「トークン消費が痛い」——Claude Opus 5、称賛と不満が同時に噴き出した理由
「BREAKING: Claude Opus 5 is OUT NOW! And…it’s a hard model to love(愛しにくいモデルだ)」。
AIニュースレターEveryを運営するDan Shipper氏が公開直後にそう書きました。
指示に反論し、作業を終える前に止まってしまう——率直な戸惑いでした。
一方で同じ週には「Claude Opus5の分析力がガチで有能すぎる」と絶賛する投稿も広がっています。
7月24日に公開されたAnthropicの新モデルは、称賛と不満が同時多発的にXで噴き出す珍しいモデルになりました。
Claude CodeやAPIで開発をしている方は、この評価の分かれ目を知っておくと、乗り換えの判断を誤らずに済みます。
先に結論をまとめると:
– Claude Opus 5はコーディング系ベンチマークで旧モデルを大きく上回りながら、価格はFable 5の半額に据え置かれた
– その代わりトークン消費が増え、自己修正のループにはまるという報告が相次いでいる
– 評価の分かれ目は「プロンプトの与え方」と「期待値の設定」にあり、公式ガイドを参考に調整すれば実務で活きる

Xで割れる評価、賛否の中身
Claude Opus 5はAnthropicのコーディング・エージェントタスク向け最新モデルです。
公式ベンチマークではコーディング評価「Frontier-Bench」でスコア43.3%を記録し、旧モデルのOpus 4.8を2倍以上、Fable 5(33.7%)も上回りました。
それでいて価格はOpus 4.8と同水準(入力5ドル・出力25ドル、100万トークンあたり)に据え置かれ、Fable 5の半額で使えます。
この「価格据え置きで性能アップ」という好条件にもかかわらず、Xでの反応は一枚岩ではありません。
V氏やTaro L. Saito氏らは「トークン消費が激しく遅い」「自己修正のループが多すぎる」と不満を漏らし、旧モデルに戻したという声も出ています。
Dan Shipper氏のチームも1週間かけて検証した結果、既存のスキルやプラグインとうまくかみ合わず、最初は「彼らはうちの子に何をしたんだ」と困惑したと振り返っています。
BREAKING: Claude Opus 5 is OUT NOW!
— Dan Shipper 📧 (@danshipper) 2026年7月24日
And…it’s a hard model to love.
We’ve spent the last week @every testing it across coding, writing, knowledge work, and our internal agent.
It argued with instructions, stopped before the work was finished, and generally didn’t play well… https://t.co/qpAq8mv5O1 pic.twitter.com/QWoL64tizS
ただ、この不満だけを見ていると評価を見誤ります。
そこで実際にどこまで性能が上がり、なぜ不満が出るのか、一次情報を確かめてみました。
調べて分かったこと:なぜここまで評価が割れるのか
性能はどれくらい上がったのか?
Anthropicの公式発表によると、Claude Opus 5は最大100万トークンのコンテキスト窓(AIが一度に読み込める文章量)と12.8万トークンの出力に対応し、複雑な設計相談やコーディング、知識労働のベンチマークで軒並み最高水準の成績を収めています。
Claude Maxプランではデフォルトモデルに設定され、Fast モードでは通常の約2.5倍の速度で動くとされています。
実際にじょーし氏らは「複雑な設計相談で鋭い提案が心強い」と絶賛しており、プロンプト次第で強みを引き出せるというTipsも共有されています。
Claude Opus5の分析力がガチで有能すぎる。 https://t.co/I4iHZMYKCW pic.twitter.com/3jipvDTVbv
— えーたん/AI×時短で仕事効率化 (@ai_jitan) 2026年7月25日
なぜトークン消費が増えたと感じるのか?
Opus 5は「思考(thinking)」機能が既定でオンになっており、タスクの難易度に応じて「low・medium・high」の3段階で処理の粘り強さを選べる仕様に変わりました。
効果を求めて「high」を選ぶほど内部の思考トークンが増え、結果的に総消費トークン数が膨らみやすくなります。
単価はOpus 4.8と同じでも、使い方次第で月間の消費量そのものが増える——これが「遅い」「トークンを食う」という不満の正体だと考えられます。
逆に言えば、タスクに応じて効果レベルを下げるだけで、不満の多くは解消できる可能性があります。
Shiritomo編集部の考察:明日から確認すべきことは2つ
新モデルのリリース直後にX上で評価が真っ二つに割れるのは、実はよくあるパターンです。
前作のFable 5が登場したときも、当初は「期待外れ」との声が先行し、数週間かけて使い方のコツが共有されるにつれて評価が上向いた経緯があります。
今回も同じ構造だとすれば、しばらくはネガティブな一次反応が目立ちやすいでしょう。
SNS運用やAI活用を担当する方は、次の2点を確認してから乗り換えを判断することをおすすめします。
ひとつは、既存のワークフローで「high」設定を多用していないか。
もうひとつは、既存のスキルやプラグインがOpus 5向けに調整されているかどうかです。
どちらも整っていない状態で乗り換えると、Dan Shipper氏のチームのように「最初は使いにくい」という印象だけが残ってしまいます。
逆に言えば、条件を整えたうえで試せば、コストは下げつつ性能を底上げできる数少ない機会だと言えるでしょう。
まとめ
Claude Opus 5は価格据え置きで性能を底上げした一方、既定の思考機能によってトークン消費が増えやすいモデルです。
不満の声だけを鵜呑みにせず、効果レベルの調整という一手間を試してから評価するのが賢明ではないでしょうか。
さらに深掘りしたい方へ
公式発表の詳細はAnthropicのニュースリリースで確認できます。
ベンチマークの詳細な比較はCodeRabbitによるコードレビュー観点の解説も参考になります。

