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36分の障害と、4日で4度の再発——ChatGPTとClaudeがこの1ヶ月に5回止まった理由【編集部まとめ】

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月24日 更新
36分の障害と、4日で4度の再発——ChatGPTとClaudeがこの1ヶ月に5回止まった理由【編集部まとめ】

7月25日、7月27日、7月29日、8月16日、8月20日。
この1ヶ月、ChatGPTとClaudeは合わせて5回、業務に影響が出るほどの障害を起こしました。
最短は36分、7月25日には4日間で4度目の障害が起きるなど、頻発していた時期もありました。
エラー画面に浮かんだ文字は「too many concurrent requests」——7月25日と8月20日、原因の異なる別々の障害で、まったく同じ一文が繰り返し表示されていたことがわかっています。

この1ヶ月にShiritomo AIが公開した記事を並べてみると、「AIサービスがなぜ止まるのか」には共通の構造が見えてきます。
ChatGPTやClaude、Claude Codeを毎日の仕事道具として使っている人にとって、これは決して他人事ではありません。

先に結論をまとめると:
– この1ヶ月、ChatGPT・Codex・Claude・Claude Codeで大小5件の障害が起き、公式に原因が明かされたケースはほとんどなく、公表された範囲では「利用者急増にサーバー増強が追いついていない過負荷」を疑わせるものもありました
– 「too many concurrent requests」のような同じエラー文言が、発生日も原因も異なる複数の障害で繰り返し表示されています
– 障害の根本原因はほとんど公表されず、公表されるのは「対応の速さ」と「復旧までの経過」だけという傾向が5件に共通していました

いま、ChatGPT障害・Claude障害に何が起きているのか

5件を時系列で並べると、7月25日のOpenAI世界同時障害を皮切りに、7月27日の「利用制限リセット」対応、7月29〜30日のClaude全モデル障害、8月16日のClaude Code認証障害、8月20日のChatGPT×Codex同時障害と、ほぼ1週間に1回のペースで大規模な停止が続いていました。
共通するのは「原因は利用者数の急増」という説明と、「詳しい技術的な原因は公表されない」という情報開示の姿勢です。
OpenAI利用者10億人突破というニュースが同じ期間に出ていたことを踏まえると、ユーザー数の伸びにインフラ増強が追いついていない構図がより具体的に見えてきます。

もう一つの共通点は、障害が起きるサービスの顔ぶれです。
ChatGPT本体だけでなく、コーディング支援ツールのCodexやClaude Codeなど、開発・業務に直結するサービスが必ず巻き込まれています。
チャット画面が止まるだけなら他の作業に切り替えられますが、ターミナルからコードの生成・実行までAIに任せている人にとっては、認証やAPIが止まった瞬間に作業そのものが丸ごと止まります。
ここからは、この1ヶ月に起きた5つの停止を順に見ていきます。

この1ヶ月、AIサービスに起きた5つの停止

1. 「too many concurrent requests」——7月25日、ChatGPTが4日で4度目の障害を起こした朝

日本時間2026年7月25日の早朝、ChatGPTを開いた人の画面には「too many concurrent requests」という聞き慣れないエラーが表示されました。
米東部時間午前5時過ぎ、ChatGPT・API・Codexが同時に応答しなくなり、障害監視サービスDowndetectorには開始からわずか数十分で890件を超える報告が寄せられています。
内訳はChatGPT本体が88%、API・Codexが5%、モバイル・デスクトップアプリが4%と、ほぼ全サービスに影響が及んでいました。

このときOpenAIが示したエラーの正体は、リクエストが多すぎるという表示に加え、内部ラベル「biscuit_baker_service_me_circuit_open」を伴う503エラーです。
サーバー内部の特定機能が過負荷を検知して自動的に遮断する仕組みが働いたとみられ、リクエストがサーバーにすら届いていなかった可能性があります。
何より印象的なのは、これがOpenAIにとって4日間で4度目の障害だったという点で、後続の4件を見ていくと、この「頻発」が一度きりではなかったことが分かってきます。

「Too many concurrent requests」——ChatGPTが4日連続で止まった、7月25日の世界同時障害「Too many concurrent requests」——ChatGPTが4日連続で止まった、7月25日の世界同時障害米東部時間午前5時過ぎ、ChatGPT・API・Codexが同時停止。
4日間で4度目の障害に世界中から悲鳴が上がりました。

2. 「学びました。

リセットします。
楽しんで。」——障害の埋め合わせが恒例行事になっていた

7月25日の障害からわずか1日後、OpenAIでChatGPTとCodexを統括するティボ・ソティオー氏がXに投稿したのは、堅苦しい謝罪文ではありませんでした。
「We learn. We reset. Enjoy.」——前夜の障害を受け、CodexとChatGPT Work全ユーザーの週間利用制限を丸ごとリセットするという告知です。
この投稿にAIエンジニアからは「夜遅くまで対応してくれたチームに拍手」といった称賛が相次ぎました。

ただ、過去の投稿を遡ると、ソティオー氏は直近だけでも「24時間以内に3件の小さな不具合でCodex利用制限をリセットした」「ユーザー数700万人突破の記念にリセットを配った」など、似た告知を繰り返していたことが分かります。
障害そのものよりも「リセットという埋め合わせ」を歓迎する空気の方が強いという反応は、裏を返せば障害がすでに日常の一部になっていたことの表れとも読めます。

「学びました。
リセットします。
楽しんで」——OpenAIが障害のたびに見せる、ちょっと変わった謝り方「学びました。
リセットします。
楽しんで」——OpenAIが障害のたびに見せる、ちょっと変わった謝り方
障害翌日、OpenAIが週間利用制限をリセット。
軽いノリの告知にユーザーから称賛が相次ぎました。

3. 「動かない、締め切りが迫っているのに」——Claude全モデルが止まった夜

7月29日の夜、Claude(Anthropic社のAIチャットサービス)を使っていた開発者やクリエイターから「動かない」という声が相次ぎました。
Anthropicの公式ステータスページによると、障害の発端は日本時間30日午前4時49分ごろ。
「全モデルでエラー率が上昇している」との調査開始が発表され、利用者の間では「Model Overloaded」やエラーコード「529」「500」が繰り返し出たといいます。

障害監視サービスDowndetectorにはピーク時で2000件以上の報告が寄せられ、特にコーディング支援機能「Claude Code」に関する報告が多数を占めました。
Anthropicは今回、明確な原因を公表していませんが、過去の同種の障害は「需要が処理能力を上回ったこと」が要因とされてきた経緯があります。
1件目のChatGPT障害と合わせて見ると、OpenAI・Anthropicの両陣営で「利用者急増にサーバー増強が追いつかない」という同じ構図が疑われているように見えます(いずれも公式に確定した原因ではなく、推測の域を出ません)。

Claude全モデルで大規模障害、ユーザー業務に影響広がるClaude全モデルで大規模障害、ユーザー業務に影響広がる7月29日夜、Claudeの全モデルでエラー急増。
Downdetectorには2000件超の報告が寄せられました。

4. 36分間、権限そのものを失ったClaude Codeユーザーたち

8月16日21時58分(UTC)、Anthropicのステータスページに「claude.ai、Claude Code、Claude Coworkへの認証に問題が発生しているのを調査中」という1行が並びました。
数分のうちにログインできない、画面が読み込まれない、コマンドが返ってこないといった報告が各地から相次ぎます。
Claude Code学習ブームが加速していたタイミングとも重なり、影響を受けたユーザーの母数自体が膨らんでいたことがうかがえます。

ターミナルからコードを書かせ、レビューさせ、デプロイの下準備までさせている環境が、ある夜突然、権限そのものを失う——影響はclaude.ai、Claude Console、Claude API、Claude Code、Claude Coworkの5サービスに及び、22時22分に修正が展開されて22時34分に全サービスの復旧が確認されるまで、約36分間続きました。
8月16日の障害は、Anthropicのステータスページに直近2週間で記録された14件目のインシデントだったとも報じられており、この時期は認証以外の不具合も重なっていたようです。

Claude Codeが突然止まった夜、開発者は何をしていたか。
8月16日の36分間で見えたAI依存の輪郭Claude Codeが突然止まった夜、開発者は何をしていたか。
8月16日の36分間で見えたAI依存の輪郭
認証障害でclaude.ai・Claude Codeなど5サービスが停止。
復旧までの36分間を時系列で追いました。

5. 同じエラー文言が、25日ぶりにまた表示された

8月20日朝(日本時間9時台)、chatgpt.comへのログインとサインアップが軒並み失敗し始めました。
海外メディアの報道によると、ユーザーの画面には「認証キーエラー」が表示され、既存の会話履歴すら読み込めない状態になっていたといいます。
Downdetectorには一時2,000件近い報告が集まり、内訳はChatGPT本体が大半を占めつつ、モバイルアプリやCodexにも及んでいました。

OpenAIの公式ステータスページに残っていたのは「Identified」「Monitoring」「Resolved」という数語のログだけで、根本原因についての詳細な説明は今回も公表されていません。
注目すべきは、このときサイドバーの読み込みが止まったりメッセージ送信時に出たエラーが「too many concurrent requests」——1件目、7月25日の障害とまったく同じ文言だったことです。
原因の異なる障害で同じ表示が繰り返されている点は、少し引っかかるところです。

ChatGPTが落ちた朝、Codexまで道連れになった8月20日の障害でわかったことChatGPTが落ちた朝、Codexまで道連れになった8月20日の障害でわかったことログイン・新規登録が失敗し、APIも最大12エンドポイントに影響。
7月25日と同じエラー文言が再登場しました。

5個の事例を1枚にまとめると

事例 数字 効いたもの
7/25 ChatGPT世界同時障害 890件超の報告・4日間で4度目 「too many concurrent requests」+503エラー
7/27 OpenAIの利用制限リセット Codex・ChatGPT Work全ユーザー対象 「We learn. We reset. Enjoy.」の告知
7/29〜30 Claude全モデル障害 2000件超の報告 エラーコード529・500の連発
8/16 Claude Code認証障害 継続時間36分・直近2週間で14件目 5サービス同時のログイン不能
8/20 ChatGPT×Codex障害 報告2,000件近く・APIは最大12エンドポイント 7/25と同じ「too many concurrent requests」

Shiritomo編集部の考察:明日からやることは2つ

5件を並べて初めて見えるのは、障害の「原因」はほぼ非公開のまま、「対応の速さ」だけが繰り返しアピールされているという構造です。
OpenAIは利用制限のリセットという分かりやすい埋め合わせで歓迎ムードを作り、Anthropicはステータスページの淡々とした更新で沈静化を図る。
手法は違っても、根本原因に踏み込まないという点は共通していました。

AIを業務に組み込んでいる人が明日からできることは2つあります。
1つは、ChatGPT・Claude双方のステータスページをブックマークし、障害発生時に「自分だけの不具合か、全体障害か」を数分で切り分けられるようにしておくこと。
もう1つは、Claude CodeやCodexのようにコード生成・実行まで一任している作業ほど、手元にロールバック可能な状態を残し、AIが数十分止まっても手が止まらない体制を作っておくことです。
障害の頻度がこのペースで続く以上、備えは「もしも」ではなく前提にしておいた方がよさそうです。

まとめ

この1ヶ月、ChatGPTとClaudeは合わせて5回止まり、公表された原因の多くは利用者急増への対応の遅れを疑わせるものでしたが、根本原因そのものが明かされたケースはほとんどありませんでした。
障害そのものをなくすことは読者にはできませんが、次に画面が固まったときに慌てないための心構えは、今回の5件から十分に得られます。

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