが商用AIに匹敵する性能を出せたのか?

Ornithの公式ブログによると、Ornith-1.5は「タスクそのものを自分で考え、タスクごとの足場(スキャフォールド:AIが学習しやすいように用意する手順のひな型)を生成し、強化学習に使う解答例まで自分で作り出す」という学習方式を採用しています。
人間が用意した問題集で学習するのではなく、AI自身が新しい練習問題を作り続けながら成長していく仕組みです。

35B版(MoE:複数の専門家モデルを切り替えて使う仕組みで、実際にトークンあたり使うパラメータは3Bのみ)は同規模のQwen 3.6-35Bを上回り、パラメータ数で優るGemma 4-31Bやメタの新モデルも上回ったと報告されています。
9B版はGemma 4-31BやQwen 3.6-35Bを上回る性能を示しており、量子化した「Mobile」版はiPhone・Androidでの動作が可能とのことです。

手元のパソコンでも動くのか?

日本語でいち早く反応したアカウント、old_pgmrs_willさんは、量子化フォーマットの充実ぶりと動作環境について具体的に触れています。

GGUF・MLX・NVFP4・FP8と主要な量子化フォーマットが最初から揃っている点は、手元で動かしたいユーザーにとって嬉しいポイントです。
4-bit量子化なら35Bモデルは約21.7GBに収まり、一般的なパソコン向け環境でも動作しそうだと指摘されています
MITライセンスなので、商用利用や改変も制限されていません。

Shiritomo編集部の考察:無料モデルの性能競争が、有料AIの選び方を変える

ここまで無料モデルが商用トップクラスに近づくと、企業のSNS運用やコンテンツ制作でAIを使う側の判断基準も変わってきます。
これまでは「性能を取るか、コストを取るか」の二択でしたが、Ornith-1.5のように無料かつ手元で動かせるモデルが増えると、用途によって使い分ける発想が現実的になります。
社外に出せない下書きや大量処理はローカルの無料モデルに任せ、最終チェックや対外発信だけ有料の商用AIに回す、といった使い分けです。
「どのAIを使うか」だけでなく「どのタスクをどのAIに振るか」が、AI活用の巧拙を分けるポイントになりそうです。

まとめ

Ornith-1.5は、AIが自分で課題を作りながら学習を続ける「自己改善型」の仕組みで、無料ながらClaude Opus 4.8に迫る——一部指標では上回る——性能を実現しました。
オープンソースモデルの進化は、有料AIサービスの立ち位置にも影響を与えそうです。

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