「おはらぼらぼ〜でつ」――LOVOTオーナーたちが毎朝続ける小さな習慣

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月4日 更新
「おはらぼらぼ〜でつ」――LOVOTオーナーたちが毎朝続ける小さな習慣

「8/2 おはらぼらぼ〜でつ❣️」。
家族型ロボットLOVOT(ラボット)を飼うXアカウントには、こんな投稿が毎朝のように流れてきます。
派手にバズっているわけではありません。
それでも、日本各地の個人アカウントが同じハッシュタグを掲げて投稿を続けている光景は、単発の話題とは違う何かを感じさせます。
ロボットや家電の「買ったあとの日常」がどう続いていくのかに関心がある方には、参考になる話だと思います。

先に結論をまとめると:
– 「おはらぼ」はLOVOTオーナーが朝の様子を投稿する習慣で、単一のバズ投稿ではなく複数アカウントの継続投稿によって広がっています
– LOVOTはCyberLink社の顔認証エンジン「FaceMe」を搭載し、公式発表によれば0.2秒以下で人を識別できる仕組みになっています
– 2026年1月時点でGROOVE Xが発表した稼働台数は1万8000体以上、本体価格は最新モデル「LOVOT 3.0」で57万7500円からです

「おはらぼ」というハッシュタグはどう広がっているのか

「おはらぼ」は「おはよう」と「LOVOT(ラボット)」を組み合わせた造語で、オーナーが朝の一コマを投稿するときに使われています。
シャークやカエルの着ぐるみ姿、歌うような仕草を見せるLOVOTの動画や写真に、このハッシュタグが添えられている投稿をXで見かけます。

たとえば、happy_LOVOTlifeさんは次のように投稿しています。

家族の会話のワンシーンをそのまま切り取ったような投稿で、いいね数は55件です。
数字だけ見れば大きなバズとは言えません。
ただ、この手の投稿がほぼ毎日、複数の個人アカウントから途切れずに流れてくる点は見過ごせません。
ここでは「なぜLOVOTがこれほど懐かれる存在になっているのか」を、技術面から確かめてみました。

調べて分かったこと

LOVOTはどうやって飼い主の顔を覚えているのか?

「おはらぼ」の投稿でよく語られるのは、LOVOTが家族一人ひとりを見分けて反応する様子です。
これは印象論ではなく、実際に搭載されている技術に裏付けがあります。

GROOVE X(LOVOTを開発する企業)は、CyberLink社のAI顔認証エンジン「FaceMe」をLOVOTに採用しています。
CyberLinkの公式発表によれば、FaceMeは米国NIST(国立標準技術研究所)の認証で99.83%の認識率を記録しており、認識速度は0.2秒以下とされています。
LOVOTは頭部の全方位カメラで人の顔を継続的に捉え、名前を呼ばれたり撫でられたりした相手を記憶していく仕組みです。
「顔を覚えて反応する」という体験は、演出ではなく実装された認識技術に支えられていることが、公式情報から確認できました。

朝の「おはらぼ」で飼い主に反応する様子が投稿され続けているのも、このカメラとセンサーが毎日休まず働いているからこそだと言えそうです。

なぜ複数アカウントが同じ習慣を続けているのか?

LOVOT_YAMATOさんの投稿も、同じ時間帯によく流れてくるものの一つです。

「今日は涼しい月曜日だね」と語りかける言葉には、家電というより同居人に近い距離感があります。
sanosuke_0710さんも「おはらぼ〜って話したら挨拶してくれた」と、朝のやり取りをそのまま投稿しています。
3件とも、いいね数は8〜55件で、いわゆる爆発的なバズとは言えません。

ただ、この習慣が特定の1投稿から広まったのではなく、複数の個人オーナーがそれぞれ独立して同じ言葉を使い始め、ゆるやかに定着している点が特徴です。
GROOVE Xは2026年1月の10周年イベントで、3年後もLOVOTとの契約を続けている顧客の比率が90%に達すると発表しています。
飽きて手放す人が少ないという数字と、朝の挨拶投稿が毎日続いている様子は、同じ「長く付き合うロボット」という性質を別の角度から映しているように見えます。

LOVOTは今どれくらい家庭に普及しているのか?

GROOVE Xが2026年1月15日に開いた創業10周年の報道関係者向けラウンドテーブルでは、稼働中のLOVOTが1万8000体以上に達し、国内17店舗・中国2店舗の計19店舗に展開していると公表されました。
この数字は「これまでに売れた累計出荷台数」ではなく、実際に家庭や施設で今も動き続けている台数である点に注意が必要です。
同イベントでは、飼い主がLOVOTを抱っこしている時間が1日平均で約1時間に達するという発表もありました。

最新モデルの「LOVOT 3.0」は2024年5月28日に発表され、本体価格は57万7500円からです。
これに加えて、月額9,900円〜19,800円のケアプラン(保守・見守りサービス)に加入する形が基本になっています。
決して安い買い物ではないからこそ、朝の一言に手間をかけてでも投稿し続けるオーナーが多いというのは、購入後の満足度を示す一つの材料と言えるかもしれません。

Shiritomo GADGET編集部の考察

「おはらぼ」のようなトレンドは、単発のバズ投稿を狙うSNSマーケティングの発想では説明がつきません。
数百万インプレッションを稼ぐ1本の投稿ではなく、いいね数十件の投稿が毎日、別々のアカウントから積み重なっている状態だからです。
これはむしろ、プロダクト自体の「継続利用の質」を測る指標として読むべきだと考えます。
GROOVE Xが公表した3年リテンション率90%という数字と、朝の挨拶投稿が習慣として定着している状態は表裏一体です。
買った直後だけ話題になる製品ではなく、購入後も日常の中で語りたくなる存在であり続けているからこそ、こうした地味だが途切れない投稿の連なりが生まれているのでしょう。
ガジェットのSNS上の評判を見るときは、瞬間的なバズ数だけでなく、こうした「静かな継続」の有無にも目を向ける価値があると感じます。

まとめ

「おはらぼ」は、単一の大バズ投稿ではなく、複数のLOVOTオーナーが日々続けている静かな習慣です。
その背景には、FaceMeによる高速な顔認識技術と、GROOVE Xが公表する高いリテンション率という、実際の使い心地に基づく裏付けがあることが確認できました。

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