前モデルより5万円高くても「爆誕」、POCO F9 Ultraの正体は中国版の兄弟機だった

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年9月2日 更新
前モデルより5万円高くても「爆誕」、POCO F9 Ultraの正体は中国版の兄弟機だった

背面に丸く浮かぶ黒いパーツ。
カメラかと思いきや、その正体はスピーカーです。

2026年9月1日22時、Xiaomiのサブブランド「POCO」が日本でスマートフォン「POCO F9 Ultra」を発売しました。
価格は前モデルからおよそ5万円上がりました。
それでも公式アカウントは「爆誕」と胸を張ります。
スマホの値上げが当たり前になりつつある今、この強気の値付けの裏に何があるのか気になって調べてみました。
POCOのスマホを検討している人はもちろん、「最近スマホが軒並み高くなった」と感じている人にも関係のある話です。

先に結論をまとめると:
– 12GB+256GBモデルが早割129,800円(通常149,800円)、16GB+512GBモデルが早割149,800円(通常169,980円)から。
9月23日まで2万円オフの早割キャンペーン中です
– 背面のサブウーファーを含むBose監修の2.1chスピーカーが最大の特徴。
ただし「日本初上陸」であって、機能自体が世界初ではありません
– 海外メディアでは、中国で先に発売された「Redmi K100 Pro Max」のグローバル向けリブランドモデルだと報じられています

Xで広がったPOCO Japanの発表

POCO Japanの公式アカウントは8月24日、「POCO F9 Ultra 日本発売決定!!」と投稿しました。

投稿の時点では価格もチップセットも明かされておらず、わかっていたのは「9月1日22時から発売する」ということだけ。
それでも1,000件を超える「いいね」が集まりました。

前モデルにあたる「POCO F8」シリーズは、日本には廉価寄りの「Pro」しか投入されず、上位モデルの「Ultra」は見送られていました。
今回はその「Ultra」がようやく日本に来る、という期待が反応の背景にあったとみられます。

ただ、焦らすような告知の裏で、実際にふたを開けてみると価格は決して安くありませんでした。

調べて分かったこと

なぜ「値上げ」なのに自信満々なのか?

日本で最後に発売されたPOCOの「Ultra」モデルは「POCO F7 Ultra」で、価格は99,980円からでした。
今回のPOCO F9 Ultraは通常価格が149,800円からなので、単純比較でおよそ5万円の値上げになります。

9月1日の発売にあわせてPOCO Japanは、スペックを詰め込んだ画像とともにあらためて投稿しました。

Snapdragon 8 Elite Gen 5を積み、AnTuTu(アントゥトゥ:スマホの処理性能を数値化するベンチマークアプリ)のスコアは4,165,108点。
8050mAhの大容量バッテリーに100Wの有線急速充電、6.9インチ有機ELディスプレイは最大185Hzのリフレッシュレート(画面の書き換え回数。
数値が高いほど動きがなめらかに見える)に対応します。
カメラは総画素数2億画素で、5000万画素の望遠と5000万画素の超広角を含む3眼構成です。
防水防塵はIP66/IP68に対応し、eSIM(本体に内蔵された、差し替え不要のSIM)も使えます。

部材価格の高騰という業界全体の事情はあるにせよ、スペックを積み増すことで値上げ分の納得感を作りにいった、というのがこの発表の狙いだったのではないでしょうか。

サブウーファー搭載は本当に「日本初」なのか?

POCO Japanは今回、「日本初上陸のSound by BOSE サブウーファー」とアピールしています。

これは正確には「日本初」であって「世界初」ではありません。
背面にサブウーファー用の独立ユニットを備えた2.1chオーディオシステム自体は、2025年11月発売の前モデル「POCO F8 Ultra」にすでに搭載されていました。
ただし当時の日本には「Ultra」が導入されず、廉価版の「Pro」しか販売されませんでした。
日本のユーザーがこの機能に触れるのは、今回が初めてになるという理屈です。

正体は中国のREDMI K100 Pro Maxなのか?

もうひとつ気になったのが、Xの一部ユーザーが指摘していた「REDMI K100 Pro Maxのリブランドモデルではないか」という見立てです。

海外の複数のガジェットメディアでは、POCO F9 Ultraは中国市場向けに先行発売された「Redmi K100 Pro Max」がベースだと報じられています。
グローバル向けにブランドだけを変更したモデルという見立てです。
2億画素超のメインカメラや185Hzの有機ELディスプレイ、Bose監修のスピーカーといった主要スペックはほぼ共通しているとされます。
一方でバッテリー容量はRedmi版よりも小さいとされ、地域ごとに細部を調整しているようです。

Shiritomo GADGET編集部の考察:スペックの多さは値上げの言い訳にならない

今回のPOCO F9 Ultraが示しているのは、「スペックを盛れば値上げは受け入れられる」という賭けです。
AnTuTu400万点超、2億画素カメラ、Bose監修オーディオと、確かに数字の面では隙がありません。

ただし、値上げの正当化に使われる「初」という言葉には注意が必要です。
今回の「日本初上陸」は事実ですが、「世界初」ではありません。
メーカーの発表文をそのまま受け取ると、実際より新しく見える機能に見誤ることがあります。
購入を検討する際は、「初」の対象が製品なのか、地域なのか、機能なのかを分けて確認する癖をつけると、価格に見合っているかどうかの判断がしやすくなるはずです。

また、中国発の兄弟機とスペックがほぼ共通しているという構造は、今後もPOCOに限らず中華スマホブランド全体で続くとみられます。
同じ設計を地域ごとにブランドを変えて売る手法は、開発コストを抑えつつ各市場向けの「専用モデル」感を演出できる点で、メーカーにとって合理的な戦略といえるでしょう。

まとめ

POCO F9 Ultraは、前モデルから約5万円の値上げに踏み切りながらも、スペックとブランド戦略の両面で「納得感」を作りにいった一台でした。
値上げの背景にある「初」の中身まで見ておくと、購入判断がより確かなものになりそうです。

この記事で取り上げた製品

Xiaomi POCO F9 Ultra

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