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タムロン「25-200mm」のファームウェアで撮影倍率が急上昇、50mmで1:1.7まで寄れるように

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月30日 更新
タムロン「25-200mm」のファームウェアで撮影倍率が急上昇、50mmで1:1.7まで寄れるように

色鉛筆を並べて撮った比較写真を見比べると、アップデート前後の違いが一目で分かります。
同じ50mmの焦点距離でも、これまでは1:3.1までしか寄れなかったところが、更新後は1:1.7まで近づけるようになりました
数字だけだと地味に見えるかもしれませんが、実際の写真では色鉛筆の芯先まではっきり写り込むほどの差です。

タムロンは7月29日、ソニー用Eマウント(ソニーのミラーレスカメラで採用されているレンズ交換方式)の高倍率ズームレンズ「25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2(Model A075)」向けにファームウェアVer.3を公開しました。
レンズ本体を買い替えなくても、無償のアップデートだけで最短撮影距離が縮まるという話です。
すでにこのレンズを持っている人にとっては、見逃せないニュースになりそうです。

先に結論をまとめると:
– タムロンが2026年7月29日、「25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2」用ファームウェアVer.3を公開。
25-70mmの焦点距離域で最大撮影倍率が1:2のハーフマクロ(被写体を実物の1/2の大きさでセンサーに写せる撮影倍率のこと)以上に向上
– 特に35-50mmでは1:1.7まで寄れるようになり、50mm時点の例では従来の1:3.1から大幅に改善
– アップデートはPC用ソフト「TAMRON Lens Utility」経由で無償配布、レンズ自体は2025年11月20日発売の実勢価格10万円前後のズームレンズ

何が起きたのか、ファームウェア更新の中身

今回のアップデートは、レンズの光学系そのものを変えるハードウェアの改造ではなく、AF(オートフォーカス)駆動やフォーカス制御を司るソフトウェアの書き換えです。
対象になったのは25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2という、25mmから200mmまでを1本でカバーする高倍率ズームレンズ。
もともとは広角端で1:1.9、望遠端で1:3.9という最大撮影倍率でしたが、Ver.3の適用後は25-70mmの範囲で1:2のハーフマクロ以上、35-50mmではさらに踏み込んで1:1.7まで撮影倍率が向上します。

ハーフマクロとは、被写体を実物のおよそ半分の大きさでセンサー上に写せる状態を指す言葉で、昆虫の細かい模様や商品のディテールを大きく見せたいときに重宝される撮影倍率です。
1:1.7という数値は、この基準をさらに上回っていることを意味します。
つまり同じレンズ、同じ焦点距離であっても、被写体にぐっと寄れる範囲が広がったということです。
旅行や日常のスナップ用に選ばれることが多いこの便利ズームが、マクロ撮影寄りの使い方にも耐えられるようになったと言えそうです。
では、具体的にどんな仕組みでこの数値が実現しているのか、もう少し掘り下げてみます。

調べて分かったこと

なぜソフトウェア更新だけで撮影倍率が上がるのか

一般的にレンズの最短撮影距離や最大撮影倍率は、レンズの光学設計とフォーカス機構が決める固定値だと思われがちです。
ところが今回のケースでは、レンズが搭載するVXD(Voice-coil eXtreme-torque Drive、静音・高速なリニアモーター駆動方式)というフォーカス機構の制御アルゴリズムを見直すことで、同じ光学系のまま近接撮影の限界値を引き上げています。
フォーカスレンズ群をどこまで動かして合焦させるかという制御ロジックの精度を高めることで、これまでは安全マージンを取って制限していた近接域まで踏み込めるようになった、という説明が成り立ちます。
ハードウェアを変えずにソフトウェアだけで性能を伸ばせるのは、電子制御化が進んだミラーレス用レンズならではの特徴と言えるでしょう。

アップデートはどうやって適用するのか

今回のファームウェア更新は、タムロンが提供する専用ソフト「TAMRON Lens Utility」のPC版を通じて行う仕組みです。
レンズをカメラに装着した状態でパソコンとUSB接続し、ソフト上でファームウェアの更新を実行する流れになります。
スマートフォンアプリのように自動で通知が来るタイプではないため、既存ユーザーは自分でソフトを起動して更新の有無を確認する必要があります。
無償で提供される点は評価できますが、存在に気づかないまま使い続けている人も一定数いそうです。

このレンズ自体はどんな製品なのか

25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2は、2025年11月20日に発売されたソニーEマウント専用の高倍率ズームレンズです。
前モデルの広角端28mmから25mmへと画角を広げ、AF性能や光学性能を刷新した後継機として登場しました。
フィルター径は67mm、質量は575g、最短撮影距離は広角端で0.16mとされています。
実勢価格はおよそ10万円前後で推移しており、旅行や街歩き、ポートレートなど幅広い場面に対応する「1本で完結できるズーム」として位置づけられています。
今回のファームウェア更新は、このレンズが持つ元々の汎用性に、近接撮影という新しい選択肢を後づけで加えた形です。

Shiritomo GADGET編集部の考察

購入後のレンズがファームウェアだけで性能を伸ばせるという事実は、ガジェットの「買い時」の考え方を静かに変えつつあります。
従来ならレンズの近接性能を求める人は、マクロレンズを別途買い足すか、次世代モデルの登場を待つしかありませんでした。
しかし今回のように既存個体へ機能を追加できるなら、レンズ選びの判断軸に「メーカーが継続的にソフト更新を出す姿勢があるか」という視点を加える価値がありそうです。
特に高倍率ズームは「万能だが専門性に欠ける」という評価を受けがちなカテゴリーですが、ソフトウェア更新でピンポイントの弱点を後から補強できるなら、長く付き合えるレンズとしての評価も上がっていくのではないでしょうか。

まとめ

タムロンは25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2向けにファームウェアVer.3を公開し、25-70mmの範囲でハーフマクロ以上、35-50mmでは1:1.7という最大撮影倍率を実現しました。
買い替えではなく無償更新で性能が伸びるという事実は、レンズという製品の寿命の考え方そのものに一石を投じています。

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