「You got paid!」から「$32.73」まで──Xの新収益化、初回支払いで見えた最大29倍の開き
「You got paid!」。
Xからそんな通知が届いたユーザーが、9月25日から26日にかけてタイムラインにスクリーンショットを次々と投稿しました。
金額は32ドルほどの人もいれば、959ドルを超える人もいる。
同じ「初回支払い」のはずなのに、なぜここまで差が開いたのでしょうか。
SNS運用や収益化を意識している人にとっては、この制度変更の中身を知っておく価値がありそうです。
先に結論をまとめると:
- 9月25日から26日にかけて、X「オリジナルコンテンツ報酬」プログラムの初回支払いが始まり、確認できた報告の範囲では32ドルから959ドルまで約29倍の開きがありました
- 背景には9月8日に始まった新制度があり、リプライ欄のインプレッションが資格判定・報酬計算の両方から除外されるようになったことが大きな変更点です
- 過去90日で50万回のインプレッションという条件を満たせず、支払いを受け取る段階にすら届いていないアカウントも少なくないとみられます
Xで相次いだ「初回支払い」報告
9月26日、こんな投稿が目に留まりました。
「You got paid!」という通知画面とともに349.30ドルの入金を報告し、普段の投稿が”価値”として返ってきた喜びをつづっていた投稿主。
Xから「You got paid!」の通知が来ました。
— 楽しんご (@teyan_dei) 2026年9月26日
オリジナルコンテンツ報酬、今回 $349.30。
自分が普段投稿している言葉や日常、考えていることが、こうやってちゃんと“価値”として返ってくるのは素直に嬉しいです。
しかも、まだまだ始まったばかり。… pic.twitter.com/I9vHhR8mYP
同じようなスクリーンショット付きの投稿は、9月25日の入金日を境にタイムライン上で相次ぎました。
金額を日本円に換算して喜びを共有する人、次回支払い日である10月9日を心待ちにする人など、反応はさまざまです。
ただ、金額だけを見比べると幅がかなり大きいのも事実でした。
ここからは、この報酬制度がどう変わったのか、そして金額差がなぜ生まれるのかを調べてみました。
調べて分かったこと
なぜ今、支払いに大きな差がついたのか
Xは9月7日で従来の「クリエイター収益分配プログラム」(Revenue Sharing)の新規受付を終了し、9月8日から「オリジナルコンテンツ報酬」(Original Content Rewards)へ切り替えました。
旧制度は「エンゲージメントの高さ」を基準にしていましたが、新制度は「オリジナル(本人が制作した)コンテンツかどうか」を重視する仕組みに変わっています。
最大の変更点は、リプライ欄で得たインプレッションが資格判定・報酬計算のどちらからも除外されるようになったことです。
人気投稿の返信欄に定型文や無関係な投稿を大量に連ねて閲覧数を稼ぐ、いわゆる「インプレゾンビ」行為を狙い撃ちした対策だと報じられています。
実際にこの変更で収益基準が大きく変わり、自分の報酬が大きく下がったと分析を投稿したユーザーもいました。
Xの収益化が『オリジナルコンテンツ報酬』に切替わったことで、収益基準も大きく変わった。
— スミレンジャーZ(愛称スミちゃん、元スラウザー)RLSH (@iijNWqUQ7i41630) 2026年9月26日
結果、自分は大きく下がった…
新しい基準は公式に発表済みだが詳細な基準は曖昧。
他の人の反応やAIとの対話も踏まえて自分なりに原因を以下に分析しました。… pic.twitter.com/Zev6A0Udor
つまり、旧制度でリプライからのインプレッションを稼ぐ運用をしていたアカウントほど、新制度では金額が落ち込みやすい構造だと考えられます。
逆に、スレッドや長文投稿、自作の写真・動画といった「本編」で閲覧を集めていたアカウントは、相対的に影響を受けにくいと見られます。
支払いを受け取れていない人も多い理由
新制度に参加するには、X Premium・Premium+・Premium Businessのいずれかへの加入に加えて、18歳以上であること、認証済みフォロワーが500人以上いること、そして過去90日間で認証済みユーザーからのホームタイムラインインプレッションが50万回以上あることが条件です(返信は対象外)。
この条件のハードルを実感させる投稿もありました。
収益日にあわせて自分のインプレッション画面を公開し、「130Kを超えたことがない」と明かしていたユーザーです。
本日は𝕏の収益日
— 藍田りみせ⚔株クエスト (@aitarimise) 2026年9月26日
それではご覧ください。私のオリジナルコンテンツ報酬のインプレッションです。130Kを超えたことがないよ\(^o^)/ pic.twitter.com/83Z1eUuxAY
添付されていた画面を確認すると、認証済みフォロワー500人以上・18歳以上といった条件はクリアしている一方、肝心の「過去90日のインプレッション50万回以上」は約11万台にとどまり、条件を満たせていない状態が表示されていました。
今回タイムラインを賑わせた「支払い報告」は、あくまでこの条件をクリアできた一部のアカウントの話だということが見えてきます。
「x収益化」への関心はこれからも続きそう
Googleキーワードプランナーによると、2026年8月時点で「x収益化」という言葉は月間9,900件検索されており、直近1年の平均に対する跳ねは1.2倍と、突発的なブームというより一定の関心が続いている言葉のようです。
制度が変わったばかりの今、「自分は対象になれるのか」「なぜ金額が下がったのか」を調べる動きは、しばらく続くと見てよさそうです。
Shiritomo編集部の考察:発信の中身を見直すきっかけに
企業・ブランドアカウントの運用担当者にとって、今回の変更は「バズらせ方」そのものを見直す機会になりそうです。
これまでは人気アカウントへの返信欄に自社ネタを差し込む、いわゆる”便乗リプライ”も一定のリーチ獲得手段になり得ました。
しかし新制度ではリプライのインプレッションがそもそも集計対象外になるため、この手法のうまみは薄れます。
評価されるのは、あくまで自社のタイムライン投稿そのものです。
取材に基づくスレッドや、自社で撮影した写真・動画といった「本編」で閲覧を積み上げる発想への転換が、今後のSNS運用では求められそうです。
まとめ
Xの新しい収益化制度「オリジナルコンテンツ報酬」の初回支払いは、金額に大きな幅を残しつつも無事に始まりました。
リプライ除外という設計変更が、稼ぎ方そのものを変えつつあるようです。

