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RSA暗号の解読記録が2週間で2度目の更新、Claudeと2,048基のGPUが成し遂げた中身

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年9月21日 更新
RSA暗号の解読記録が2週間で2度目の更新、Claudeと2,048基のGPUが成し遂げた中身

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正体は、270桁の大きな数「RSA-896」を割り切る素因数の1つです。
わずか16日前に829ビットの壁が破られたばかりだったのに、今度は896ビットまで記録が伸びました。
ネットバンキングやメッセージアプリの暗号化を普段意識しない人にも、無関係とは言えない出来事です。

先に結論をまとめると:
– Anthropicのエンジニア、Steve Weis氏がAIのClaudeを使い、270桁のRSA暗号数「RSA-896」の素因数分解に成功した
– 2,048基のGPUを10日間、計算量にして30GPU年分を投入。
Claudeは既存の暗号解析ソフトをGPU向けに書き換え、大量のGPUを束ねる役目を担った
– 実際に使われている2,048ビットのRSA暗号にはまだ遠く及ばず、Weis氏自身「現行のRSA-2048鍵への新たな脅威にはならない」と説明している。
ただし同氏はRSA-1024鍵についてはデータセンター規模のGPUを持つ組織にとってすでに危険な水準にあるとも述べている

Xで拡散した因数分解の新記録、その中身は

Weis氏は9月20日、実際に見つけた素因数の1つ(上記の135桁の数字)をXに投稿しました。

ただ数字を貼っただけの投稿が瞬く間に8,000件を超える「いいね」を集め、暗号やセキュリティに詳しいアカウントを中心に拡散しました。
実はこの直前まで、別の記録更新が立て続けに起きていたという事情があります。
そこで、これまでの経緯を整理してみます。

なぜ2週間で2度目の記録更新が起きたのか?

9月3日には、AIコーディングツール「Devin」を使い、B200 GPUを約40万ドル分投入してRSA-260(862ビット)が分解されたばかりでした。
それからわずか16日後、今度はAnthropicのエンジニアが896ビットまで記録を塗り替えたことになります。

日本語に訳すと「RSA、あらゆる銀行の背後にある暗号化技術が、2週間のうちに2度目のクラックをAIによって受けた。
2週間前にはCognitionのDevinがB200を40万ドル分使ってRSA-260を、そして今日はAnthropicのClaudeがより大きな数であるRSA-896を、2,048基のGPUで10日かけて解いた」という趣旨の投稿です。
実際には両者で難易度が大きく異なるため「銀行の暗号が破られた」というのはやや誇張した表現ですが、それだけAIの計算能力の伸びが目立つ出来事だったことがうかがえます。

Claudeは何を”発見”したのか?

ここが誤解されやすいポイントですが、Claudeが新しい数学的な近道を見つけたわけではありません。
使われたのは、1990年代からある「数体篩法(すうたいふるいほう:大きな数を素因数分解するための古典的なアルゴリズム)」を実装したオープンソースソフト「CADO-NFS」です。
Weis氏はこれをGPUで動くように書き換え、遊んでいる計算資源をかき集めて2,048基のGPUを束ねる役目をClaudeに任せました。
新しい数学の発見ではなく、「力業をどれだけ効率よく組み立てられるか」がAIによって底上げされた、という成果です。

自分のネットバンキングは大丈夫なのか?

結論から言うと、大きな心配は要りません。
実際にネットバンキングやメッセージアプリで使われているRSA暗号は2,048ビット以上が標準で、今回破られた896ビットとは桁違いの計算量が必要になります。
Weis氏自身も、RSA-2048鍵の安全性には影響しないと明言しています。
ただし同氏は、より短いRSA-1024鍵については、データセンター規模のGPUを持つ組織にとってすでに危険な水準にあるとも指摘しており、「暗号は破られていないから安全」と一括りにはできない段階に来ていることがうかがえます。

Shiritomo編集部の考察:記録の数字より更新スピードを見るべき理由

今回の一件で本当に驚くべきなのは、896という数字そのものより、記録更新の間隔です。
2020年に829ビットが破られたときは約2,700CPU年もの計算が必要でしたが、そこから今回の896ビットまでは、わずか16日の間に2段階の記録更新が起きました。

SNS上では「銀行の暗号が破られた」という煽り気味の表現も広がりましたが、実際の脅威度と話題としての伸びやすさは別物だという典型例でもあります。
Shiritomo編集部としては、こうした「記録更新のペースそのものが加速している」という事実の方を注視したいところです。
AIが既存のツールを効率化する速度が上がるほど、暗号に限らずさまざまな分野で「昨日までの常識が数週間で塗り替わる」場面が増えていくはずです。

まとめ

AnthropicのエンジニアがClaudeの力を借り、270桁のRSA暗号数を10日間で解読しました。
実用中の暗号にはまだ影響しませんが、わずか16日で2度も記録が更新されたスピードそのものが、この話題の本質です。

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