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「ゴーストになれ」を合言葉に、PS5ユーザーが1週間ログイン拒否した理由

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月24日 更新
「ゴーストになれ」を合言葉に、PS5ユーザーが1週間ログイン拒否した理由
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PS5にログインしない。
ゲームを起動しない。
PS Storeで課金もしない。
8月23日から30日までの1週間、そんな「何もしない」という行動をあえて選んだプレイヤーたちがいます。
合言葉は「ゴーストになれ」。
呼びかけているのは、ゲーム保存活動を続けるコミュニティ「Does It Play」です。

きっかけは2026年7月1日、ソニーが発表した方針転換でした。
2028年1月以降に発売する新作PlayStationゲームについて、PS5ディスク版の生産を終了すると明かしたのです。
発表直後からX(旧Twitter)では抗議の声が広がり、Change.orgの署名は7月上旬の12万4,149件から7月19日には33万件を超え、ボイコットが始まった8月23日時点で34万5,000件を突破しています。
そして今日、その怒りは「1週間ログインしない」という具体的な行動に変わりました。

SNSでの盛り上がりが実際にソニーを動かせるのか、それとも一過性の祭りで終わるのか——ゲームの「所有」のあり方を考えるうえで、この動きは他人事ではありません。

先に結論をまとめると:
– 8月23日〜30日の1週間、PS5へのログイン・購入・課金を控える「#PSBlackout」運動が進行中で、Change.orgの署名は34万5,000件を突破しています
– 発端は2026年7月のソニーによる物理ディスク生産終了発表で、背景には「デジタル版は所有でなくライセンス」という不信感があります
– 期間が区切られたボイコットの実効性を疑問視する声が参加者の内部からも出ており、効果は未知数です

何が起きたのか(Xでの盛り上がり)

呼びかけの内容はシンプルです。
8月23日から30日までの1週間、PS5へのログインをやめる。
ゲームをプレイしない。
PS Storeでの新作購入やゲーム内課金も見送る、というものです。
Xでは、こうした行動を呼びかける投稿が次々に拡散していました。

LET’S NOT PLAY ON PLAYSTATION FOR ONE WEEK. Starting tomorrow, August 23 through August 30, let’s support the #PSBlackout campaign. Dont play on PlayStation, dont buy games, dont make in-game purchases, skip PS Store purchases, skip logins(プレイステーションを1週間プレイしないでおこう。
明日8月23日から30日まで、#PSBlackoutを支持しよう。
プレイステーションで遊ばない、ゲームを買わない、ゲーム内課金をしない、PS Storeでの購入をしない、ログインをしない)

ただ、この呼びかけだけでは「なぜここまでする必要があるのか」が見えてきません。
そこで、発端になった発表の中身と、参加者たちの主張を一次情報で確かめてみました。

調べて分かったこと

なぜここまで反発しているのか?

発端は2026年7月1日、ソニーが公式ブログで発表した方針転換です。
PlayStation.Blogによると、2028年1月以降に発売する新作PlayStationゲームについて、PS5ディスク版の生産を終了すると明かしました。
背景として指摘されているのは、ソニーの2025年度第4四半期(2026年1〜3月期)決算資料で、PS4・PS5のソフト販売のうちダウンロード版が85%を占めると示されていたことです(この数字は生産終了の発表文自体には明記されていません)。
発売済み・発売予定のディスク版タイトルには影響しないとしていますが、それ以降の新作はダウンロード専用になります。

反発の中心にあるのは「デジタル版は所有でなくライセンス」という不安です。
PlayStation Networkの利用規約では、Store上に「購入」「buy」という表記があっても、実際に得ているのはコンテンツを閲覧・利用する権利(ライセンス)であり、所有権そのものではないと説明されています。
ライセンス契約が終了すれば、購入者の手元からコンテンツごと消えることがあります
実際、ソニーは2026年9月1日から、配給会社StudioCanalとのライセンス契約終了を理由に、551本の映画・番組をPS5のライブラリから削除すると案内しています。
『ターミネーター2』のリマスター版なども対象に含まれており、返金についての案内はありませんでした。

この一連の流れを、ゲームクリエイターの小島秀夫氏は「scary(恐ろしい)」と表現しています。
TechRadarによると、小島氏は「データそのものを所有するわけではない。
どこかにサーバーがあって、あなたにはその蛇口をひねる権利があるだけだ」と述べ、ライセンス切れや企業再編、情勢の変化によってサーバーが止まれば、購入したはずのライブラリが空になりかねないと警鐘を鳴らしています。

X上でも、こうした不安を訴える投稿が見られました。

The #PSBlackout starts tomorrow! We want physical games to stay! A digital-only future without ownership & customer protection law is unacceptable! Log off, dont play, dont purchase, cancel subscriptions, become a ghost, until Sony realize their mistake!(#PSBlackoutが明日始まる!物理ゲームを残したい!所有権と消費者保護法のないデジタル専用の未来は受け入れられない!ログオフして、プレイをやめて、購入もやめて、サブスクも解約して、ソニーが過ちに気づくまでゴーストになれ!)

ボイコットは本当に効果があるのか?

署名活動も並行して広がっています。
カナダの小売業者ジェイド・ピアース氏が7月1日に立ち上げたChange.orgの署名「Don’t Kill the Disc」は急速に伸び、Change.orgのトレンドページで直近7日間の最多署名数を記録したと報じられています。

一方で、ボイコットそのものの実効性には、参加者の内部からも疑問の声が上がっています。
ゲーム系メディアixbt.gamesは、参加者を名乗るユーザーの投稿として「これは何ももたらさない」「終了日が決まっているボイコットは本物のボイコットではない」といった批判を紹介しています。
期間が区切られている以上、ソニーとしては「待てば終わる」と受け止めても不思議はありません
Tom’s Hardwareも、ボイコット期間中に大型のファーストパーティタイトルの新作発売が予定されておらず、発売直前の作品を巻き込んだ場合と比べて影響は限定的になりやすいと指摘しています。

ソニー側は、この動きについて今のところ「消費者の嗜好の変化に対応した措置」という説明を崩していません。
ダウンロード版が85%を占めるという現実があり、ソニーの説明にも一定の根拠はあります。
ただし、「多数派がデジタルを選ぶこと」と「物理版という選択肢自体をなくすこと」は別の問題だ、というのが物理版支持者たちの主張です。

Shiritomo GAME編集部の考察

今回の#PSBlackoutが興味深いのは、抗議の矛先が「価格」でも「バグ」でもなく、「将来、遊べなくなるかもしれない」という予測に対する不安である点です。
ゲームは音楽や映画と違い、サーバーが止まればソフト自体が起動できなくなることがあります(オンライン認証やパッチ配信が前提のタイトルは特に顕著です)。
ソニーが2026年9月から映画ライブラリを削除する事例が、この不安に現実味を与えてしまいました。

過去にも、配信サービスが作品を突然カタログから外した際、同様の「所有権のなさ」への反発が起きています。
ゲーム業界がこの流れを止められないとしても、せめて「なぜ消えるのか」「いつ消えるのか」を事前に説明する仕組みを用意できるかどうかが、今後のユーザー信頼を左右しそうです。

まとめ

PSBlackoutは、物理ディスクという「形あるもの」を守る運動でありながら、その本質は「買ったものがいつか消えるかもしれない」というデジタル時代への不安の表れです。

1週間の抗議が終わったあと、ソニーがどう応じるのか、引き続き見届ける必要がありそうです。

さらに深掘りしたい方へ

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