「普通に家事できた、すごい」――3年前のMeta Quest 3動画がXで再燃、10万円超えでも欲しくなる理由
食器を洗いながら、宙に浮かぶ画面で動画を追う。
手は洗い物、目は仮想の大画面。
そんな光景を撮った動画が、いまXで再び回ってきています。
投稿されたのは実は2023年。
Meta Quest 3というVR(仮想現実)ゴーグルの発売直後に話題になったものが、3年たった今また注目を集めているようです。
ガジェットに関心がある人なら「なぜ今さら?」と思うはず。
今回はこの動画が伝える機能の中身と、実際に今Meta Quest 3を買うとどうなるかを、公式情報とレビュー記事から確認しました。
先に結論をまとめると:
– 話題の中心は「カラーパススルー」という機能。
ゴーグルのカメラが現実の映像を映し、そこに仮想の画面を重ねて動画やレシピを表示できます
– Meta Quest 3は2023年10月10日発売で、2026年4月の値上げにより現在は512GBモデル(102,300円)が中心。
当初の想定より高くなっています
– 本体重量は約515g、連続使用時間は公称約2.2時間。
「最初だけ楽しい」という声の裏には、この重さとバッテリーの制約があります
Xで再び注目されているMeta Quest 3の家事動画
広がっている動画の内容は、Meta Quest 3を装着したまま家事をこなす様子です。
カラーパススルーで自分の周囲をカメラが映し出し、そこに仮想の大画面を重ねて、レシピを確認したり動画を見たりしながら手を動かせる、という体験が紹介されています。
反応の多くは「普通に家事できた、すごい」というような驚きの声です。
コントローラーを使わずに画面を操作できる手軽さも、好意的に受け止められているようです。
一方で「大きな画面だと逆に操作しにくくなる」「最初だけ楽しくて、すぐ普通の家事に戻ってしまう」といった、実用面での指摘も見られます。
この温度差は気になるところです。
実際にどんな機能で、今買うといくらかかるのか。
ここから一次情報で確認していきます。
調べて分かったこと
カラーパススルーとは何か?
Meta Quest 3に搭載されている「カラーパススルー」は、ゴーグル前面についた2つのカラーカメラ(400万画素)と深度センサーで周囲を立体的に把握し、その映像をリアルタイムでレンズ内のディスプレイに映す機能です。
前モデルのMeta Quest 2に比べて実に10倍以上の解像度になっており、周囲の様子がかなり自然な色合いで見えるようになりました。
この現実の映像に、仮想のウィンドウやオブジェクトを重ねて表示する技術は「MR(複合現実:現実世界の映像とデジタル情報を組み合わせて表示する技術)」と呼ばれています。
家事動画で使われていたのは、このMR機能を使って空中に動画プレーヤーを表示する使い方です。
画面の位置は手でつかんで動かせるため、シンクの横やキッチンの空いたスペースに固定して見られるのが便利なポイントのようです。
Meta Quest 3はいくらで、いつ発売されたのか?
Meta Quest 3は2023年10月10日に発売されました。
発売時の価格は128GBモデルが74,800円、512GBモデルが96,800円でした。
その後512GBモデルは81,400円まで値下げされ、128GBモデルは在庫限りで販売終了の方向になっています。
ただし2026年4月19日に、部品価格の高騰を理由とした値上げが行われました。
512GBモデルは102,300円に改定され、実質2万円以上の値上げです。
Meta公式サイトの購入ページを確認しても、現在案内されているストレージ容量は512GBのみで、廉価な128GBモデルはすでに前面に出ていません。
発売から3年近くたった今、Meta Quest 3は「値下がりした型落ち機」ではなく、値上がりを経て10万円を超える価格帯の製品になっています。
なお、2024年10月には廉価版のMeta Quest 3Sも発売されており、こちらは2026年4月の改定後で128GBモデルが59,400円、256GBモデルが77,000円です。
なぜ家事をしながらでも動画を見やすいのか?
パススルーで映る現実の映像と仮想画面が重なって見えるため、ゴーグルを外さなくても手元の作業と画面の両方を視界に収められます。
ハンドトラッキング(手の動きをカメラで認識してカーソル代わりに使う機能)に対応しているため、濡れた手のままでもコントローラーを持たずに画面を操作できる点も、家事との相性の良さにつながっているようです。
バッテリーや重さは、今のモデルでも変わらないのか?
ここが「最初だけ楽しい」という声の背景にありそうな部分です。
Meta Quest 3の本体重量は約515g、連続使用できる時間は公称で約2.2時間とされています。
ヘッドセットを長時間つけたままの家事には、重さや電池残量という現実的な制約がついて回ります。
公式スペック上、これは今回の家事動画がバズった当時から変わっていない数値です。
この点を理解したうえで使うなら、短時間の家事や単発の作業に絞って試すのが現実的な付き合い方といえそうです。
Shiritomo GADGET編集部の考察:買うなら3Sか3か、判断軸は解像度
今回調べていて気づいたのは、Meta Quest 3とMeta Quest 3Sの間で、パススルーの「画質そのもの」にはほとんど差がないという点です。
カメラ性能は両モデルとも共通の400万画素・同等の解像度で、価格差の大部分は仮想空間側のディスプレイ解像度(Quest 3のほうが3割ほど画素が多い)と光学系の違いによるものです。
つまり、今回話題になっている「パススルーで家事をしながら動画を見る」という使い方に限れば、値上げ後10万円を超えるMeta Quest 3でなくても、6万円前後のMeta Quest 3Sでかなり近い体験ができる可能性があります。
逆にVRゲームやMRアプリの映像の細かさにこだわりたい人には、上位モデルの解像度差が効いてくるはずです。
3年前の動画がいま再びバズるのは、VR/MR機器がまだ「使ってみないと便利さが伝わりにくい」製品だからだと考えられます。
スペック表だけでは伝わらない「手が濡れていても操作できる」「画面を好きな場所に置ける」という体験が、映像として流れてきたときに初めて刺さる。
値上げが続く中でこうした実用シーンの動画が再拡散するのは、購入を迷っている層の背中を押す材料になっているのではないでしょうか。
まとめ
Meta Quest 3の家事動画が3年越しに再注目されているのは、カラーパススルーによる「現実と仮想の重ね合わせ」がいまだに新鮮な体験だからです。
ただし本体は10万円を超える価格になり、重さやバッテリーの制約も変わっていません。
買う前には、自分の使い方にMeta Quest 3の解像度が必要か、Meta Quest 3Sで足りるかを一度整理してみるとよさそうです。
この記事で取り上げた製品
Meta Quest 3
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